
【0~2歳向け おすすめ絵本】絵本の読み聞かせのリラックス効果と0~2歳の発達別メリットを〈教育学専門家が回答〉
教育学専門家が教える「絵本の読み聞かせの効果」 #1 (4/4) 1ページ目に戻る
2026.04.08
【0~2歳】読み聞かせが言語能力の発達を促す
続いて、0~2歳児への読み聞かせの効果について深掘りします。子どもが生まれてから2歳ごろまでは、まだ言葉の意味を十分に理解しているわけではありません。しかし、読み聞かせには大きな意味があると森先生は話します。
「たとえ子どもが言葉の意味を理解していなくても、大人が子どもに日常的にたくさん語りかけることは、子どもの言語能力の発達を促します。
0~3歳の間の言語環境を比較した研究を紹介している『3000万語の格差──赤ちゃんの脳をつくる、親と保育者の話しかけ』(ダナ・サスキンド著/明石書店)という本があります。これによると、子どもに語りかける家とあまり語りかけない家では、子どもが耳にする言葉の数に大きな差があり、それが後の言語能力に影響するということが示されています。
乳幼児期から多くの言葉を聞き、さらに親子間で豊かな言葉のやりとりを重ねていくことで、後々の読解力や理解力、語彙の発達に影響します。子どもがどんなに幼くても、ぜひ日常的に絵本を読み聞かせてあげましょう」(森先生)
【おすすめ絵本】0~2歳向け絵本選びのポイント
語彙力の土台をつくる時期だからといって、無理に言葉を教えこもうとしたり、正しく読もうとする必要はないと、森先生は注意を促します。この時期に気をつけたい絵本選びのポイントについて、引き続き先生に教えていただきました。
1.やりとり・参加型の絵本
「言葉は人とのやりとりの中で身についていくものです。そのため、0~2歳の時期は大人とのやりとりが自然に生まれる絵本を選ぶと良いでしょう。
『いないいないばあ』『どこにいるの? ──ここよここよ』といった、親子のやりとりが生まれる絵本は、子どもが質問に答えたり、動作で参加したりすることで、楽しみながら絵本に触れられます。また、体操など、絵本と遊びをつなげられるものもおすすめです」(森先生)
〈おすすめ絵本〉



2.はっきりした絵・形が認識しやすいもの
「白地に絵が描かれているなど、絵や形がはっきりしている絵本を選ぶと、子どもが認識しやすいでしょう。色や形もある程度、現実どおりに描かれている作品が良いですが(例:象が灰色など)、こだわりすぎる必要はありません」(森先生)
〈おすすめ絵本〉
3.オノマトペや繰り返しの多い言葉
「『ガタンゴトン』『ワンワン』など、繰り返しの多い絵本は、子どもが真似して遊んだり覚えたりするのに適しています。また、オノマトペは発音しやすく、赤ちゃんの言葉の発達を促す効果もあるでしょう」(森先生)
〈おすすめ絵本〉
そのほか、言葉を学ぶ最初の時期だからこそ、正しい日本語や美しい日本語が使われた絵本を選ぶことも大事だと、森先生は教えてくださいました。
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言語能力は、3歳以降新たな成長段階へと入ります。絵本の読み聞かせが子どもの理解力や読解力にどう影響するのか。次回は、3歳以上~小学生への効果と実践のコツ、おすすめ絵本を詳しくお届けします。取材・文/阿部雅美
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◆森慶子(もり けいこ)
絵本専門士・博士(学校教育学)、鳴門教育大学嘱託講師、徳島大学医学部専門研究員・非常勤講師。
兵庫教育大学博士課程を修了後、博士号を取得し、その後も、絵本の読み聞かせの効果についての研究を続ける。小・中学校や医療機関での絵本の読み聞かせや、家庭での絵本の読みあい活動推進のための研修会、公立病院のマタニティクラスでの絵本の読みあいの指導も行っている。
【教育学専門家が教える「絵本の読み聞かせの効果」】の連載は、全2回。
第2回、続きを読む。
※4月9日よりリンク有効



































阿部 雅美
タイ・バンコクの日本人向け情報誌・WEBメディア、東京の編集プロダクションを経て、フリーランスの編集・ライターに。そのなかで保育雑誌や書籍、企業誌、食メディアなど様々な媒体を経験。 現在は、育児・教育や占い、グルメなどさまざまなジャンルの記事を編集・執筆している。
タイ・バンコクの日本人向け情報誌・WEBメディア、東京の編集プロダクションを経て、フリーランスの編集・ライターに。そのなかで保育雑誌や書籍、企業誌、食メディアなど様々な媒体を経験。 現在は、育児・教育や占い、グルメなどさまざまなジャンルの記事を編集・執筆している。