「天空の城ラピュタ」と「魔女の宅急便」が2位争い! では1位は? みんなで作ったジブリ映画ランキング発表 

「スタジオジブリ全作品集 増補改訂版」刊行記念企画

©1984 Hayao Miyazaki / Studio Ghibli,H
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たいへんお待たせしました! 「あなたの好きなジブリ作品ベスト3を教えて! みんなで作るジブリ映画ランキング」を発表いたします。

これは最新作『君たちは生きるか』を含む全27作品を収録した『スタジオジブリ全作品集 増補改訂版』の刊行記念企画。みなさんのジブリ愛あふれる推し投票で、すてきなランキングが完成しました。

たくさんの熱いコメントをお寄せいただいたみなさま、本当にありがとうございました! 当初の予定より発表が大幅に遅れてしまいましたこと、深くお詫びいたします。

※上の画像は『風の谷のナウシカ』より、感謝の気持ちのイメージです。

それでは、TOP10の発表です! みなさんの推しコメントといっしょに紹介していきますね。

10位から7位

10位 崖の上のポニョ

© Hayao Miyazaki / Studio Ghibli, NDHDMT
公開日:2008年7月19日
原作/脚本・監督/宮崎駿

10位に入ったのは、5歳の男の子、宗介とさかなの子のポニョの物語。小さい子にも理屈抜きに、楽しめるところが人気。挿入歌の「崖の上のポニョ」も大ヒットしましたね。

推しコメント かおぷぷぷさん
「子どもと観られる作品。不思議なストーリーだけど。環境のことなどストーリーを通じて教えてあげることができて、学べ楽しめて好きです」

8位 紅の豚

© 1992 Hayao Miyazaki / Studio Ghibli, NN
公開日:1992年7月18日
原作・脚本・監督/宮崎駿

8位は、同票で2作品あります。『紅の豚』は 1920年代のアドリア海を舞台に、宮﨑駿監督が飛行機好きの趣味を生かして描いた痛快アクション。大人のアニメーションとしても人気が高い作品です。

推しコメント ホワイティさん
「ただのアニメ映画じゃなくて、心にガツンとくる作品。ポルコの葛藤やそれでも飛び続ける強さに、何度も励まされてきた」

8位 ハウルの動く城

© 2004 Diana Wynne Jones / Hayao Miyazaki / Studio Ghibli, NDDMT
公開日:2004年11月20日
原作/ダイアナ・ウィン・ジョーンズ 脚本・監督/宮崎駿

同じく8位となったのは、『ハウルの動く城』。ハンサムな魔法使いと呪いで90歳のおばあちゃんにされたソフィーの不思議な恋の物語です。

戦争を描きつつ、ホームドラマ的な展開があったり、お城の造形や動きも楽しい作品です。

推しコメント つねさん
「ハウルは、弱くて、臆病で、強くて。戦争って、なんなんでしょうね」

7位 風の谷のナウシカ

©1984 Hayao Miyazaki / Studio Ghibli,H
公開日:1984年3月11日
原作・脚本・監督/宮崎駿

7位は、スタジオジブリ設立のきっかけともなった壮大なSFアニメーション!

舞台は火の7日間と呼ばれる大戦争で人類が燃え尽きてから1000年たった地球。世界の再生をめぐる少女ナウシカの戦いを描いた名作中の名作です。

推しコメント パズーと結婚したいさん
「ナウシカを観ることで、いつもよりほんのちょっぴり思いやりの気持ちをもてる。自分がいつもより好きになれます!」

ここできたか! という感じですね。公開が1984年ですから40年以上前の作品ですが、まったく古さを感じさせませんね。

この作品のヒットが後押しとなってスタジオジブリが設立されたので、厳密にはジブリ作品ではなのですが、出発点ともいえる作品です。

この当時のエピソードも、『スタジオジブリ全作品集 増補改訂版』には載っていますよ。

スタジオジブリ全作品集 増補改訂版 監修/スタジオジブリ 講談社刊

6位から4位の発表です!

6位 耳をすませば

©1995 Aoi Hiiragi, Shueisha / Hayao Miyazaki / Studio Ghibli, NH
公開日:1995年7月15日
原作/柊あおい 製作プロデューサー・脚本・絵コンテ/宮崎駿 監督/近藤喜文

6位に入ったのは、みずみずしい青春ラブストーリー!

名アニメーターの近藤喜文の初監督作品。宮﨑駿が製作プロデューサーとして、柊あおいの原作コミックをもとに脚本・絵コンテも担当した作品。

推しコメント ちゃびママさん
「三角関係や嫌いな奴を好きになる展開、遠距離恋愛など、どれも甘酸っぱく、物語を描き続ける雫と、バイオリン職人を目指す聖司くんがキラキラしてて憧れた」

5位 もののけ姫

© 1997 Hayao Miyazaki / Studio Ghibli, ND
公開日:1997年7月12日
原作・脚本・監督/宮崎駿

神々と人間、自然と文明の相克を描いた重厚、壮大な時代劇ファンタジー! 当時の観客動員数を塗り替えて、社会現象にもなった作品です。

推しコメント アンパンは粒あん派さん
「はじめて両親に連れて行ってもらった映画です。自然の脅威、太古からの信心、文明の発展、いつ見ても面白い」

4位 千と千尋の神隠し

©2001 Hayao Miyazaki /Studio Ghibli, NDDTM
公開日:2001年7月20日
原作・脚本・監督/宮崎駿

トンネルを抜けるとそこは不思議の街。10歳の千尋は名前を奪われて、神様のための湯屋で働くことになります。

世界的にも高い評価を得て、米国アカデミー賞長編アニメーション映画部門賞など数々の賞に輝き、観客動員数でも空前絶後の大ヒット作です。

推しコメント たーこさん
「小さいときはなんとなぁくで観ていましたが、大人になった今見ると深い!! 知れば知るほど深い!!」

次はいよいよ、TOP3の発表です。

ですが、その前にコマーシャル(笑)

スタジオジブリ全作品集 増補改訂版 スタジオジブリ/監修 講談社

第3位 『魔女の宅急便』

©1989 Eiko Kadono / Hayao Miyazaki / Studio Ghibli, N
公開日:1989年7月29日
原作/角野栄子 プロデューサー・脚本・監督/宮崎駿

見習い魔女のキキが一人前になるために大奮闘!!

第3位となったのは、児童文学作家の角野栄子の原作を劇場用アニメーションにした『魔女の宅急便』。

黒猫のジジを連れて修行に出た見習い魔女キキの物語は、旅立ちを迎えたすべての人への応援歌です。

推しコメント のののさん
小さなときから大好きな映画です。出てくるキャラクターみんなが愛らしく、暖かく、それでいて人間味に溢れていて違和感や作り物感がない。

いつ観ても、どんな状況のときに観ても、キキが旅立つ日にラジオから流れる「ルージュの伝言」を聞いた途端に心の底からハッピーな気持ちが溢れてきます。

子どものころはただただウキウキとした気持ちで。大人になってからはその時々の悩みや、子どもとしての想い、母としての想い、人付き合いや、祖母から頂いた愛などたくさんの感情を柔らかく感じながら大切に観させていただいています。

エンディングで流れる「やさしさに包まれたなら」は、心が曇りそうなときに何度も自分の姿勢を見直させてくれました。この作品のある時代にいられたことに感謝しています。

もう、これを読んだだけで主題歌が頭の中に流れてきませんか?

キキの奮闘する姿は、冒険に出かける勇気と希望を与えてくれます。そして、それを応援する人たちにも、温かな気持ちを与えてくれます。

スタジオジブリの最初の大ヒット映画で、当時のアニメーション映画としては空前の264万人を動員しました。

第2位 『天空の城ラピュタ』

©1986 Hayao Miyazaki / Studio Ghibli
公開日:1986年8月2日
原作・脚本・監督/宮崎駿

「冒険心」「ワクワク感」「名ゼリフ」「名曲」…すべてが詰まったスタジオジブリの第一作!

地上波で放映があるたびに、今でもSNSがお祭りさわぎとなる人気作。わずかな差で2位となりました! 

鉱山で働くパズーの前に、ある晩、天からゆっくりと降ってきた少女シータ。パズーはシータを守りながら、飛行石の力で天空に浮かぶといわれる伝説のラピュタを目指します。

推しコメント りりさん
天空の城ラピュタは、セリフも音楽もを覚えるくらい観ました。

特にゴリアテの弾幕の中、囚われていたシータをパズーとドーラが助け出すシーンは、音楽が緊張感と達成感を表現していて素晴らしかったです。

出ているキャラクターが端役の人でもどんな人なのかわかるし、皆気持ちの良い性格をしているのも良いです。悪役ですら愛されているのがその証拠だと思います。

そう、ラピュタのすごいところは、悪役まで愛されるところ! ムスカ大佐の「目がぁぁぁ!」は、日本アニメ史に残る名台詞だと思います。

第1位 となりのトトロ

©1988 Hayao Miyazaki / Studio Ghibli
公開日:1988年4月16日
原作・脚本、監督/宮崎駿

森に棲むふしぎな生きものと子どもたちの交流を描くファンタジー

親子で観ているという方が多いジブリ作品の中でも、とくに多いのが『となりのトトロ』。

1950年代の東京の郊外を舞台に、サツキとメイの姉妹が、トトロやネコバスなどのふしぎな生きものと、美しい里山でくりひろげる冒険の物語です。

推しコメント NarUさん
一番はやっぱり、となりのトトロです! 私のトトロとの思い出は、小さいころ、弟が未熟児で入院中で母について病院へ通っていたとき。

待機部屋で妹と二人毎回、ずっとビデオでトトロを観ていました。母に「よく飽きないね」って言われるぐらい(笑)。

家でもよく、金曜ロードショーを録ったのを観ていて、メイがいなくなったり、サツキと喧嘩してギクシャクした気持ちが子どもながらに怖かったり、自分と重ねて考えたり。

今では子どももトトロファンになり、一緒に観ていますが、何度見ても真剣に見てしまう面白さ、かわいさ。子どものころと変わらず好きで、それが自分の子どもと共有できていて、今にしかない幸せ。普遍の作品に出会えて感謝です。

祖母に買ってもらった本も宝物で、ボロボロになりながら、今も子どもたちにもせがまれて寝かしつけに読んでます。本当、大好きな作品です。

このコメントを読んだだけで、ほろりとしてしまいませんか?

「トトロがいてくれたから、頑張れた」
そんな思い出を持つ人は、きっと日本中にたくさんいるはず。

〈このへんないきものは、まだ日本にいるのです。たぶん。〉

という糸井重里さんの名キャッチコピーのとおり、トトロは、みんなの心の住人なのです!

最優秀推しコメント賞の発表

続きまして最優秀推しコメント賞の発表です。

みなさんから寄せられたコメントは、どれも激アツで、胸アツのものばかり。悩ましかったです。

ランキング下位やランク外の推しコメント賞にもすばらしいものがたくさんありました。でもですね、やはり上位のものには、たくさんの熱い推しコメントが寄せられていました。

熟慮の結果、最優秀推しコメント賞には、この上位3作品の推しコメントを書いていただいた、NarUさん・りりさん・のののさん、に決定しました。

最優秀コメント賞のみなさまには、『スタジオジブリ全作品集 増補改訂版』を贈呈させていただきます。 おめでとうございます!!  

ぜひ、これからもますます深く、熱く、すばらしいスタジオジブリの世界にはまってくださいね。

© 2023 Hayao Miyazaki / Studio Ghibli

みんなで作るジブリ映画ランキング、いかがでしたでしょうか?

大賛成、納得という方もいれば、……もっと上でもいいのに! という作品もいっぱいあるでしょうね。感じることは人それぞれ。

自分が大好きな作品が出ていない、という方ごめんなさい。スタジオジブリには27作もの粒ぞろいの作品があるので、好きな人の数だけTOP10があるのです。選ぶときの年齢、タイミングでも変わるかもしれないですね。

今回はランク外でしたが、上の画像の『君たちはどう生きるか』は、フランスでは圧倒的に人気があるそうです。場所によってもやっぱり変わるみたいです。

良かったら、スタジオジブリの27作、全作品を掲載した『スタジオジブリ全作品集 増補改訂版』をご覧になってください。まだ、あなたの知らない名作、忘れてしまっていた作品から、つぎのあなたのTOP10に入る作品があるかもしれませんよ。

ランキングへのご参加、ありがとうございました!

スタジオジブリ全作品集 増補改訂版 監修/スタジオジブリ 講談社刊
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