「夏休みは家族で旅行に行こう」という夫
夏休みを目前に控えたある日のこと。夫が突然「今年の夏休みは、みんなで旅行に行こう」と言い出しました。
「え? 息子が受験生なのに?」夏期講習や模試など、夏休みは受験生にとっていちばん大切な時期のはずです。夫にそう伝えましたがまったく気にする様子がなく、それどころか「俺は中3のときの夏は旅行に行ったぞ。高校生になれば今よりもっと忙しくなるんだから、家族の思い出づくりも大事だろ」と言うのです。
さらには「数日勉強しないくらいで、人生が変わるわけない。もし数日休んだくらいで成績が落ちるなら、今までの積み重ねが足りなかったってことだ」とここでも持論を展開します。
「家族の夏の思い出を作りたい」夫なりの、家族を想う気持ちであることはわかります。けれど、私は「志望校に受かるために、今は勉強を優先すべき時期だ」と考えていました。息子の将来を思う気持ちは同じでも、何を優先するかという価値観には大きな隔たりがあるように感じたのです。
身勝手な夫からの家族旅行の誘いに対し、息子はどんな返事をするのだろう──。私は気が気ではありませんでした。
文/構成・橘サチ
後編は明日公開!
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