
印刷所から色校正紙が出てきた!絵本作家・たしろちさとさんの絵本づくり【色校正編】
#5 色校正(最終回)
2026.06.02
タコといっしょに。 撮影/日下部真紀
絵本作家・たしろちさとさんが、第2回アストラ国際絵本原作コンテストで講談社賞を受賞した作品「あたまにのったタコ」(ジェニー・ギヨーム/原案)を絵本化する過程をレポートする連載5回目。
原画が完成し、印刷所へ入稿! その色校正のようすをレポートします。 絵本作家をめざす方、絵本が好きな方は必見です。
原画が完成し、印刷所へ入稿! その色校正のようすをレポートします。 絵本作家をめざす方、絵本が好きな方は必見です。
「あたまにのったタコ」2026年6月11日(木)発売!
「あたまにのったタコ」は、2026年6月11日(木)発売予定! これまでのたしろちさとさんの制作過程を見ながら、完成をお待ちください!(発売日は変更になる場合があります)
【お知らせ】
2026年6月16日(火)より7月13日(月)まで ジュンク堂池袋本店8階児童書コーナーにて『あたまにのったタコ』の原画展を開催! ぜひ原画を見にいらしてください!![]()
『あたまにのったタコ』(たしろ ちさと/作・絵 ジェニー・ギヨーム/原案)
\話題の絵本 予約受付中です/
色校正はじまる
原画と校正紙をくらべながら見る。 撮影/日下部真紀
──今回は、印刷所から出てきた色校正紙を見ていただくところを取材させてください。講談社までお運びいただき、ありがとうございます。
たしろちさとさん(以下たしろさん):よろしくお願いします!
──あれ? たしろさん、服がさっきと違いますね!(最初の写真参照)
たしろさん:長そでシャツを脱いだんです~。色校を見るときは、グレーなどの映り込みのしづらい色にして、絵や校正紙がよく見えるようにしています。
──(カメラマンさんから)私たちも同じです~。物撮りするときとかは、色味の少ない服で撮るんですよー。
──なるほど~。そうなんですね。
たしろちさとさん(以下たしろさん):よろしくお願いします!
──あれ? たしろさん、服がさっきと違いますね!(最初の写真参照)
たしろさん:長そでシャツを脱いだんです~。色校を見るときは、グレーなどの映り込みのしづらい色にして、絵や校正紙がよく見えるようにしています。
──(カメラマンさんから)私たちも同じです~。物撮りするときとかは、色味の少ない服で撮るんですよー。
──なるほど~。そうなんですね。
海の色はどうかな? 撮影/日下部真紀
色校正でのチェックポイント
──今回は、海の絵が多く、美しいエメラルドグリーンのような青ですが、なかなか印刷で出すのは難しそうです。
たしろさん:そうですね。青色は難しいと思います。
──基本の4色で、原画の色そのものを出すのが難しい場合、たしろさんはどんなところを重視していますか?
たしろさん:今回の海であれば、優しく包みこむような海として見てもらえるような色をお願いしたいです。美しくても冷たい感じではなく、タコも泳いでみたいと思うようなあたたかみのある海の色が希望です。
──なるほど。こわい海ではなく……ということですね。正直、初校は、あまり色がよくないように思いました。冬の海のような、嵐の海のような険しさがあって……。
たしろさん:そういう海ですと、主人公の男の子は、大事なタコを連れて、海に入らないと思うんです……。
──そうですね。ただの色の問題ではないですね……。
たしろさん:そうですね。青色は難しいと思います。
──基本の4色で、原画の色そのものを出すのが難しい場合、たしろさんはどんなところを重視していますか?
たしろさん:今回の海であれば、優しく包みこむような海として見てもらえるような色をお願いしたいです。美しくても冷たい感じではなく、タコも泳いでみたいと思うようなあたたかみのある海の色が希望です。
──なるほど。こわい海ではなく……ということですね。正直、初校は、あまり色がよくないように思いました。冬の海のような、嵐の海のような険しさがあって……。
たしろさん:そういう海ですと、主人公の男の子は、大事なタコを連れて、海に入らないと思うんです……。
──そうですね。ただの色の問題ではないですね……。
印刷所のオペレーターさんが来てくれた
──初校を見て、「う~ん、これは難しい」と正直思いました。ですので、今日は、印刷所で色をあやつるオペレーターの方に同席していただきました。
たしろさん:希望を直接お伝えできてよかったです。
──わたしが営業の担当者の方とお話ししている間に、ずいぶんオペレーターさんと話し込んでいらっしゃいましたね!
たしろさん:青色の出し方や調整の仕方、黄色にもいろいろあることなどなど、たくさんのことを教えていただきました。勉強になります。
──男の子の肌は「イエベ」をめざすんですよね! 次の再校は、期待できそうです!
たしろさん:希望を直接お伝えできてよかったです。
──わたしが営業の担当者の方とお話ししている間に、ずいぶんオペレーターさんと話し込んでいらっしゃいましたね!
たしろさん:青色の出し方や調整の仕方、黄色にもいろいろあることなどなど、たくさんのことを教えていただきました。勉強になります。
──男の子の肌は「イエベ」をめざすんですよね! 次の再校は、期待できそうです!
やっと責了
初校、再校、念校と、だんだん原画の色に近づきました。 撮影/幼児図書出版部
表紙は、こんな感じに。 撮影/幼児図書出版部
──どんどん色がよくなって、最後は、たしろさんの希望する優しい海の色になりましたね!
たしろさん:最初は心配しましたが、タコを連れて入りたくなるような海になって、よかったです。水中の絵も水面のキラキラが、より感じられるようになって、うれしいです。
──これから印刷にとりかかることになります。完成も、ほんとうにもうすぐです。これまでの制作を振り返って、「あたまにのったタコ」の制作は、どうでしたか?
たしろさん:最初は、ジェニーさんの作った長いお話をうまくまとめられるか、少し不安がありましたが、スケッチをしたり、タコのことを調べたりするうちに、どんどん主人公とタコに気持ちが入っていって、とても楽しく制作することができました。
──最後に、手に取ってくださる読者の方に、メッセージをいただけますか?
たしろさん:絵本を読んで、「ぼく」とタコの友情を感じてもらえたらうれしいです。ところどころ、クスッと笑えるところや、びっくりするところがありますが、すべてのエピソードがラストシーンにつながっているのだと描いていて、思いました。大切な友だちや家族のことを思いながら、読んでくださったらいいなと思います。
──ほんとうに長い期間、お疲れ様でした。ありがとうございました。
たしろさん:最初は心配しましたが、タコを連れて入りたくなるような海になって、よかったです。水中の絵も水面のキラキラが、より感じられるようになって、うれしいです。
──これから印刷にとりかかることになります。完成も、ほんとうにもうすぐです。これまでの制作を振り返って、「あたまにのったタコ」の制作は、どうでしたか?
たしろさん:最初は、ジェニーさんの作った長いお話をうまくまとめられるか、少し不安がありましたが、スケッチをしたり、タコのことを調べたりするうちに、どんどん主人公とタコに気持ちが入っていって、とても楽しく制作することができました。
──最後に、手に取ってくださる読者の方に、メッセージをいただけますか?
たしろさん:絵本を読んで、「ぼく」とタコの友情を感じてもらえたらうれしいです。ところどころ、クスッと笑えるところや、びっくりするところがありますが、すべてのエピソードがラストシーンにつながっているのだと描いていて、思いました。大切な友だちや家族のことを思いながら、読んでくださったらいいなと思います。
──ほんとうに長い期間、お疲れ様でした。ありがとうございました。
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──たしろちさとさんの制作をレポートする連載も、これで最終回です。「あたまにのったタコ」は6月11日(木)に全国の書店に並ぶ予定です。どうぞたしろさんの労作を手に取ってご覧ください。
──たしろちさとさんの制作をレポートする連載も、これで最終回です。「あたまにのったタコ」は6月11日(木)に全国の書店に並ぶ予定です。どうぞたしろさんの労作を手に取ってご覧ください。
『あたまにのったタコ』(たしろ ちさと/作・絵 ジェニー・ギヨーム/原案)
【受賞作:あたまにのったタコ(原題Un poulpe sur la tête)】はこんなお話
ひとりの男の子が海水浴へ行って海にもぐったら、出てきたときには頭にタコがのっていた! タコは頭の上でどんどん大きくなり、男の子はタコを頭にのせて学校へ。先生に怒られたり、友だちに避けられたり、困ったことばかり……。でも、授業中タコのおかげで正解を答えられたり、いやなことをする友だちにスミをはいてくれたりして、男の子はだんだんタコに気持ちを寄せるようになっていく。タコはお風呂と絵本の読み聞かせが好きなんだ。そして、次の夏、主人公は海で……。![]()
たしろちさとさんの絵本

絵本作家をめざす方へ
講談社では毎年「講談社絵本新人賞」を実施しています。絵本作家をめざす多くの方のご応募をお待ちしています。
「アストラ国際絵本原作コンテスト」については、こちらをご覧ください。



































たしろ ちさと
東京都生まれ。大学で経済学を学んだ後、4年間の会社勤めを経て、絵本の制作を始める。『ぼくはカメレオン』で世界7ヵ国語同時デビュー。おもな著書に、日本絵本賞を受賞した『5ひきのすてきなねずみ ひっこしだいさくせん』(ほるぷ出版)『クリスマスの おかいもの』(講談社)『すずめくん どこで ごはん たべるの?』(福音館書店)『くんくん、いいにおい』(グランまま社)『みんなのいえ』(文溪堂)ほか多数。
東京都生まれ。大学で経済学を学んだ後、4年間の会社勤めを経て、絵本の制作を始める。『ぼくはカメレオン』で世界7ヵ国語同時デビュー。おもな著書に、日本絵本賞を受賞した『5ひきのすてきなねずみ ひっこしだいさくせん』(ほるぷ出版)『クリスマスの おかいもの』(講談社)『すずめくん どこで ごはん たべるの?』(福音館書店)『くんくん、いいにおい』(グランまま社)『みんなのいえ』(文溪堂)ほか多数。