探究ってなんだろう? 「好き」を突き詰めるさかなクンから僕が教わったこと

MOVEラボ研究員助手のはるきが「さかなクン探究隊」の結成式をレポート!

東京海洋大学の井関俊夫学長
その後、東京海洋大学の井関俊夫学長が登壇されました。井関学長からは細胞に関する話を聞きました。

人間は、ヒトゲノムの中に長生きできるようプログラムされているのだそうです。学長もそのことを研究し続けて今があるそうです。探究隊では、自分が「なぜ」と思ったこと、これは何か、何のためにあるのかと、疑問を常に持ち、解決すべく考えて探究していきましょう。と、とても心に刺さるエールを送っていらっしゃいました。

「探究」ってなんだろう? 好きなものを続けてみよう!

みんな真剣な表情!
いよいよ、さかなクンと教授のお二人のトークセッションが始まりました。さかなクンは、魚に夢中になる前は妖怪やトラックが好きでした。小学校2年生のころに、友だちが描いていたタコの絵に「なんだこの生きものは~!!」と衝撃を受けて、そこから魚や水の中の生きものが大好きになったそうです。

これまでお寿司屋さんや魚の飼育員をしたりいろんなアルバイトをしてみたけど、やっているうちに自分には合ってないのではないかと思いはじめていたところ、お寿司屋さんの店長がさかなクンが描いた絵を気に入ってくれ、お店の壁一面に描かせてくれたそうです。それをテレビのドキュメンタリー番組が取り上げてくれたことがきっかけで、今の活動につながっていると話してくれました。

好きなことを続けていたら、いつか何かにつながるので、好きなことをとことんやってみようとおっしゃっていたのが印象的でした。

清水教授は、他の人と違うことをやりたいと思ったことが、今の研究をし始めたきっかけだったそう。どんなにいいものを作っても、作っただけではみんなに使ってもらえない。人は何を求めているのかを考えて作っていくことが大切だと気がついたそうです。

探究隊のみんなには、今自分がやりたいと思っていても、これから先、やりたいことも変わってくるかもしれない。でも、今やっていることにこだわる必要はないので、いろいろ探究していきましょう。とエールを送っていました。内田教授は、パッと自分が気がついて、やりたいなと思ったこと、興味を持ったことをやってみることが大切とおっしゃっていました。

僕も話を聞いていて、好きなことを続けていれば夢が叶うということは本当なんだよなぁと思っていました。
僕も小さいころから恐竜が好きだと言い続けていて、自分でやりたいと思った研究をしていたら、それがきっかけで尊敬する教授に会わせていただいて、研究室まで訪れることができた経験が実際にあったからです。

今回の先生方のお話を聞いて、特に清水教授がおっしゃった「人の気持ちを考えずに自分のことばかりしていてはなにもうまくいかない」ということがとても印象的でした。今までその視点から深く考えたことはなかったので、勉強になりました。

お母さんに感謝! さかなクンから教えてもらったこと

幼いころは「妖怪クン」だった⁉︎
さかなクンのお母さんの話も出てきました。

さかなクンのお母さんは、さかなクンのやりたいことを何でもさせてくれていたそうです。例えばゴミ収集車が好きだったとき、サプライズでゴミ収集車の車庫にまで連れていってくれたことがさかなクンの中で忘れられないエピソードだと教えてくれました。そうやってお母さんが、やりたいことをやらせてくれたからこそ、今自分が好きなことをできているので、お母さんにはとても感謝しています。とのことでした。

自分のしたいことを応援してくれたり、好きなようにやらせてくれたり、手伝ってくれる親がいることは、将来の自分にとても深くつながってくると僕は思いました。僕も恐竜が好きで、そのことを親もとても応援してくれていて、将来につながることもたくさんできています。そうやって自分のやりたいことを応援してくれる親の存在はとても大事だと改めて感謝の気持ちが生まれました。

隊員11名による探究テーマの発表!

みんなそれぞれのスタイルで発表!
午後からは隊員11名による、探究したいテーマについての発表がありました。テーマは[食・ゴミ・エネルギー・海]に分かれていました。

[食]
低利用魚について興味を持っている
魚を食べるのが好き
魚のはく製を作ったことがあり、低利用魚を調理して食べてみたい

[ゴミ]
海洋ゴミで海洋生物が苦しんでいると知って調べようと思った
プラスチックゴミや海洋ゴミ、生分解性プラスチックについて調べたい

[エネルギー]
発電について学びたい
お掃除ロボの開発

[海]
江ノ島がいつまでも綺麗であってほしい

など、模造紙に自分の研究したいことや理由を書いて一生懸命発表していました。さかなクンや先生方も、それぞれの発表を真剣に聞き、目標は大きく、いつまでにどのように研究をしたら良さそうか、具体的なアドバイスをされていました。

小学生のみんなはまだ学校ででも一人でプレゼンする機会が少ないはずなのに、さかなクンや教授の前でプレゼンできるのはすごい良い機会だなと思います。みんな堂々と頑張っていました。

図鑑は小学生のころからのバイブル!

さかなクンから記念品の贈呈も!
式典の最後には「さかなクン探究隊」の記念品の贈呈がありました。

応援団であるMOVEからも、講談社の動く図鑑MOVEの「魚」図鑑をプレゼント! みんなとても喜んでいました。僕も小さいころ、「昆虫」の次に買ってもらった「魚」図鑑、今でもよく使っています。

次回は東京海洋大学の越中島キャンパスで、「やさしいエネルギーと使い方」体験ワークショップがあるそうです。天候が良ければ清水教授と一緒に電池推進船らいちょうでやさしいエネルギーについて教えてくださるとのこと。大学の先生方によるワークショップでSDGsについてさらに知識が深まることでしょう。

次回もまたレポートさせていただきます!

取材・文/横井晴輝(MOVEラボ研究員助手)

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