「生きた化石」シーラカンスには退化した肺があった!

シーラカンスのおどろきの生態とは!

シーラカンスは恐竜とおなじ時代に絶滅したと思われていました。このころ絶滅したほかの生きもののように化石でしか見つかっていなかったからです。
1938年に南アフリカで生きている姿が発見され、その後、インドネシアでも見つかっています。
シーラカンスはふつうの魚とはすこししちがう特ちょうをもっています。背骨が発達しておらず、軟骨でできた1本のくだが背骨の役割をはたしています。ひれのつけ根には骨があり、動物の脚に似た動きをします。赤ちゃんはおなかの中で卵をかえして産みます。内臓などは陸上の四足動物に近い特ちょうをもつ、まだわからないことの多い魚です。

水の中でくらしていた魚が進化して陸にあがり、両生類、は虫類や鳥、そしてほ乳類に進化していったと考えられています。陸にあがるためには、大気中の酸素をとりこむことができる肺をもっていなければなりません。この陸にあがったと考えられる魚のなかに、シーラカンスやハイギョのなかまがいます。

今、「生きた化石」とよばれるシーラカンスは、深い海にくらし、ふつうの魚とおなじようにえら呼吸をしていますが、シーラカンスには進化していくなかで使われなくなったとみられる肺があることがわかりました。肺を使って呼吸ができる魚として浅瀬でくらしていたシーラカンスの祖先が、ふたたび海へもどり、深く潜ってくらすようになったことが考えられます。

恐竜などの生きものが大量に絶滅して化石となっていった時代を、シーラカンスは深い海に潜ったために生き延びたのかもしれませんね。