歌舞伎役者の家に生まれたとしても 自分の道は自分で決める
最近では、ご本人たちも文楽がお好きだと言っていたり、家でもお芝居ごっこをされていると伺いました。
このままお芝居の道を進まれるのでしょうか。
勘九郎さん:そうですね。ただ、私自身を振り返れば、父の勘三郎から芝居の道を強制されたことはありません。「本当にやりたくなかったら、いつ辞めてもいいよ」と言われていたからこそ、続いたのだという気がしています。
今、多くの子どもの憧れの職業は「YouTuber」だと聞きましたが、僕はいいなと思います! 今の子どもたちにとって「YouTuber」の人たちは、とても楽しそうで、輝いて見える存在だということなのでしょう。
僕たちの世代は、警察官や消防士、パイロットなどに憧れましたが、それはやはり彼らが格好良く見えたから。子どもたちは大人をよく見ていますから、大人のあり方というのは改めて大切だなと思っています。
勘九郎さん:そう思います。だからこそというか、僕たち大人はたくさんの情報を発信していくことが大切なのではないかと思います。
こんな素敵な人がいる、こんな面白い取り組みがある……そんなことを子どもたちに届けて、選択肢を増やすことをしていければ、子どもたちは自分で考えて、自分のなりたい姿を決めていくと思うんです。
「Aneひめ」や「Aneひめネット」のような媒体にしても、これを読んで、自分が作る側になりたいと思う人もいるかもしれないですよね! ですから、まずはいろいろな世界を見せて、触れさせて、感じたり、考えたりしてくれればと思っています。