コウメ太夫「まいにち、修造」で思いついた#まいにちチクショー「落とし穴だらけの人生を楽しみたい」

大人気アニメ「ふしぎ駄菓子屋 銭天堂」に本人役でゲスト出演! コウメ太夫特別インタビュー 

ライター:山本 奈緒子

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2000年代に一世を風靡したコント番組『エンタの神様』。その中でも大人気を博した芸人・コウメ太夫さんが、このたび人気アニメ『ふしぎ駄菓子屋 銭天堂』に本人役で出演することに。

演じるのは、モノマネ芸人を目指す小学生の主人公が「銭天堂」のお菓子によってコウメ太夫そっくりの声マネができる、というキーパーソンな役どころ。

いつも甲高い特徴的な声で、チクショーなネタをつぶやくコウメ太夫さん。それはどこか、人生の落とし穴を描く銭天堂の世界観と通ずるものがあります。

そこで今回、アニメ出演の感想に加えて、“チクショー”芸が生まれた経緯、さらには自身のチクショーエピソードなども伺ってみました!

「銭天堂」って有名なヤツじゃん! とびっくりしました

──今回、大人気シリーズ『ふしぎ駄菓子屋 銭天堂』のご本人役という役柄です。番組プロデューサーは「古銭柄の着物を着て凛としている銭天堂の店主の紅子さんと、白塗りで着物を着てチクショー顔なコウメさんが並んでいたら、奇天烈で面白い! と思い、オファーさせていただきました」とのことですが、まず、本人役で『ふしぎ駄菓子屋 銭天堂』出演のオファーが来たときは、どう思われましたか?

コウメ太夫:いつも僕への仕事のオファーってギリギリになって来るんですよ。でもこの『銭天堂』出演のお話は、けっこう早くにいただいていて。先すぎてあんまり意識していなかったんですね。

それで台本を渡されて初めて、「銭天堂」って知ってるわ! 有名なヤツじゃん、スゲーな! ってびっくりした次第です。

──しかもかなりのキーパーソンな役どころで、「駄菓子の副作用で特徴的な声になっているという設定、且つ、キャラクターデザインが立つ人でないと誰か分かりづらい、という条件にピッタリなのが、コウメ太夫さんでした」とのことです。

コウメ太夫:嬉しいですよね、ちょい役じゃないですもんね。これだけ人気のアニメで、こんなに大きく取り上げてもらって。僕みたいなのが「チャンチャカ♪ チクショー!」なんて言って、大丈夫なのかしら?

──アフレコはいかがでしたか?

コウメ太夫:ブースに入った途端、「じゃあこの辺で『チャンチャカ♪ チクショー!』って言ってください」と、スルーッと始まっちゃったんですね。でも映像を見ていても、どこでチャンチャカと言って、どこでチクショーと言えばいいのか、とんと分かんないんですよ。だから何度か飛ばしちゃって。

スタッフの方に「この動きがあったらチャンチャカと言って、この動きでチクショー! と言って……」と全部指示してもらっていました。で、「上手く合わせられなくても、あとはこっちのほうで上手くやっておきますから」と言ってくれたので、助かるわぁって。ホント、1日中終わらないんじゃないかってドキドキしましたから。

「銭天堂」があったら知識がいっぱい増える駄菓子が欲しい

──今回は小学生の主人公がコウメ太夫さんの声をマネする、という役どころですが、アニメを視聴する子どもたちには自分のどういうところに注目してもらいたいですか?

コウメ太夫:まずは、あの『ふしぎ駄菓子屋 銭天堂』についにコウメ太夫が出るんだぞ、ってところですよね。しかも主人公までもが憧れる役どころなんだぞって、自慢したいですね。

──アニメになったご自身のことは、どう思われましたか?

コウメ太夫:いつの間にか自分の姿がアニメになっていたことに、一番驚きました。しかも僕の衣装とかカツラの形とか、きめ細かく描かれていて。絵によって、ちょっとふっくらしている感じのときと、少しほっそりしているときもあるんですよ。というのも僕はけっこう体重が上下する体質で。

だからふっくらしている絵は、ご飯を食べすぎていたころの僕を見て描いたんだな、と思ったり。そういう点でも、本当に細かく見ているんだなって感動しましたね。

──すごい再現力ですね! ちなみにコウメ太夫さんは「銭天堂」にたどり着けたら、どんなお菓子が欲しいですか?

コウメ太夫:知識がいっぱい入って、ペラペラ喋れるようになるお菓子。何でも知っていて、それを面白おかしく言えるようになったら、人生変わりそうじゃないですか。それこそ仕事がいっぱい増えちゃう。

「チクショー!」誕生秘話! 最初は地声で言っていたんです

──コウメ太夫さんといえば、何といってもちょっと甲高い特徴的な声が有名です。そもそもこの声ってどうやって誕生したんでしょう?

コウメ太夫:まずはネタのスタイルのほうを先に思いついたんですよ。それで最初は、「チャンチャカチャン♪」ていうのはラジカセで流して、地声で「○○だと思ったら○○でした、チクショー!」って言っていました。

そしたらたまたまそれを聴いていた構成作家さんが、「機械で流すんじゃなくて、自分でチャンチャカって言って、声も裏声にしたら?」って。見た目が女形だから、男の地声よりそっちのほうがしっくりくるんじゃないの?って言ったんです。それがきっかけでしたね。

──そのアドバイスに従ってみたら大成功だった、ということですか?

コウメ太夫:試しにライブでそのスタイルでネタをやってみたら、意外とウケたんですよね。あら、ちょっと笑いが取れるヤツ見つけたかな、なんて思っていたら、すぐに『エンタの神様』への出演が決まっちゃった、というわけです。

──そうだったんですね! でも裏声が生きたのは、チクショーネタとの相性がピッタリだったからだと思います。チクショーネタをつぶやくというアイディアはどうやって生まれたんでしょう?

コウメ太夫:僕はどっちかというと、子どものころから自虐的なことをすると笑いを取れるんだな、と感じていて。それで学校でも、わざと石につまずいてコケてみたり。みんなが喜んでいるのを見ると、ついついそういうことやっちゃう性分だったんです。

運動会のときに、大玉につかまって一緒にゴロンゴロン転がってみたこともありました。すごい痛かったんですけどね。二度とやりたくないんですけどね。

──それは痛いでしょう!!

コウメ太夫:でも、そういう笑いの取り方が得意な子だったんです。そういう自分がいたので、振り返ると、今の「チクショー」もそこから来ているんじゃないですかねぇ。
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