コウメ太夫「まいにち、修造」で思いついた#まいにちチクショー「落とし穴だらけの人生を楽しみたい」
大人気アニメ「ふしぎ駄菓子屋 銭天堂」に本人役でゲスト出演! コウメ太夫特別インタビュー
2023.05.05
ライター:山本 奈緒子
「まいにち、修造!」から「#まいにちチクショー」を思いついた
コウメ太夫:分かりました。
幸運のお客様かと思ったらぁ~
エビぞりビュンビュンでしたぁ~
チクショー!!!
コウメ太夫:幸運の駄菓子屋だと思ってお客様が来ましたよ。だけどお菓子を食べてみたら、エビぞってビュンビュンになっちゃうんだよ、っていう感じですかね。……分かる?
──……えーっと、そんなふうにコウメ太夫さんのつぶやくネタって深すぎて一見分かりにくいため、熱烈なファンが考察するという現象も起きていますよね。中でも「哲学者コウ・メダユー」さんのアカウントは有名ですが、ご存知ですか?
コウメ太夫:その人と対談する番組が作られて、1回お会いしたことがあるんですよ。でも哲学者コウ・メダユーさん、全然嬉しそうでもなくて、とくに何もなかったですけどね(笑)。
──こういうアカウントが生まれるほど注目されていることは、どう思われていますか?
コウメ太夫:あまり深く考えずにつぶやいてきたのが、知らない間に分析されて「こういう意味だ!」とかなっちゃってて。そんなつもりはなかったのに、いつの間にか違う意味が生まれてきて、皆さんが楽しんでくださっているようなので、「じゃあもっとやっちゃおうか」という気持ちになった、というのはありますよね。
──そもそも毎日チクショーネタをつぶやこうと思ったきっかけは何かあったんでしょうか?
コウメ太夫:当時、“まいにち何とか”ってのがけっこうあったんですよね。『まいにち、修造!』とか。流行っているから俺もやってみようかなと思って。じゃあ『まいにちチクショー』とかでもいいのかなって思ったのがきっかけですね。
──それがこんなに浸透して。この先も深いつぶやき、楽しみにしています。
生きていること自体、落とし穴だらけ
コウメ太夫:生きていること自体、落とし穴だらけですよね。赤ちゃんのときから、そう。歩けるようになった、ワー嬉しい! って転ぶし、自転車乗れるようになった、ワーイ! って言って転ぶし。人生ってその繰り返しな気がするんですよね。
僕の場合、落とし穴がもっとも深かったのがコウメ太夫としてブレイクした後。はい、売れました、お笑いだしそんなに人気は落ちないだろう、と思ったらバクバクに落ちちゃって。しかも離婚して、シングルファーザーになっちゃった。
はは~ん、人生そうなんだって思いましたね。いいなと思ったら何かある。全部が全部じゃないけど、そういうことは多々起こるわけであって。ルンルンと電車に乗ろうとしたら、ドアで首を挟んじゃったとかね。
──そ、それは!
コウメ太夫:他の乗客に謝りましたけどね、発車が遅れちゃったんで。まあみんな、知らん顔してましたけどね。変なヤツって思ってたんでしょうね。でもそうやって嫌なことがあるから良いこともありがたく感じられるわけであって。
まあ人生は修行だか何だか分かんないんですけど、どうせどっちもあるんだから楽しんで生きていけばいいんじゃないですか。
──たしかに、ずっと良いことばかりじゃ良さも分からなくなってしまいますね。素敵な教訓をありがとうございます。あらためて、今日はお時間をいただきありがとうございました。
『ふしぎ駄菓子屋 銭天堂』
幸運な人だけがたどり着けるふしぎな駄菓子屋「銭天堂」。店主の紅子がすすめる駄菓子は、どれもその人の悩みにぴったりなもの。でも食べ方や使い方を間違えると……!? 毎週金曜日18:40~NHK Eテレにて放送中。
コウメ太夫さんが登場するのは5月12日放送の第89回「インココイン」。モノマネタレントに憧れる小学生の藍花は、コウメ太夫の声をマネするも上手くできず、同級生から「似てない」と言われてしまう。そこで、銭天堂(ぜにてんどう)にやって来た藍花は、インコのようにモノマネが上手くなるという『インココイン』を買って食べる。すると、モノマネが本人そっくりにできるようになり、クラスの人気者になるが……。
コウメ太夫
ピン芸人。白塗りの女形スタイルで、裏声で「チクショー!」と叫ぶ芸風で大ブレイク。人気コント番組『エンタの神様』(日本テレビ系)の常連となる。“一発屋芸人”とも言われたが、ブーム終了後もそのシュールなネタが支持され活躍を続けている。現在は母親と一人息子の3人暮らし。
山本 奈緒子
1972年生まれ。愛媛県出身。放送局勤務を経てフリーライターに。 『ViVi』や『VOCE』といった女性誌の他、週刊誌や新聞、WEBマガジンで、 インタビュー、女性の生き方、また様々な流行事象分析など、 主に“読み物”と言われる分野の記事を手掛ける。
1972年生まれ。愛媛県出身。放送局勤務を経てフリーライターに。 『ViVi』や『VOCE』といった女性誌の他、週刊誌や新聞、WEBマガジンで、 インタビュー、女性の生き方、また様々な流行事象分析など、 主に“読み物”と言われる分野の記事を手掛ける。