「めちゃ×2イケてるッ!」のイラストレーターは「働く車」専門絵本作家になっていた!

「はたらくくるま」を100倍楽しむコツとは?

ライター:高木 香織

気持ちのいい秋がやってきました。空が青く澄んだ日には、子どもたちを連れてお出かけしたくなりますよね。そんなとき、もうワンランク上の楽しみ方はないかな? と思っていたら、ありました!

車で移動するとき、高速道路でよく見かける大型トラックなどの「はたらく車」。すごい迫力ですよね。そんな「はたらく車」を見つけたら、ちょこっと調べられる小さな図鑑があったらいいのに……と思っていたら、ピッタリなものを見つけたんです。『くるま! くるま! くるま! はたらくくるまだいしゅうごう』(講談社)には、そんなはたらく車がいっぱい載っています。

著者のまるはまさんは、仕事部屋から見える「はたらく車」を毎日描き続けているイラストレーター。「はたらく車」には、工夫や発見がいっぱいだそう。そこでまるはまさんに、子どもと一緒に「はたらく車」を楽しむ3つのコツを伺いました。家から道を眺めたり、ドライブ中の車窓から、もちろんお出かけ先でも、このコツを知っていれば楽しさ倍増です!

仕事部屋から見える「はたらく車」の絵を毎日1枚インスタグラムにアップ

──まるはまさんは、なぜ「はたらく車」の絵を描こうと思われたのですか?

まるはま:仕事部屋の前の道を「はたらく車」が通るんですが、毎日同じ窓から見える「はたらく車」を描いたら楽しいかな、と思ったんです。毎日1台ずつの絵をインスタグラムにアップしていたら、「いいね!」をつけてくれる人や、フォロワーが増えたりして、ますます楽しくなってしまって。

──子どものころから「はたらく車」がお好きだったんですか?

まるはま:いえ、そんなことはなくて、車の絵を描き始めたのは2022年の正月明けからなんです。

──それにしては、絵本の中の車の解説はずいぶん詳しいですね!

まるはま:描き始めは、トラックやダンプカーの違いすら知らなかったんですよ。フォロワーさんの8割くらいが物流関係の運転手の方で、その方たちがいろいろ教えてくれるんです。さらに自分でも調べていると、これがなかなか奥深くて。いまはすっかり面白くなっていますね。

──では、まるはまさんが面白い! と思ったことを、読者の皆さんに教えてください。

まるはま:はい、では子どもと一緒に楽しむコツを3つお話ししましょう。

楽しむコツ①「へえ~、そうなんだ!」見つけたらうれしい「はたらく車」

窓の外を走る「はたらく車」を見つけたら、写真に撮って運送会社の社名などを頼りにインターネットで調べたりしています。そのときに、その車の意外な役割や働きを知るのも楽しいんです。こんな「はたらく車」が見つかったら、その日はラッキー! って感じですね!
作業場の窓から撮影をして下書き
●はしごが斜め下に伸びる!?「はしご付き消防自動車」
消防自動車のはしごは、ビルの上のほうの人を助けるために、上にだけ伸びると思っている人も多いのではないでしょうか? 実は、川に落ちた人などを助けるために、はしごは斜め下にも伸びるんです。意外ですよね!
●ミルクがいーっぱい入った「タンクローリー(牛乳運搬用)」
タンクローリーというと、ガソリンやガスを運ぶ車を思い浮かべますね。でも、このタンクローリーにはミルクが満タン! 工場で缶コーヒーやペットボトルのミルクティーなどを作るミルクを運んでいるのです。タンク車の後ろに付いているボードに、タンクの中身が書いてあります。たまにチョコレート入りのタンクローリーも走っていますよ。おいしそうですよね!
●吸えば「バキューム」吐けば「消防自動車」、同じしくみの「バキュームカー」
汚れた水を吸い取る「バキュームカー」。でも、使われている車両は「消防自動車」と同じです。ポンプの中を真空にして、浄化槽やマンホールの中の汚れた水を吸い込めば「バキュームカー」、ポンプの中から水を吐き出せば「消防自動車」。汚れた水もきれいな水を扱うのも、同じしくみの車だということを初めて知りました。
色つけをしてインスタにアップ!
次のページへ 「はたらく車」を見つけやすい場所はここ!
28 件