モフルン役齋藤彩夏「大切にしているぬいぐるみは、きっと何かを返してくれているはず」
TVアニメ『魔法つかいプリキュア!!~MIRAI DAYS~』公開記念! 豪華声優陣へのスペシャルインタビューVol.4
2025.02.01
ライター:小川 聖子
私も過去を懐かしむだけでなく未来に向かって歩いて行きたいです
齋藤 これはもう、めちゃくちゃ悩む問題ですよね。正直、私は前作が終わったときは「寂しい、寂しいぞ!」となってしまっていたので、その後は「あのときは良かったなぁ」と思ってしまうこともありました。
でもそれを超えて、毎日を積み重ねたからこそ広げられたものもあったと思いますし、こうして素敵な再会を遂げることもできました。
だから、不安があったとしても未来を思って、一歩一歩進んで、気がついたら「わ、未来に来ていた!」みたいな、そういう感じで未来に行きたいなと思います。
前作の49話も「みんなに会いたい! 会いたい!」「そうだよね、会いたいよね。じゃあ頑張らないと」というお話だったのですが、まさに同じだなぁと。
懐かしむだけじゃなくて、やることをやって、頑張らないとみんなに会えないなと思ったりもしました。
──そのとおりですね。プリキュアシリーズは長年多くの人に愛されている作品ですが、『魔法つかいプリキュア!』ならではの魅力はどんなところにあると思いますか。
齋藤 プリキュアシリーズは、「私はこのプリキュアだったよ!」ということを含めて、いろいろな世代がそれぞれプリキュアトークできるところも素晴らしいですよね。
その中で『まほプリ』ならではの魅力といえば、やっぱり魔法です。みんな絶対に「ああ、今魔法が使えたら!」という瞬間がありますよね。
私も小さいころに、「ゴロウ」というクマのぬいぐるみを大切にしていました。当時はその子と「どうやったら話せるんだろう」と本気で考えていたので、『まほプリ』に参加して、自分がそのぬいぐるみになれるとわかったときは、幼い自分に「ついに話せたよ!」と伝えてあげたいくらい嬉しかったです。
プリキュアを見る子たちも、自分のぬいぐるみとお話したいですよね。声は聞こえなくても、心はきっと通じているので、大切にしているぬいぐるみからはきっと返してくれている何かがあるはず! 私はそんなふうに思っています。
──前作から9年なので、5歳だった子も14歳になっています。みらいたちが大学生くらいになっているというのは、その子たちに再び「少し先の未来」を見てもらえる作りになっていますね。
齋藤 そうなんです。その子たちはちょうど今ごろ、自分が頑張っていることは実を結ぶのかどうか、夢は叶うのか叶わないのか、不安なことがたくさんある時期かと思います。
でも、とにかく一生懸命生きていればそれでいいんだよ、悩んだり、落ち込んだりすることも全部未来につながっているから、とにかく全部大丈夫、ということを伝えられたらと思います。
──最後に、今後の見どころをお願いします!
齋藤 見どころはたくさんありますが、前作を見てくださっていた方なら「これはもしや……」と懐かしく感じるシーンがちりばめられているところは魅力なのではと思います。
さらに、前作に出られていたキャストの方たちが少しずつ出てきてくれて、再びその声を聞かせてくださったりもしているところもありますので、そこにも注目してほしいです。
それから今回は、豊永(利行)さんが演じるアイルさんがなんといってもセクシーなんですよ! 荷物はちょっと多めなのですが(そのことではみんな毎回盛り上がります(笑))、結構痛いところをついてくるので心を持っていかれてしまいます。
でもその上で、「じゃあ、みらいちゃんはどうする?」というところが見どころで。またアイルさんも、なぜそんなこだわりを持っているのか……本当に本当の悪者なのか、というところもじっくり見ていただけたらと思います。
前作では守られることの多かったモフルンでしたが、今作では「少し役に立てることがあるのかな」というところがモフルンとしては本当に嬉しいし、誇りを持って「モフルンがやる!」と思っているところも愛おしいなと思っています。
──モフルンをきっかけに、みなさんにもぬいぐるみを大切にしてもらえたらいいですね。
齋藤 本当に。私も小さいころはたくさんのぬいぐるみに囲まれていないとダメなタイプだったのですが、それでもお別れするときは一体一体大切にバイバイして。
できるだけ、ただ捨てるよりは次の人にお譲りできたらいいなと思って、そんな場所に母とお渡しに行く、ということをしていました。
『魔法つかいプリキュア!!~MIRAI DAYS~』をきっかけに、見ている方にもぬいぐるみを愛する気持ちをより一層大切にしていただけたらなと思っています。