「かぜ」という名前の病気はない!?
ちなみにインフルエンザは、「インフルエンザウイルス」による「かぜ」とはまったく違った病気です。
【もくじ】
「はたらく細胞」のなかまたち
その1 かぜ症候群
コラム1 かぜとくしゃみ
「かぜの原因はウイルス?」
コラム2 細胞分裂と遺伝子
「成長のためになくてはならない細胞分裂」
その2 たんこぶ
コラム3 ケガの出血を止める血小板
「出血が止まるしくみとかさぶた」
「かぜ」の引きはじめに起こること
ある日退屈していた一般細胞が、見慣れないブルーの細胞と出会います。「キシャ!」と話すこの細胞は、いたずら好きのようで、びっくり箱を送りつけたりピンポンダッシュをしたりと自由な行動をとります。
そのおもしろさに惹かれ、一般細胞はともだちになろうと言い出すのですが……。
駆けつけた「キラーT細胞」と高い攻撃力を持つ免疫細胞「マクロファージ」のはたらきで一件落着。「ライノウイルス」は「くしゃみ」にのって、体の外に排出されました。
おかげでこの体の持ち主は、「かぜ」を引かずに済んだ模様。私たちの体の中でも、日々同じようなことが起きているのかも!?
くしゃみが出たら、体の中にいる細胞たちに思いを巡らせてみるのもいいかもしれません。
「たんこぶ」それは、小さきものたちの戦い!
止血のしくみ
ケガをして血管が破れ出血すると、血管が収縮して傷口を小さくしようとはたらきます。その後、「血小板」が傷口に集まって傷口を塞ぎます。
さらに「凝固因子」を使い、網のようなものを作りまわりにいる血球ともども巻き込んで覆い固めます。
この一連の「止血」のはたらきを、第二章で解説しています。文章で読むと難しいですが、絵本を見れば一目瞭然! 決死の覚悟でがんばる小さな「血小板」たちを応援したくなります。
ひとやすみ!
本作では「血小板」のペアさがしが、他の絵本では迷路やまちがいさがしなど、その本で紹介されている細胞のはたらきにちなんだ楽しい遊びとなっています。
絵本は一冊30ページと、お子さんの集中力が続くほどよいページ数。今週は一章を、来週は第二章を読むなどと、ゆっくり読み進めてひとり読みの練習をするのもおすすめです。
目には見えない細胞たちのはたらく姿を通して、体のことにもっと目を向けてみませんか?
中村 敦子
1986年生まれ。0歳児〜小学生向け、主にキャラクターの絵本や雑誌の企画・構成にあたる。プリキュア、いないいないばあっ!、ヒミツのここたまなど、15以上のキャラクターを担当。各地の博物館、郷土資料館、美術館めぐりが生きがい。
1986年生まれ。0歳児〜小学生向け、主にキャラクターの絵本や雑誌の企画・構成にあたる。プリキュア、いないいないばあっ!、ヒミツのここたまなど、15以上のキャラクターを担当。各地の博物館、郷土資料館、美術館めぐりが生きがい。