世界中の子育て世代から絶大な支持を得る本格的な図鑑えほん『There are』シリーズはこう生まれた!
世界的絵本作家 ブリッタ・テッケントラップさんにインタビュー
2024.02.05
世界中で大人気の絵本が多数! 著者のブリッタ・テッケントラップさんにインタビュー
インテリアとしても楽しめるおしゃれで本格的な科学えほんシリーズ
今回初めて、ブリッタ・テッケントラップさんに気になる絵本制作の背景について伺ってみました。
ー『There are』シリーズはどういった思いで制作されましたか?
なんといっても、Big Picture Press(※)の編集チームの存在が大きいです。編集チームの方々は、私が自然のことや、特に生きものを描くことが大好きだということをご存じだったんです。私の思いを形にできる、アイデアとコンセプトを考え出してくれました。
※ 原本を出版している出版社です。あらゆる年齢層の読者を対象にクオリティの高いビジュアル書籍を出版しています。
ーどうやって絵を作られているのですか?
私の作品は、手作業とデジタル作業を融合して作成しています。
まずは、手作業です。ローラー、新聞紙、油絵の具を使用して表現したいテクスチャーを作ります。その紙のテクスチャーをスキャンして、「塗り」のデジタル素材を作成します。ここからはデジタルです。そのデジタル素材を生きものなど表現したい形に切り抜き、その切り抜きを使いフォトショップで「デジタルコラージュ」を作成し、作品を完成させます。
ー『There are』シリーズの1冊を作るのにどれぐらい時間がかかるのですか?
正確にははかれませんが、おそらく1冊2~3ヵ月かかっている思います。
ー息子さんの存在も絵本の制作へ影響をあたえていますか?
息子はもう22歳なので、この絵本への直接の影響はあまりないかもしれません。ただ、おっしゃる通り、親であることはクリエイティブにとても大きな影響があると思っています。
なぜならば、私の絵本のアイデアやクリエイティブの多くは、息子との時間を切り離せないからです。息子と過ごした時間や彼のさまざまな感情、そして、私自身の子ども時代の思い出とが混ざり合ってできているように思います。
ー生きものとのエピソードがあれば、教えてください。
子どものころには、フェルナンドという名前のモルモットを飼っていました。私と兄がリビングルームから彼をよぶと、フェルナンドはケージから出てきて私たちのほうに走ってきたんですよ!
あと、私は猫が大好きです。家族で、オスカーとスプートニクという2匹の猫を飼っていました。写真もありますよ。
私はカラスも大好きで、カラスについての本もかいています。実は、カラスの家族が毎日私に会いに来てくれるんですよ。バルコニーに私がおいたピーナッツを食べてるためだと思いますが。
ーブリッタさんが好きな生きものはなんですか?
これは難しい質問ですね。地球には素晴らしい生きものがたくさんいて、私は多くの生きものを描いてきました。正直なところ選べませんが、カラスと猫にはこだわっていきたいと思っております。
あと……私は牛、馬、犬を描くのが苦手だということに最近気がつきました。
ー日本のファンのみなさんへメッセージをお願いいたします。
私はこの絵本を通じて、生きもの、自然界への愛を伝えられると嬉しいです。私たちは皆いっしょに、地球の美しい生物多様性を守ることができると願っています。私の本を応援してくれてありがとうございます。