東北の人気ご当地キャラが主役の新感覚ミステリー!
かわいくてクセの強い“ご当地キャラ”が大集合!
各地にゆかりのある児童文学作家が、宮城・青森・秋田・山形・福島・岩手の魅力を、完全書き下ろしでお届け。
グルメや歴史、伝統、そして今につながる物語まで、自然と「東北通」になれるかも!?
今回の舞台は青森県。青森在住の作家・風祭千先生が描きます。
土偶をきっかけに、物語は縄文時代へ──!? ご当地キャラとめぐる、東北ミステリーツアーにさあ、出発!
【青森】縄文ヒーローズVS.大怪盗ジョモルイ 第2回
前回までのあらすじ
ある日、三内丸山遺跡のキャラクター・さんまるの元に怪盗ジョモルイから予告状が。なんと、さんまるの大事なドグウちゃんを狙っているというのです。
ドグウちゃんを守るため、さんまるは仲間と「縄文ヒーローズ」を結成! しかし、怪盗ジョモルイは過去にタイムスリップして、ドグウちゃんを盗み出してしまいます。
「ジョモルイよりもっと前にタイムスリップして、先回りしよう!」そう決意した縄文ヒーローズは縄文時代へ! 無事にドグウちゃんを取り戻せるのでしょうか?
縄文時代にタイムスリップ!
4人がトビラをくぐると、あたりの空気が一変しました。
──目の前に広がるのは、縄文時代の三内丸山ムラ。
「わぁ……!」
さんまるたちは、思わず声をもらしました。目の前に広がっているのは、どこまでも続く緑色の大地。空を見上げれば、地球の天井まで見えるほど青く澄みわたっています。さわやかな秋のかおりの中、豊かな自然にたたずむのは、かまくらのような形の家に、集会所のような大きな建物、そしてあの六本柱。クレーン車もトラックもないはずなのに、どうやってこんな建物を建てたのでしょうか。
「ふしぎだモン♡ かっこいいモン♡」
さんまるは、気合を入れるためにぶんぶんうでをまわしました。
「よーし、必ずドグウちゃんを見つけるよー!」
三内丸山遺跡(さんないまるやまいせき)
青森県青森市にある縄文時代前期~中期のとても大きなムラのあと。2021年には、「北海道・北東北の縄文遺跡群」の一つとして、世界文化遺産に登録されました。
4人は、ムラの中を歩きながら村人たちにたずねていきました。
「ドグウちゃん、見なかった?」
「うーん、知らないなぁ」「そんな立派な土偶、見た記憶がないよ」
まったく手がかりをつかむことができないさんまるたち。どんどん歩いて、どんどん疲れて……ついに足を止めてしまいました。
「もうダメるん~……栗バズーカ重すぎるん、つかれちゃったるん~……」
いのるんがぺたりと座りこむと、みんなもつられてドサッと草の上に腰をおろしました。おなかがペコペコで、力が出ません。縄文ヒーローズも、ここまでか。そのとき──。
「どうしたんだい? 元気がなさそうだね」
顔をあげると、やさしそうな女の人がたっていました。赤いかみかざりがおしゃれです。
「ぼくたち、ずっと歩いて、へとへとで……」
こまっくーがしょんぼり言うと、女の人はほほ笑みました。
「いま、魚介なべを作っていたところなんだ。もう少しで子どもたちが帰ってくるんだけど、一緒に食べるかい?」
「食べるー!」
4人の声がきれいにそろいました。

































