
【わが子の不登校】多様化する「フリースクール選び」で大切な5つの判断基準[教育ジャーナリストが解説]
特別公開『フリースクールという選択』おおたとしまさ著 3/4(全4回) (2/3) 1ページ目に戻る
2026.05.14
教育ジャーナリスト:おおたとしまさ
違いが見えてくる5つの補助線
多種多様なフリースクール探しの途中で迷子にならないための5つの観点を提案したいと思います。
これらの観点でフリースクールを見る目を磨けば、実際のフリースクールの説明会に参加したり、見学に行ったり、体験させてもらったりしたときにも、自然にそれぞれの特徴や違いが見えてくるようになるはずです。
① 居場所↔学び
居場所としての機能を重視しているか、学びや自己表現に重点を置いているか。
要するに、「ここにいてくれるだけでいいよ」とそーっとしておいてもらえる雰囲気か、「あれをやってみよう!」「これなんか面白いんじゃない?」と学びを促す刺激が多いか。
学校で散々つらい目にあって傷ついて、不登校になって自信を失って、心のエネルギーがものすごく低くなっているときに、キラキラした体験学習を押しつけられたり自己表現を求められたりすると「無理……」ってなります。
子どもがそういう状況なら、心のエネルギーが十分に充電されるまで焦らず居場所的なフリースクールですごしたほうがいいわけです。
逆に、なんらかの理由があって学校への不信感が募り、心は元気なのに不登校になっているような場合には、居場所的なフリースクールだと物足りなく感じることがあります。
そういう状態の子どもは、刺激の多いキラキラしたフリースクールやオルタナティブスクールを選ぶといいでしょう。
ただし、100%居場所に特化したフリースクールも、100%学び重視のフリースクールもありません。そのあいだにグラデーションがあります。集まってきた子どもたちの状態に合わせてフリースクールの立ち位置が揺れ動く場合もあります。
いわゆる読み書き計算的な教科学習に軸足を置いているのか、教科横断型の探究活動や体験学習に軸足を置いているのかという違いもあります。
教科学習の重要性をどれだけ強調しているかに着眼すると、一見似たようなフリースクールのあいだにも違いが見えてくるはずです。
② 学校っぽくない↔学校っぽい
学校に傷ついた子どもは学校っぽさそのものを嫌う傾向があります。ですから、なるべく学校っぽさを薄めようと、多くのフリースクールが腐心します。一方で「なるべく学校っぽいところで育ってほしい」という気持ちの保護者もいます。
校舎の表情が学校っぽいか学校っぽくないかは見ればすぐにわかるでしょう。写真ならホームページでも見られます。名称に「学校」「学園」「スクール」などとついているかどうかもわかりやすいポイントです。
スタッフを「スタッフ」と呼ぶか「先生」と呼ぶか、「○○さん」と呼ぶかニックネームで呼ぶかによっても場のニュアンスが変わります。本書ではこのあたりの違いもできるだけ表現します。
また、時間割は各フリースクールの輪郭をつかみとるのに便利です。
「基礎学力養成」「探究・体験学習」「対話の時間」「自由時間」などのどのへんに重点を置いているかというバランスも、時間割からおおよそ想像できます。時間割はほとんどのフリースクールのホームページに掲載されています。
③ 個人商店↔チェーン店
運営母体が小さいか、大きいか。個人や親の会がつくった個人商店のようなところか、大手の学校法人や株式会社がつくったチェーン店のようなところかという違いです。
個人商店のようなフリースクールはアットホームで意思決定も柔軟ですが、利用できる教育資源が乏しかったり経営が不安定だったりという面もあります。
隠れた名店があるかもしれない一方で、いいお店は予約でいっぱいで入れないし、空いているお店はやっぱりおいしくないということもある。当たり外れが大きいということです。






























