
「子どもを伸ばす親に共通点は、ない」 【中学受験】難関校合格率抜群・中学受験塾『グノーブル』ベテラン講師が「保護者のお悩み」にガチ回答!
「グノーブル」ベテラン国語講師・山下倫央先生に聞く、「保護者のお悩み」 #1
2025.07.14
教育ジャーナリスト:佐野 倫子
家ではできるがテストだと間違えてしまう
Q1:家ではできていたのに、テストだと間違えてしまいます
山下倫央先生(以下、山下先生):そのようなご相談をよくいただきます。ふたつ申し上げたいのですが、ひとつは「それは普通のこと」です。もうひとつは「ご自宅で本当にできていましたか?」です。
ひとつめの「普通のこと」とお答えした真意について、小学生はまだ未成熟な存在だという前提があります。
家と塾とテスト会場とでは、緊張感がまったく違い、その影響を子どもは強く受けます。家ではリラックスし解けていた問題でも、環境が変わるだけで集中力や思考力が下がるのは、むしろ自然なことなんです。
小学生ですから、この心理的要素が成績に大きく影響します。

山下先生:ではどうしたらよいかですが、一番は経験を積んで場慣れしていくことです。お子さんがテストでうまく力を出せないと感じるならば、それはごく普通のことだと気楽に構えながら、「本番までにそういう経験が積めてよかったね」と声をかけてあげてください。
次に、ふたつめの「本当にできていましたか?」について。家で「できた」ときは、解説を読んだり、授業を聞いた結果として「わかった」気になっていただけという可能性が考えられます。
自身でゼロから筋道を立てて解けるようになり、初めて「できた」と言えます。アウトプットの練習を意識してみましょう。間違えた問題を自力で解きなおすまでをワンセットにして、学習してください。