学童期のQ&A
Q1:学童期になっても繊細な味覚はつくれますか?
A1:もちろん可能です!
手軽にできて、効果も高い方法として、食べた味を文章にすることがおすすめです。ある調査によると、小学生に給食で食べた味を文章に書き留めてもらったところ、子どもたちの好き嫌いが少なくなったという結果が得られたのだそうです。
これは、味覚が豊かになり、さまざまな味を受け入れられるようになったことが理由だと思います。何か食事をしたら、味や匂い、食感を詳細に書き留めてもらうようにしてください。食に意識を向けることで、味を敏感に感じられるようになり、結果、繊細な味覚が身についていきます。
Q2:おやつが好きで甘いものばかり食べてしまいます。
A2:おやつのルールを作ってみてください。
無理に禁止するのはよくありませんので、おやつのルールを作るのがおすすめ。まずは最低限、おやつの量の設定をしましょう。
小学生であれば1日大体200キロカロリーにおさえるようにしてください。これは、アイスクリーム小1個、板チョコレート1/2枚程度です。
袋ごと、箱ごとお菓子を与えるのはやめてくださいね。また、精製された白砂糖よりも、栄養素が豊富なはちみつ、メープルシロップなどを使ったお菓子を選ぶようにしましょう。
ほんの小さなことも、できることから始めてみよう
せっかく作ったのに食べてくれなくて落ち込んだり、好き嫌いに悩まされたり……。子どものことを真剣に考えるからこそ、食に関する悩みは尽きないものですよね。
4回にわたり、繊細な味覚をつくるコツをお伝えしていきましたが、すべて実行するのは大変です。ですので、まずはできるだけ薄味にする、野菜を買うなら旬のものをなど、できることから始めていってください。
また、「いま好き嫌いがあってもいい」「たまには甘いものを食べてもいい」など、おおらかな気持ちで、子どもの食事の向き合うようにしてみてください。
取材・文:阿部雅美
とけいじ 千絵
「審食美眼(=食に対する審美眼)を磨き、彩りある食生活を」をモットーに、『審食美眼塾』を主宰する食のスペシャリスト。企業のコンサル業務、セミナー講師、給食監修をはじめ、各種メディアで活躍中。離乳期・幼児期の子どもを持つ親向けの食育講座「子どもの味覚の育て方」は、予約が取れないほどの人気を博している。
「審食美眼(=食に対する審美眼)を磨き、彩りある食生活を」をモットーに、『審食美眼塾』を主宰する食のスペシャリスト。企業のコンサル業務、セミナー講師、給食監修をはじめ、各種メディアで活躍中。離乳期・幼児期の子どもを持つ親向けの食育講座「子どもの味覚の育て方」は、予約が取れないほどの人気を博している。