
【1日10分でOK!】日本の親子が幸せになれる デンマークの親が実践する「最高の習慣」とは?
受験も宿題もないのに才能が伸びる! デンマークの教育 #3親子編 (3/3) 1ページ目に戻る
2026.07.10
外から見た日本は「ポテンシャルだらけ」
昨今、日本でも、過度な競争の弊害が問題視されています。それでも一部では受験競争が過熱し、とどまる気配がありません。デンマークにいるニールセン北村さんの目に、日本のこうした現状はどう映っているのでしょうか。
「何ていうか……非常にもったいないと思うんです。デンマークから見ると、日本には高い『ポテンシャル』があると感じています。
気候変動が深刻化する世界で、日本人が持つ『絶妙なバランス感覚で、できることを模索する姿勢』や『自然とともに生きる知恵』は、大きな価値を生み出せるのではいでしょうか。
身近な例をあげると、肉や魚などあらゆる食品を発酵させて栄養価を高める技術、残りものをアレンジして別の料理にする『リメイク料理』などがあります。日本では『当たり前』ですが、デンマークにはない発想で、とても新鮮です。
こうした日常に眠る宝の芽を発見し、掘り下げ、今の暮らしにフィットする方法やデザインを提案できれば、今後の発展の源泉になります」(ニールセン北村さん)
しかし、そのためには教育を変える必要がある、ともニールセン北村さんは話します。
「競争前提の『決まった正解を導く』教育だと、子どもの好奇心やアイデアは育つどころか削られてしまいます。各々の資質や個性を認め、生かし合う教育が、これからの世界では大きな力になるでしょう」(ニールセン北村さん)
とはいえ、デンマークの教育を日本でそのまま実践すればいいわけでもありません。
「デンマークは、子ども時代に『鍛錬』を経験する機会がほぼありません。個人の意志が尊重されるため、子どもが『やめたい』といったら基本的に止めません。
だから、人を巻き込んで始めたプロジェクトでも、本人の気持ち次第で中断してしまうことがあり、責任感が育ちにくいのです。
日本では、『決めたことはやりきる』ように促しますよね。こうした良い部分は残しつつ、子どもたちが自分の興味や好奇心を十分発揮できる環境が必要だと思います」(ニールセン北村さん)
「子どもの話を聞くだけの時間」で関係が変わる!
最後に、日本で育児する親がすぐに取り入れられる、「幸せに生きるためのヒント」を教えてもらいました。
「1日10分でもいいので、子どもの話をただ聞く時間を設けること。これは非常におすすめです。意見やジャッジはせず、家事や仕事の手を止めてじっくり子どもの話に耳を傾けてみてください。私自身もこれをするようになって以降、息子との信頼関係が深まりました。デンマークでは多くの家庭で実践しています」(ニールセン北村さん)
子どもの話を毎日聞けば、好きなことや大事にしていること、嫌なことが自然とよくわかります。
「そうやって知った子どもの持つ個性を否定せず、ありのままを受け止める。それが、親も子も幸せになるために最も大事なことだと思います」(ニールセン北村さん)
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教育制度だけでなく、日常生活に「ランキング」が溢れる日本。日々他人と比較する中で、子どもも大人も知らぬ間に疲弊しているのかもしれません。
まずは親が少し意識を変え、子どもも自分も尊重する。じっくり対話をしてみる。こうした小さな行動が、「幸せ」への一歩につながります。
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【ニールセン 北村 朋子 プロフィール】
文化翻訳家。2001年よりデンマークのロラン島在住。教育や持続可能な社会、民主主義などについて、さまざまな発信と連携、実践的な取り組みを行う。デンマーク・インターナショナル・メディア・プレスセンター代表メンバー。京都芸術大学通信教育部「食文化デザインコース」講師。デンマーク発祥デモクラシーフィットネス公式トレーナー。息子がひとりいる。
取材・文 川崎ちづる
【受験も宿題もないのに才能が伸びる! デンマークの教育】の連載は、全3回。
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川崎 ちづる
ライター。東京都内で2人の子育て中(2014年生まれ、2019年生まれ)。環境や地域活性化関連の業務に長く携わり、その後ライターへ転身。経験を活かし、環境教育や各種オルタナティブ関連の記事などを執筆している。WEBコラムの他、環境系企業や教育機関などのPR記事も担当。
ライター。東京都内で2人の子育て中(2014年生まれ、2019年生まれ)。環境や地域活性化関連の業務に長く携わり、その後ライターへ転身。経験を活かし、環境教育や各種オルタナティブ関連の記事などを執筆している。WEBコラムの他、環境系企業や教育機関などのPR記事も担当。