
木彫り作家キボリノコンノ×累計1500万部の絵本編集者が贈る初の赤ちゃん絵本『まーるちゃん ふ~』誕生の秘密とは?
『だるまさんが』の編集者が惚れ込んだ才能! (5/5) 1ページ目に戻る
2026.11.01
ライター:小川 聖子
ふだんは徹底した効率主義! その分、制作には全集中
撮影/日下部真紀
──コンノさんには締め切りに追われて焦ったり、スケジュールでピリピリするイメージがありません。その余裕はどこから来るのでしょうか。
コンノ:作るのが早いこともありますが、実は僕は日常生活で「いかに効率よくするか、課題を解決してスムーズに進めるか」をずっと考えているんです。
子どものころのものづくりも、「家の棚を少し加工したら、もっと使いやすくなるんじゃないか」というところからスタートしていました。体感で時間を把握するのも得意なので、焦りがないのかもしれません。
──意外にも「効率主義」な一面があるのですね。
コンノ:市役所で働いた経験も僕にとっては大きな糧になりました。人生で絶対にならないと思っていたのが公務員だったのですが(笑)。
市役所には年齢も性別も求めるものも違う、さまざまな人が来ます。
そんな方たちと向き合うときは、こちらも軸を持って落ち着いていないと、相手にうまく伝わらない。とにかくたくさんの方にさまざまなサービスを提供しなければいけないという環境で、僕のマインドも変わっていきました。
今、いろいろな局面で焦らずに済むのは、このときの経験と、どんな状況でも効率よく進める段取り力が身についたからだと思っています。
──日常生活のムダを省く分、制作にたっぷりエネルギーや時間を使えるのですね。
コンノ:そうですね。集中するときは一気に集中します。「人を喜ばせたい、驚かせたい」という僕自身の原動力を一番大切にしています。
沖本:今回の『まーるちゃん ふ~』は、「納得いくものを、妥協せずに作る」というスタンスで取り組みました。ラフがフィックスした後も、最終段階でコンノさんが思いついたアイディアを反映して。
コンノさんが面白いと思った部分は、どんどん入れていきましょう、という方針で作り上げた絵本です。
コンノ:『まーるちゃん ふ~』は、家や保育園で、読む人によっていろんな楽しみ方をしてほしい作品です。
「こう読んでほしい」という正解はなく、余白は空けておきたいと思っています。この絵本を通じて、親子の間にたくさんの笑顔とコミュニケーションが生まれたら嬉しいですね。
──コンノさんとともに、編集者・沖本さんの想いもぎゅっと詰まった一冊です。後編では、大人気絵本『どっち?』の編集者・酒井友里さんを加えた三名の鼎談で、コンノさんのクリエーションや仕事術についてお届けします!

撮影/日下部真紀 ヘアメイク/本多遥香(ROI) 取材・文/小川聖子

































小川 聖子
東京都出身。アパレル系企業に勤務したのちライターに。雑誌やWeb系メディアにてファッション関連記事や人物インタビュー、読み物記事の構成や執筆を行う。長男はついに成人、次男は中学生に。1日の終わりに飲むハイボールが毎日の楽しみ。
東京都出身。アパレル系企業に勤務したのちライターに。雑誌やWeb系メディアにてファッション関連記事や人物インタビュー、読み物記事の構成や執筆を行う。長男はついに成人、次男は中学生に。1日の終わりに飲むハイボールが毎日の楽しみ。