
木彫り作家キボリノコンノ×累計1500万部の絵本編集者が贈る初の赤ちゃん絵本『まーるちゃん ふ~』誕生の秘密とは?
『だるまさんが』の編集者が惚れ込んだ才能! (4/5) 1ページ目に戻る
2026.11.01
ライター:小川 聖子
日々の育児と「対等な関係」がそのままかたちに
──撮影現場には、コンノさんのお子さんもいらっしゃって、たくさん遊ばれていたそうですね。実際の育児が絵本にも反映されているのでしょうか。
沖本:撮影の合間もお子さんと全力で遊ばれていて、コンノさんが普段されていることが、そのまま絵本に乗っかっているのだなと感じました。
コンノ:娘は3歳なのですが、僕は生まれる前からずっと、「子どもとは対等でありたい」と思っていました。自分が両親からそんなふうに育ててもらったから、今の自分がある。
この絵本でも、最初はかくっとさんがまーるちゃんのやることに、言ってみれば「付き合ってあげている」わけですが、終盤では想定外のことにかくっとさんが驚かされる場面があります。これは、僕自身がふだんの育児の中で子どもから受ける驚きや発見そのもの。
テーマとして「対等」を意識していたわけではありませんが、見返してみると、自然とそんな自分の実感が宿っているなと感じます。
撮影/日下部真紀
──実体験が入っているのですね。ご自身のベースにはどんな子ども時代や絵本との関係があったのでしょうか。
コンノ:うちは3人兄弟で、ゲームよりも図鑑で遊んだり、リビングでずっとみんなでしゃべっているような家庭でした。
絵本もストーリーを読むというよりは、ページをめくって好きなモチーフをサッと見つけて「とりっこ」する遊びをしたりして、いつも「みんなで一緒に楽しむこと」を中心に考えていました。
マンガなどは読んだことがなく、キャラクターもほとんど知らなくて……。人と関わることや、コミュニケーションを通して遊んでいました。
──コミュニケーションを大切にする姿勢には、そんな背景もあるのですね。
沖本:コンノさんは著者ですが、「関わる人、みんなで一緒に作ろう」というスタンスで、まったく壁を作らないんですよ。
コンノ:「自分のアイディアなんて大したことない」と思っているので、いろいろな人に会って発想を分けてもらうのが好きなんです。
人と人をつないで、そこで化学変化が起きるのを見るのもたまらなく楽しくて。最近も、浜松のうなぎパイの春華堂さんとヨックモックさんをつないでみたり(笑)。
自分が何かしたいというより、そこで良いことが起きたら、それが一番幸せなんです。
沖本:だからコンノさんの周りにはいつも、楽しげな輪が広がっているんですね。
撮影/日下部真紀
──アーティストや作家は繊細で、内向的な方が多いイメージがあったので意外な感じです。
コンノ:実は、僕は「自分はアーティスト」という意識があまりないんです。
僕のなかには「キボリノコンノさん」という別の人間がいて、彼が作ってくれたものを僕が面白くプロデュースしたい、そんな感覚がある気がします。
だから、「作るモード」に入った瞬間だけパーッと集中して、それ以外のときはあまり悩まないのかもしれません。

































