最新ランドセルは「ニュアンスカラー」が大流行 人気ブランド3社の推しカラー大公開〔2025年度入学モデル〕
最旬! ラン活2025 #2 ~トレンドカラー編~
2024.04.24
ライター:遠藤 るりこ
「コクリコ」編集部では、毎年多くのランドセルラインナップを取材しますが、今年は気になる発見が……。なんだか各社、新作の色がとっても大人っぽいんです。
以前、一般社団法人ランドセル工業会の方に話を聞いたときも、「2025年度向けランドセルのトレンドは、ニュアンスカラーやくすみカラーと呼ばれる彩度の低い色合い」と明言。
子どもから「これ何色?」と聞かれても何とも答えづらい絶妙な色合いばかりですが、実は子どもたちにもウケていると言います。
人気ブランド3社がおすすめする、一推しのニュアンスカラーをご紹介します。
※2回目/全5回(#1を読む)
土屋鞄の性別にとらわれない中間色
工房系ランドセルとして人気の高い土屋鞄は、2021年から性別にとらわれない自由な色選びを後押しする「RECO(レコ)」シリーズをリリースしています。
「子どもの個性に合わせて好きな色を選んでほしいという思いで、ジェンダーで分けた製品のご案内はしておりませんでした。しかし、『色による固定観念』というのがどうしてもあって、好きな色を選べない親子が毎年一定数いらっしゃったのも事実です。
そこで、子どもの『好き』や『自分が選びたい』という意思を尊重し、『自由な色選び』を後押しできるようにと、RECOシリーズが登場しました」(株式会社土屋鞄製造所・PR高橋夏生〈たかはし・なつき〉さん)
RECOシリーズの中でも、他シリーズにない絶妙なニュアンスの色合い5色を揃えた「RECOプレミアム」(全5色、84,000円・税込)がジェンダーを問わず人気です。
2023年販売の24年入学モデルでは、藍で染めたような深い紺色の「プリズムインディゴ」と、琥珀をイメージした茶系色の「プリズムアンバー」の新色2種を追加し、全5色に。どれも男の子用女の子用とは分別しがたい色ばかりです。
「RECOプレミアムの人気色はプリズムカーキやプリズムオレンジで、性別の枠を超えて男女に選ばれています。RECOシリーズで、純粋に好きな色選びを楽しまれていることをうれしく感じています。保護者の方からは『自分もこんな色のランドセル使いたかった!』という声を多くいただいています」(土屋鞄・高橋さん)
ファミリアは淡い新色 限定のチェックも必見
昨年(2023)のランドセルニュースは老舗ベビー・子ども関連ブランド・ファミリアの参入でした。今年は、新型ランドセル「air ran.(エアラン)」(全12色、79,200円・税込)に、淡く柔らかいトーンの新色4色を追加しました。
「おすすめは昨年からのご要望が多かった、新色のパープル。微調整を重ねてこだわった、落ち着いた色味がポイントです。また、男女ともに選びやすいカラーとして、上品なベージュとグレー、ライトブルーもラインナップに加わりました」(株式会社ファミリア営業課・佐々木〈ささき〉あかりさん)
売り場でもジェンダー別の色提案はしておらず、子どもたちは店頭に並んだ12色の中から本当に好きな色を選んでいることが多いといいます。
さらに、ファミリアのファンにはたまらない定番柄・ファミリアチェックをあしらった限定デザイン「air ran.2025〈限定カラー〉」(全4色、84,700円・税込)も登場!
「赤系と青系のファミリアチェックをカブセ裏と内生地に使用した限定デザインも今年から取り入れました。こちらは5月6日までの受注限定モデルとなります。ランドセルをファッションとして楽しみ、多様なライフスタイルに合わせて選んでいただけるようなカラー展開を揃えています」(ファミリア・佐々木さん)
既成色には存在しない 色作りからスタート
神戸市三宮の旧居留地に旗艦店を構えるランドセルブランド・ニノニナ。“毎日の通学が楽しくなるランドセル”をコンセプトに、個性的なランドセルを多く取り揃えています。
なかでも注目なのが「ニュアンスカラーレザー」シリーズ(全10色、80,300円・税込)。2024年3月からは「2025年モデル」を2色追加しました。
「昨年発売した、『コルクベージュ』と『イエローオーカー』がとても好評で、6月には完売したカラーもありました。ニュアンスカラーは、男女の性別の枠を超えて選ばれているシリーズです」(ニノニナ・塚倉輝弥〈つかくら・てるや〉さん)
「2025年新色は、温かい朱色の『テラコッタ』、ブルーにグリーンを混ぜた『ブルーグリーン』を追加しました。
この新色2色と、昨年から人気の『コルクベージュ』、『イエローオーカー』を加えた4色は、革屋さんが作った既成色ではなく、私たちが作りたい色をイチから考え、色調整から始めて製品化までたどり着いたもの。その製作過程にも思い入れがあります」(ニノニナ・塚倉さん)
この色に一目惚れし、ショップに訪れる親子も多いといいます。
「来店されたお客様からは、『この色が好きで見に来ました』と、うれしいお声を頂いております。オーソドックスなスタイルだけにこだわらず、今のご家族が楽しく新しく好まれるようなものづくり、子どもたちが毎日の通学を楽しんでいただけるような選択肢を提案して行きたいと思っています」(ニノニナ・塚倉さん)
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既製の基本色ではない、新しい色の提案は続きます。「ランドセル、何色にした?」の問いに、初めて聞く色の名前を耳にすることも増えていくでしょう。次回は、ランドセルの軽量化が進化し続けるなか、異素材の組み合わせが話題。見た目はランドセル、だけど背負ってみると一味違うハイブリッドランドセル各社の開発背景を紹介します。
取材・文/遠藤るりこ
【取材協力と新作ランドセル】
●株式会社土屋鞄製造所
RECOベーシック 全5色/83,000円(税込)
RECOプレミアム 全5色/84,000円(税込)
●株式会社ファミリア
air ran. 全12色/79,200円(税込)
air ran.2025〈限定カラー〉全4色/84,700円(税込) ※2024年2月15日より受注開始、限定モデルは~5月6日
●Nino Y Nina(ニノニナ)
ニュアンスカラーレザー2025年モデル/全10色、80,300円(税込) ※2024年3月1日より発売開始
【関連サイト】
●株式会社土屋鞄製造所
●株式会社ファミリア
●Nino Y Nina(ニノニナ)
※「最旬! ラン活2025」は全5回です(公開日までリンク無効)。
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遠藤 るりこ
ライター/編集者。東京都世田谷区在住、三兄弟の母。子育てメディアにて、妊娠・出産・子育て・子どもを取り巻く社会問題についての取材・執筆を行っている。歌人・河野裕子さんの「しつかりと 飯を食はせて 陽にあてし ふとんにくるみて寝かす仕合せ」という一首が、子育てのモットー。 https://lit.link/ruricoe
ライター/編集者。東京都世田谷区在住、三兄弟の母。子育てメディアにて、妊娠・出産・子育て・子どもを取り巻く社会問題についての取材・執筆を行っている。歌人・河野裕子さんの「しつかりと 飯を食はせて 陽にあてし ふとんにくるみて寝かす仕合せ」という一首が、子育てのモットー。 https://lit.link/ruricoe