
「好き」が最強の武器! 200城制覇の“戦国プリンセス博士ちゃん”が証明した「探究学習」と「難関中学受験・防災検定1級」合格を両立させる方法
#1 “戦国プリンセス博士ちゃん”に学ぶ「好きなことの育み方」【諸星天音さん編】 (2/3) 1ページ目に戻る
2025.10.22
小4で「シンデレラ城より姫路城に行きたい!」と訴え
高校生活初めての夏休みを迎えた今夏(2025年)も、仙台城跡の七夕ナイトイベントや小田原城の歴史イベント、防災イベントでのトーク等のほか、TV番組『サンドウィッチマン&芦田愛菜の博士ちゃん』(テレビ朝日系)、鉢形城(はちがたじょう)を紹介するYouTubeにゲスト出演など、目まぐるしく活躍した諸星天音さん(以下:天音さん)。
「夏休みの宿題は怒濤のラスト3日間で終わらせました!」と笑いますが、中・高校は私立大学附属の一貫校に通い、学業も大切にしています。
歴史好きになったのは、小4で母親の奈穂さんと遊び場として横浜市の小机城址(こづくえじょうし)を訪れたのがきっかけでした。たまたま訪れた場所でしたが、城跡に穴があることに疑問を抱き、図書館で調べるうちにおもしろくなっていったそうです。
さらに大好きだという『のぼうの城』(2万人の豊臣軍に対し、わずか500人の軍勢で挑んだ忍城軍のストーリー)の映画を観て、さらに小説を読んだことが、天音さんの探究心に火をつけました。
誕生日には、テーマパークに行くことになっていましたが、「シンデレラ城じゃなくて、姫路城に行きたい!」と言いだします。

本から読み解く、かつての人々の暮らし。そのストーリーの舞台である城。姫路城を満喫した天音さんは、こうして歴史の世界へとのめり込んでいきました。
“不落の城”の「落ちない御守」を武器に中学受験
もともと、中学は公立校を想定していた母・奈穂さんでしたが、小5の夏の終わりに急に「私立中学に行きたい!」と告げた天音さん。
「ダンスを習っていたのですが、お兄さんお姉さんたちが高校や大学受験のために長期間お休みに入るのを見て、私は休みたくないから、というのが理由でした」と奈穂さんは振り返ります。
その後、塾にも通い、勉強の末に人気難関校、法政大学第二中・高等学校に合格。現在は歴史などの活動が忙しくダンスは習っていませんが、天音さんは「高校・大学受験を気にする心配がなくなったので、自分が好きな歴史・防災をやりたいだけ追求できます。それが一番良かったです」と話します。
受験勉強が成功した秘訣をたずねると、「勉強の休憩には歴史の本や図鑑を読んで、うまく息抜きしたことです」と天音さん。奈穂さんは「(活字ばかりで)目は休まってないから心配でした」と笑います。
合格祈願は、“落ちない”城として知られる忍城(おしじょう/埼玉県行田市)へ。
「忍城は『のぼうの城』の舞台にもなった小田原城の支城で、小田原合戦で唯一落ちなかった城なんです。これにちなんで売っている『落ちない御守(おまもり)』を手に入れたのが、メンタル面で良かったです!」
これまで巡った城は全国200城近く
「お城に行って『あぁ、ここであの人がこう考えてこうしてたんだなぁ』などと、歴史上の人物たちの暮らしを想像することで、今も残る同じ場所で歴史の世界に入り込む体験ができるんです。それが楽しくて」
同じ城でも何度訪れても新しい発見があるといい、鉢形城(はちがたじょう/埼玉県大里郡寄居町)には昨年(2024年)だけで12回ほど訪問。
「歴史は、新たな事実が判明したりと、アップデートされていくところがおもしろい。知識の習得に終わりがない奥深さも魅力の一つです」
