0・1歳児「赤ちゃんの薬」 シロップ・粉薬の飲ませ方 知っておきたいコツとホームケアのポイントを小児科医が解説

「0・1歳児の赤ちゃんのホームケア」#4 「薬の飲ませ方」

小児科専門医・アレルギー専門医:岡本 光宏

粉薬の飲ませ方

赤ちゃんの場合、粉薬をそのまま飲むことが難しいため、水を加えて溶かしたり、練ったりして与えます。

・水などに溶かす
少量の水やぬるま湯を加えて薬を溶かし、スプーンやコップなどで飲ませます。一口で飲める量が目安です。飲ませた後は、湯冷ましなどを与えます。

・少量の水やぬるま湯を混ぜ、ペースト状にする
清潔な指先にペーストにした薬をつけ、上あごや内頰に塗ります。

・食べ物に混ぜる
プリンやヨーグルト、アイスクリーム、ゼリーなど、子どもが好きな食べ物に混ぜて与えます。混ぜると苦味が増す食品や、混ぜてはいけない食品もあるので、事前に医師や薬剤師に確認しましょう。

・ゼリー状のオブラートに包む
スプーンに、市販のゼリー状オブラートを載せ、その上に粉薬を乗せ、さらにゼリー状オブラートで包んで飲ませます。

イラスト/オヨネ
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注意したいポイント

「薬が原因で主食が嫌いになることを避けるため、ミルクやおかゆなどには混ぜないこと。また、水や食品に混ぜたあとに放置しておくと、成分が変わったり苦味が増したりすることもあるので、必ず飲ませる直前に混ぜるようにしましょう。

ちなみに、風邪薬に関しては、0~1歳児に市販薬は避けたほうがいいでしょう」
(岡本先生)

───◆───◆────

赤ちゃんの体調が悪いと、ぐずってしまって薬を飲ませにくいこともあるかもしれません。

飲ませ方のコツがいくつかあることがわかると、赤ちゃんにとっていい方法を選びやすくなるでしょう。もし薬の飲ませ方で不安なことや判断に悩むことがあれば、かかりつけ医に相談してみてくださいね。

赤ちゃんのホームケア、次回5回目は、赤ちゃんの「鼻水・鼻づまり」の受診の目安とホームケアについてお届けします。

取材・文/畑菜穂子

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おかもと みつひろ

岡本 光宏

小児科専門医・アレルギー専門医

おかもと小児科・アレルギー科院長。日本小児科学会小児科専門医、認定小児科指導医、日本アレルギー学会アレルギー専門医、臨床研修指導医、日本周産期・新生児医学会新生児蘇生法インストラクター、アメリカ心臓協会小児二次救命処置法インストラクター。 2009年奈良県立医科大学部卒業。同年神戸大学大学院医学研究科小児科学分野に入局。姫路赤十字病院、明石医療センターを経て、2019年より兵庫県立丹波医療センター 小児科医長。 2023年7月、兵庫県三田市で「おかもと小児科・アレルギー科」を開院。新生児から思春期の心の疾患まで幅広く診察している。3児の父として、子育てにも積極的に関わる。 著書に『研修医24人が選ぶ小児科ベストクエスチョン』(中外医学社)、『小児科ファーストタッチ』(じほう)など。 サイト「笑顔が好き」 https://pediatrics.bz/

おかもと小児科・アレルギー科院長。日本小児科学会小児科専門医、認定小児科指導医、日本アレルギー学会アレルギー専門医、臨床研修指導医、日本周産期・新生児医学会新生児蘇生法インストラクター、アメリカ心臓協会小児二次救命処置法インストラクター。 2009年奈良県立医科大学部卒業。同年神戸大学大学院医学研究科小児科学分野に入局。姫路赤十字病院、明石医療センターを経て、2019年より兵庫県立丹波医療センター 小児科医長。 2023年7月、兵庫県三田市で「おかもと小児科・アレルギー科」を開院。新生児から思春期の心の疾患まで幅広く診察している。3児の父として、子育てにも積極的に関わる。 著書に『研修医24人が選ぶ小児科ベストクエスチョン』(中外医学社)、『小児科ファーストタッチ』(じほう)など。 サイト「笑顔が好き」 https://pediatrics.bz/

はた なおこ

畑 菜穂子

ライター

1979年生まれ。編集プロダクション勤務を経てフリーに。主にWEBメディアで活動中。子育て、性教育、グルメ、企業の採用案件などの取材・執筆を行う。多摩地域で、小学生の娘(2012年生まれ)、夫と暮らす。 Twitter @haricona

1979年生まれ。編集プロダクション勤務を経てフリーに。主にWEBメディアで活動中。子育て、性教育、グルメ、企業の採用案件などの取材・執筆を行う。多摩地域で、小学生の娘(2012年生まれ)、夫と暮らす。 Twitter @haricona