
【赤ちゃんの洗濯物】「大人の衣類と分けて洗う」「赤ちゃん用洗剤を使う」は本当に必要?〔小児科医が解説〕
#13 令和の「子どもホームケア」~赤ちゃんの洗濯物~ (3/3) 1ページ目に戻る
2026.01.24
小児科専門医:森戸 やすみ
塩素系漂白剤は感染症対策に有効
赤ちゃんの衣類は、ミルクの吐き戻しやおむつ漏れなどでシミになりやすいですね。
アメリカ小児科学会(AAP)の保護者向けWebサイトでは、シミの対処法として、汚れたらそのままにせず、できるだけ早いうちに拭き取ったりすすいだりすること、洗剤を溶かした水につけ置きすることを推奨しています(※2)。
母乳やミルクに含まれるたんぱく質は、時間が経つと落ちにくくなり、シミの原因になります。気づいたときに早めに対処しましょう。必要であれば、衣類用の漂白剤を使用します。
漂白剤は大きく分けて2種類あります。日常のシミや黄ばみを落とす「酸素系漂白剤」と、ウイルス対策にもなる「塩素系漂白剤」です。漂白力の強さが違うため、汚れや目的によって使い分けます。
ミルクの吐き戻しは、漂白力が穏やかな酸素系漂白剤を使うと色柄ものにも安心です。使用量を守り、しっかりとすすぎましょう。
うんち汚れはシミになりやすく、雑菌が繁殖しやすいため、漂白剤の使用がおすすめです。子どもが健康なときであれば酸素系漂白剤でかまいませんが、アデノウイルスやロタウイルス、ノロウイルスの感染により胃腸炎の症状がある場合は、消毒のため家庭用の塩素系漂白剤を使いましょう。
塩素系漂白剤に含まれている次亜塩素酸ナトリウムは、洗剤やアルコールでは不活性化しないウイルスにも効果があり、嘔吐物で汚れた衣類の消毒にも有効です。
以下は、子どもに多いウイルス感染症と洗濯のポイントをまとめたものです。
次亜塩素酸ナトリウムが有効なウイルスが付着した衣類は、塩素系漂白剤を濃度0.02%になるように水で希釈して消毒します。汚物を取り除き、汚れた衣類を30~60分間つけ置きしましょう。
製品によって原液の濃度が異なるので、使用前に製品表示を確認してください。塩素系漂白剤を使うと色落ちすることがあるので、色柄ものには熱湯をかけて処理する方法もあります。
便や嘔吐物には、大量のウイルスが含まれています。汚れた衣類を処理するときは、二次感染しないよう使い捨てのゴム手袋やマスクなどを使い、直接触らないように注意してください。
【子どものホームケアの新常識 その13】
肌トラブルがなければ、赤ちゃんの衣類は大人のものと一緒に洗ってよい。洗剤は赤ちゃん用か低刺激性の無香料タイプがより安心だが、一般的な家庭用洗剤でOK。洗剤が残らないように念入りにすすぐ。
取材・文/星野早百合
〈参考〉
※1=英国国民保健サービス(NHS)Webサイト「What you'll need for your baby」
https://www.nhs.uk/baby/caring-for-a-newborn/what-you-will-need-for-your-baby/
※2=アメリカ小児科学会(AAP)Webサイト「Cleaning Baby Clothes」
https://www.healthychildren.org/English/ages-stages/baby/diapers-clothing/Pages/Cleaning-Baby-Clothes.aspx
●森戸 やすみ(もりと・やすみ)PROFILE
小児科専門医。一般小児科、新生児集中治療室(NICU)などを経験し、現在は都内のクリニックに勤務。医療と育児をつなぐ著書多数

星野 早百合
編集プロダクション勤務を経て、フリーランス・ライターとして活動。雑誌やWEBメディア、オウンドメディアなどで、ライフスタイル取材や著名人のインタビュー原稿を中心に執筆。 保育園児の娘、夫、シニアの黒パグと暮らす。
編集プロダクション勤務を経て、フリーランス・ライターとして活動。雑誌やWEBメディア、オウンドメディアなどで、ライフスタイル取材や著名人のインタビュー原稿を中心に執筆。 保育園児の娘、夫、シニアの黒パグと暮らす。




































森戸 やすみ
小児科専門医。1971年、東京都出身。一般小児科、新生児集中治療室(NICU)などを経験し、現在は都内のクリニックに勤務。『子育てはだいたいで大丈夫』、共著に『やさしい予防接種BOOK』(共に内外出版)など、医療と育児をつなぐ著書多数。『祖父母手帳』(日本文芸社)の監修も手がける。子どもの心身の健康や、支える家族の問題について幅広く伝える活動を行っている。
小児科専門医。1971年、東京都出身。一般小児科、新生児集中治療室(NICU)などを経験し、現在は都内のクリニックに勤務。『子育てはだいたいで大丈夫』、共著に『やさしい予防接種BOOK』(共に内外出版)など、医療と育児をつなぐ著書多数。『祖父母手帳』(日本文芸社)の監修も手がける。子どもの心身の健康や、支える家族の問題について幅広く伝える活動を行っている。