【1日10分でOK!】日本の親子が幸せになれる デンマークの親が実践する「最高の習慣」とは?

受験も宿題もないのに才能が伸びる! デンマークの教育 #3親子編 (2/3) 1ページ目に戻る

ゲームは「とことん」やらせてみる

人と比較せず、自分の興味を伸ばすデンマークの教育。親世代も同様の教育を受けてきたため、家庭でも「好きなことは?」「どうしたい?」と子どもによく尋ねるといいます。

日本でも子どもの好きを大切に、という意見はあるものの、それがゲームやYouTubeだった場合は尊重するのが難しい……という声も。こうした悩みに対して、ニールセン北村さんはデンマークの驚くべき「解決策」を教えてくれました。

デンマークの自治体は、長期休みに「ゲーム合宿」を主催します。そこでの3泊4日間は、子どもたちは「ゲームし放題」。食事つきで職員が見守ってくれますが、寝ずにゲームをしてもお菓子ばかり食べていてもOKという滞在です。

「小学校4年生から参加でき、私の息子も何回か行きました。初日はうれしくて徹夜でゲームをする子も多いようです(笑)。寝不足で遊ぶので、なかには気分が悪くなって嘔吐する子も出てきますが、それも織り込み済み。職員は『時間はたっぷりあるから少し休んできたら?』などと勧めます。

最終日には疲れ果て、早く家に帰って寝たい、今週はゲームしなくていい、なんて話すんです。思う存分やってみることで、ゲームとのつき合い方を学ぶのでしょう」(ニールセン北村さん)

「日本では、一番楽しいときに『これ以上はダメ』と強制的にやめさせられている状態なのでは?」ともニールセン北村さんは話します。制限ではなく、「とことんやる」機会を提供するのが、デンマークのひとつの教育法です。

デンマークの親が「わがままいわないの」といわない理由

ゲームに限らず、デンマークの親は、子どもの好きなことを一方的に否定しないように気をつけています。親子で正しいと思うことがすれ違った場合、「とにかくお互いの言い分を聞き、話し合う」のだといいます。

「大人の意見に正当性がある場合でも、親が強制的に決めることはしません。

たとえば、子どもがお菓子ばかり食べてしまうときは、『お菓子とごはんは何が違うと思う?』と問いかけ、栄養成分表を一緒に見ながら『お菓子には体を成長させる栄養が少ないね』などと説明します。食事の意味を理解するように促して、お菓子の量を減らすようにするんです」(ニールセン北村さん)

デンマークでは、怒りで会話やコミュニケーションを一方的に終わらせる場面はほとんど見かけません。「わがままいわないの」ではなく、納得するまで時間をかける。そんな親子の姿に、ニールセン北村さんは何度も遭遇しました。

「子どもの意見にも耳を傾けますが、同様に親の意見も尊重されると考えるのがデンマーク。どちらかだけが折れることはないのです」(ニールセン北村さん)

デンマークには「さかなクン」がいっぱい

かくいうニールセン北村さんも、当初は「子どもは親に従うもの」という前提で育児をしていました。しかし、徐々に、息子さんから論理的に反論されることが増えたといいます。

「小学校高学年ごろから、『僕にはその話は正当性がないように思えるけど、なぜママは正しいというの?』と頻繁に理由を聞いてくるようになって。私もうまく答えられなかったし、自分も子どものときは、親の一方的な態度が嫌だったと思い出したんです。

それからは、周囲のデンマーク人の家庭をよく観察して、子どもへの接し方を変えていきました」(ニールセン北村さん)

最近のニールセン北村さんと息子さんとのツーショット。成人して自分の道を歩いています。  写真提供:ニールセン北村朋子
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根気よく対話する意義について、ニールセン北村さんは息子さんやその友だちから多くを学んだと話します。

「彼らは会話中に少しでも意見が異なると、熱心にその理由を聞き出そうとします。それほど重要ではないと感じることでも『それは良くないよ。お互いに納得できる解決策が絶対にあるはずだから、もっと話し合おう』と諦めません。

仕事で疲れているときは、正直、面倒だな……と思うこともあったんですが(笑)。不思議なもので、対話を続けると良い結論が見えてくるんです」(ニールセン北村さん)

こうした方法をデンマークでは「対話的交渉」といい、学校や社会で広く実践されています。互いの意見に耳を傾け、それらを組み合わせて新しい方法を創造するアプローチ法です。

対話するとお互いの理解が深まり、自分が受け入れられていると感じます。すると居心地もよくなり、『等身大で大丈夫』だと思えるんです。

だから、デンマークには、『さかなクン』のような魅力的な人がたくさんいるんですよ。ありのままの自分で興味を深めていい、得意を生かして互いに補い合いながら生きていける。そういう感覚が、デンマークの高い幸福感につながっていると実感します」(ニールセン北村さん)

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