2020.12.25

第41回講談社絵本新人賞受賞  渡辺陽子の制作日記 第1回「奇跡のはじまり」

著者:渡辺 陽子

※この記事は、講談社絵本通信(2020年4月)掲載の記事を再構成したものです。


はじめに、このたびの新型コロナウィルスに罹患された皆様と、感染拡大により生活に影響を受けられている皆様に、心よりお見舞いを申し上げます。
はじめまして。「にんじゃいぬタロー」で新人賞をいただきました。渡辺陽子です。
改めまして、選考委員の皆様、ご指導いただいた先生方、応援してくださった皆様、本当にありがとうございました。

昨年9月の授賞式からあっという間に、4月下旬です。
出版が本年の9月頃ということで、制作日記は4月からのスタートとなりました。これから月1回、制作日記を書かせていただきます。どうぞ宜しくお願いいたします。今回は、受賞のお知らせから、年賀状作成までを書かせていただきます。

絵本作家にあこがれる普通のおばさんの私に、奇跡が起きたのは去年の夏のことです。
7月下旬、「ピンポーン」と自宅のチャイムがなり、講談社から最終選考に残った旨、速達が届きました!!! これは夢か!? と思いつつも、覚めないうちに大あわてで必要事項に記入し、走りに走って郵便局から返送しました。一昨年の応募では、一次通過も叶わなかったので、最終選考に残ることができて、飛び上がりたい気持ちでした。

それで、、、すっかり満足していました。

それが、なんと! 8月初旬、「ビービービー 」携帯電話がなり、新人賞受賞の連絡があったので
す!!!!!!!!! その時は、予想もしない出来事に、「どうしましょう」「どうしましょう」と連呼し続け「あの、受けて下さるんですよね?」と、聞き返されるありさま。。。あまりの驚きにそれから3日間眠れませんでした。
(はっとりひろきさんも、日記に書かれていましたが、本当に眠れなくなるんですね。。。)

そして9月12日の授賞式。
目の前にそびえ建つ講談社のビルにおののき、受付でアタフタしながらも編集部へ、、、式の前に編集担当のKさんと打ち合わせがありました。Kさんは素敵な方でホッとしたのですが、、、打合せの結果、かなりの直しになりそうで、どう直したら良いのかと、頭が混乱したまま授賞式へ。授賞式は最上階にあるラウンジで行われました。表彰式とスピーチがあり、他の受賞者の方々は堂々と楽しいスピーチをされたにもかかわらず、私だけ原稿を読み上げる始末、恥ずかしくて、思い出すと手が震えます。

授賞式後、同じフロアで懇親会となり、審査員の先生方から作品について、貴重なお話を頂き大変勉強になりました。歴代の受賞された方々もお見えになっており、「毎年、同窓会みたいな感じで集まる」とおっしゃっていました。その後、場所を変えて2次会が行われたのですが、、、あちらを見ても、こちらを見ても、著名な作家さんばかりで、終始圧倒されておりました。帰りは、方向音痴の私を、編集部の皆様が、駅までわざわざ送ってくださって、護国寺駅の階段を下りながら、胸がジーンと熱くなりました。

いただいた賞状。時計は、今も隣で時を刻んでいます。

それから、ラフの修正に頭を悩ませていた10月中旬。
「たいへんですー!   年賀状/講談社 K」いうメールが来ました。恒例の編集部の年賀状を私も書かせていただけるとのこと、悩みながらも2案提出して、ありがたいことに部内で多数決を取ってくださり、できた年賀状がこちらです。

この年賀状が、みなさまの所に届いたのかと思うと感無量です。

さて、現在はというと、原画彩色の真っ最中で、丁度、見開きの12ページ目にとりかかっています。5月末に原画を完成させたいのですが、、、表紙や見返しもまだなので、余裕はありません。とにかくがんばります!! 5月末というと、今回の絵本新人賞の締め切りと同じですね! 困難な状況ではありますが、みなさん必死に制作されていることと思います。私もがんばります!!

では、では、次回は、ラフの直しについて、書かせていただきたいと思っています。

新型コロナウィルスが一日も早く終息し、平穏な生活を取り戻せるよう心から願っております。

こちらができあがった絵本です!

ある日、ケンタのうちに、ふろしきをせおったあやしい犬がやってきた。その犬は、一生おつかえする、とのさまをさがしているというが……。第41回講談社絵本新人賞受賞作!


『にんじゃいぬタロー』 作:渡辺陽子 講談社

著者紹介

渡辺 陽子 わたなべようこ

第41回講談社絵本新人賞を受賞。はじめての作品となる『にんじゃいぬタロー』を刊行。神奈川県在住。