11月19日 帰ってきたウルトラマン 超傑作「怪獣使いと少年」が放送

今日は何の日? 「ウルトラ怪獣日和」 11月19日(1971年)

テレビマガジン編集部

「ウルトラマン」が登場した1966年以来、半世紀にわたって脈々と続くウルトラシリーズ。作品ごとに子どもたちは、現実とフィクションとを一体に感じ、日々、ウルトラヒーローや怪獣たちに胸踊らせてきた。

あの日、あの時、胸躍らせて目撃したのは何だったのか? 今回取り上げるのは「11月19日」(1971年)。
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雨の中で戦うウルトラマンジャックとムルチ
©️円谷プロ
1971年4月2日より放送が開始された『帰ってきたウルトラマン』の主人公は郷 秀樹。カーレーサーを目指していた郷は、怪獣タッコングの襲撃の際に子どもを守って命を落とすもウルトラマンジャック(劇中での呼称は「ウルトラマン」)と一体化し復活。怪獣攻撃隊MAT(マット)に入隊し、怪獣から地球を守るために戦うことを決意する。

正体がわからないモノに、人間は恐怖を感じるといわれています。『怪獣使いと少年』は、そんな人間の暴走する恐怖心や集団心理を描いたエピソード。


ウルトラ怪獣日和」、今日は何の日?

宇宙人だと迫害される少年・良

1971年11月19日に放送されたのは『帰ってきたウルトラマン』33話「怪獣使いと少年」。廃墟で暮らす少年・良はひたすら穴を掘っていた。良は「超能力を使った」と噂され、宇宙人と決めつけられて中学生から暴力をふるわれ、街では食べ物を売ってもらえないなどといった迫害を受けている。

MATが良の身元調査を行うと、良は北海道生まれのれっきとした地球人だった。また、東京に仕事を探しに来た父親は蒸発、母親は病死した天涯孤独な身の上であることも判明する。郷は良が留守のうちに、良が決して誰も通さなかった廃墟の2階を訪れる。そこには金山と名乗る老人の姿をしたメイツ星人がいた。

1年前、地球の風土調査にやってきたメイツ星人は、怪獣・ムルチに襲われ、冷たい雨で衰弱していた良を助けるためムルチを封印。良とともに暮らすうちに、ふたりの間には親子のような絆が生まれていた。しかし、地球の汚染された環境にメイツ星人の体は蝕まれ、動くこともままならなくなっていた。良は、メイツ星人が地中に埋めた宇宙船を掘り起こし、ふたりでメイツ星に行こうとしていた。

メイツ星人が息絶え、ムルチが目を覚ます

突如、良たちのもとに市民たちが武装して乗り込んできた。郷は市民たちを必死で止めようとするが、暴徒化した市民たちを抑えることはできず、良は連れ去られそうになる。

それを見たメイツ星人は、自分が宇宙人だと市民たちの前に姿を現す。しかし、市民たちの暴走は勢いを増し、ついに警官がメイツ星人に発砲。メイツ星人は血を流し、息絶えてしまう。

そこに、地底からムルチが現れた。メイツ星人が死んだことで、封印が解けたのだ。ムルチは街を破壊し、火を噴いて人間を襲う。市民たちは怪獣を退治してくれと叫ぶが、郷は「勝手なことを言うな。怪獣をおびき出したのはあんた達だ。まるで金山さんの怒りが乗り移ったかのようだ……」と呟く。

しかし、ひとりの僧侶(MATの伊吹隊長だった)が郷を諭し、郷はウルトラマンジャックに変身する。1年前に良が襲われた時と同様に冷たい雨が降りしきる中で、ジャックはムルチに戦いを挑み、最後はスペシウム光線で撃破した。

宇宙人の疑いが晴れた良。しかし、良は穴を掘り続ける。地球に「さよなら」を言うために……。

巨大魚怪獣ムルチ

メイツ星人の封印が解け、暴れはじめるムルチ
©️円谷プロ PHOTO/講談社
【ウルトラ怪獣事典】
巨大魚怪獣ムルチ
身長/48メートル
体重/1万トン

メイツ星人の念動力によって地中に封印されていた怪獣。メイツ星人が死亡したことで、封印が解けて再び出現する。口から火を吐き、両腕のヒレで敵を叩きのめす。

『帰ってきたウルトラマン』第33話「怪獣使いと少年」(1971年11月19日放送)
脚本:上原正三/監督:東條昭平/特殊技術:大木 淳

今回紹介したエピソードはウルトラサブスク「TSUBURAYA IMAGINATION」で配信中。
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11月19日はメイツ星人が亡くなってしまった日

11月19日は、迫害されていた少年・良と善良な宇宙人・メイツ星人との絆が描かれたエピソードの日。宇宙人を恐れる暴徒化した市民が原因でメイツ星人が亡くなり、怪獣ムルチが出現してしまいます。ウルトラマンジャックはメイツ星人を死に追いやった人間に憤りを感じながらも、最後は人々を守るために戦うのでした。
今なお解決が難しい差別、いじめなど、放送当時から話題になり、考えさせられる物語です。
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Ⓒ円谷プロ Ⓒウルトラマントリガー製作委員会・テレビ東京

「ウルトラマンシリーズ版『今日は何の日?』」というコンセプトの手帳。
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©円谷プロ

テレビマガジン編集部

日本初の児童向けテレビ情報誌。1971年11月創刊で、仮面ライダーとともに誕生しました。 SNS:テレビマガジンX(旧Twitter) @tele_maga  SNS:テレビマガジンLINE@ @tvmg  記事情報と付録の詳細は、YouTubeの『ボンボンアカデミー』で配信中。講談社発行の幼年・児童・少年・少女向け雑誌の中では、『なかよし』『たのしい幼稚園』『週刊少年マガジン』『別冊フレンド』に次いで歴史が長い雑誌です。

日本初の児童向けテレビ情報誌。1971年11月創刊で、仮面ライダーとともに誕生しました。 SNS:テレビマガジンX(旧Twitter) @tele_maga  SNS:テレビマガジンLINE@ @tvmg  記事情報と付録の詳細は、YouTubeの『ボンボンアカデミー』で配信中。講談社発行の幼年・児童・少年・少女向け雑誌の中では、『なかよし』『たのしい幼稚園』『週刊少年マガジン』『別冊フレンド』に次いで歴史が長い雑誌です。