ディズニープリンセスのドリルを専門家が解説 勉強を「遊び」に変える魔法

子どもの学びの専門家が語る やる気を上げる「キャラクタードリル」とは

ライター:山口 真央

子どもの教材を選ぶときに「キャラクターのないドリルの方が真面目でよさそう」と感じる方は多いのではないでしょうか。

しかし、教材選びで何よりも大切なのは「お子さんがいかに勉強を意識せずに取り組めるか」だと、幼児知育教室「講談社こども教室」の廣野清美先生は言います。

今回は、教材開発や講師をつとめられてきた廣野先生に、子どもが楽しく学びを続ける方法や、キャラクターのドリルが子どもに与える効果について、お伺いしました。

堅苦しい勉強が効果的という固定概念は捨てましょう

子どもが夢中になれるようなドリルを選ぶためには、どんなことに気をつけるべきなのでしょうか。 写真:PIXTA

親御さんの中には、お子さんが塾の感想を「楽しかった」と伝えると、喜ばない方がいらっしゃいます。なぜなら大変な勉強ほど、お子さんの身になると勘違いをしているからです。

自分から「楽しい、やってみたい!」とお子さんが感じた内容は、吸収力が違います。似た問題を解いたり、家族に教えてあげたりすることで、繰り返し内容に触れ、考え方や知識を簡単に会得していくことができるのです。

塾や教材を選ぶときは、ワクワクするかどうか、お子さんに聞いてみてください。楽しければ、お子さんのやる気は必ず持続します。

キャラクターのドリルは、お子さんにどんな影響を与える?

私には2歳半と6歳の、ディズニープリンセスが大好きな孫がいます。「ディズニープリンセスといっしょに もじ・かず・ちえ」を拝見したとき、これを孫たちに渡したらどういう反応をするのだろうと、実験してみたくなりました。

すると驚いたことに、孫たちは勉強をする意識はまったくなく、おもちゃで遊ぶようにドリルに取り組んだのです。どうして楽しく取り組むことができたのでしょうか。

「ディズニープリンセスといっしょに もじ・かず・ちえ」(講談社)©Disney

①各ページの導入に物語が書かれている

このドリルには、各ページにキャラクターの紹介や、物語の導入となる文章が書かれています。

孫たちは、文章から知っているストーリーを紐付けし、あっという間にプリンセスの世界観に入っていきました。問題を解くというよりは、物語の中でプリンセスと一緒に、ゲームを楽しんでいるかのようでした。

©Disney


各ページには、プリンセスの背景がわかる1文が。この文章があるとないとでは、大きな違いがあると廣野先生は言います。

②問題が充実している

ドリルには、ひらがな、数、迷路、色の区別など、いろいろな種類の問題があります。どの問題も、子どもの思考力や判断力を伸ばすように作られています。

私が特に注目した問題は「どちらが おおい?」の迷路。きちんとイラストにして見せているため、子どもが数を「量」として把握できるところがいいですね。

©Disney


多い方を選んで進んでいく迷路。果物の数を可視化して、目で量を感じられるように工夫されています。

また「なんばんめ?」は、やや難しいですが重要な問題です。数え方の「◯個」と「◯番目」の区別ができない子どもが多いのですが、子どもの好きなドレスをつかうことで、個数と順序の違いを理解しやすくなると感じました。

©Disney


アリエルのドレスについて、端から何番目かを問うページ。色鮮やかなドレスは、子どもの心を掴みます。

③プリンセスを比較することができる

ドリルには、個性的で華やかなプリンセスがたくさん登場します。何かと何かを比較し、違いを見つける過程は、物事を理解するうえでとても大切なことです。

2歳半の孫は「いろを ぬろう」のページを、特に気に入っていた様子でした。ドリルを終えた時には、プリンセスの区別がしっかりついたようで、「髪の色とドレスを見るんだよ」と見分け方を教えてくれました。

©Disney


表情だけでなく、髪やドレスの色も個性的なプリンセスたち。ページをすすめるだけで、知らず知らずのうちに違いを覚えていけるのも、このドリルの魅力です。

④対象年齢の幅が広い

対象年齢が3〜6歳と幅広いので、問題の難易度はさまざま。同じような問題が続くことはなく、飽きずに取り組むことができました。

歳の離れた姉妹が、一緒に楽しめるのも魅力。6歳の孫は、2歳半の妹ができる問題を探し、教えてあげていました。ディズニープリンセスが流行り廃りのない「永遠」のキャラクターだからこそ、年齢関係なく楽しむことができるのでしょう。

©Disney


問題は、間違い探し、迷路、しりとり、パズルなどなど。子どもの理解度に合わせて問題を選べます。

キャラクタードリルはやる気を最大限に引き上げる魔法のアイテム

孫の検証を経て、キャラクターのドリルは、子どもの「学び」のモチベーションを大きく引き上げてくれると感じました。

好きなキャラクターと学ぶことで、子どもは勉強とは思わずに、遊びのように楽しむことが出来るのです。楽しいとどんどん好きになる。好きになったら、子どもは自然に自走しはじめます。これは学びを続けていくうえでこのうえない財産になってゆくのです。


学びは「楽しい」と思っているうちが勝負。お子さんの好きなキャラクターを味方につけて、親子で楽しくドリルに取り組んでみてはいかがでしょうか。

廣野 清美(ひろの きよみ)
静岡大学教育学部を卒業。小学校教師を務めたのち、講談社パルへ入社。小学生用教材を企画開発出版。「講談社こども教室」の講師をつとめながら、子どもだけでなく、保護者、講師等の指導にも当たる。JAXA宇宙教育リーダー資格取得。パソコンなどの電子機器等を使わない「アンプラグドプログラミング」の講座を、NHK文化センターで開催。そのほか、国立情報学研究所でコンピューターサイエンスパークや、こども霞ヶ関見学デー(文科省)にて講座を実施。私生活では2女の母。長女は慶応義塾大学卒、次女は東京大学卒。

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取材・文/山口真央

©2022 Disney

やまぐち まお

山口 真央

編集者・ライター

幼児雑誌「げんき」「NHKのおかあさんといっしょ」「おともだち」「たのしい幼稚園」「テレビマガジン」の編集者兼ライター。2018年生まれの男子を育てる母。趣味はドラマとお笑いを観ること。

幼児雑誌「げんき」「NHKのおかあさんといっしょ」「おともだち」「たのしい幼稚園」「テレビマガジン」の編集者兼ライター。2018年生まれの男子を育てる母。趣味はドラマとお笑いを観ること。