2022.05.23

ブックマーク

「学校になじめない…」そんな子どもたちを救う“アナザーワールド”

合格してわかった!子育てがラクになるお受験ママの知恵 #2「放課後の別世界」

ライター:華子

学校が終わった後、どう過ごすのか。転校がちで学校になじめないこともあったママライターが救われた過ごし方とは。 イメージ写真:アフロ

中流家庭からプチセレブ一家へ嫁いで、初めて名門私立小学校のお受験を経験。悪戦苦闘しながらも何とか無事に娘を合格まで導けたママライターの華子。

不慣れなお受験で四苦八苦したママの様子
(※1)はすでにお伝えしましたが、振り返ると、お受験には、さまざまな子育てのヒントがあったといいます。
※1=大反響企画「TOKYOお受験の裏側」を読む

私立小学校お受験やその後の学校生活を通して学んだ子育ての知恵を伝えます。

入学早々に子どもから学校のダメ出し!?

「ママ、私、この学校になじめない……」

過酷なお受験を終え、希望していた私立小学校に通い始めた矢先のことでした。

「あとは楽しんで登校するだけね〜」と安堵していた私に、突如娘から投げられたこのセリフ。それは大きな石がガンッと当たったような衝撃でした。

(“なじめない”なんて言葉よく知っていたわね)なんてちょっぴり感心しつつも、放置してはおけない言葉にアタフタ……。

ええ、確かに、母も感じてはいましたよ。学校のクラスメイトは、熾烈な競争を勝ち抜いてきた猛者だけあって、エネルギッシュでアグレッシブな子ばかり。

そんな中、のんき・のんびり・おっとりがチャームポイントだった娘は、まるで洗練されたカモシカの中に迷い込んだ牧歌的な仔ヒツジ。ひとりほのぼのとした雰囲気を醸し出し、やや毛色が違うことは、私もうすうす気がついていました。

どうしよう……。学校選択を間違えたのかもしれない。

一瞬不安になるも、よくよく話を聞いてみると、いじめなどの深刻な問題とは違い、どうやら一過性のもののよう。学校というより、活発なクラスメイトに、ただただ圧倒されている様子でした。

娘の話を聞きながら、ふと自分の子ども時代を思い出す。私も遠い昔、同じような感覚を経験した気が……。

そう、転勤族の家庭で育った私は、転園や転校で環境が変わるたび、おなかがキリキリ痛み、口の端がヒクヒクするチック症状が出たものです。

比較的すぐに友達を作れるタイプではありましたが、それでも方言など話す言葉が違う場合は意思の疎通が難しく、完全に溶け込むまでにはある程度の時間が必要でした。

そんな時、救いとなったのが、放課後のクラブ活動や習い事、子ども向け教室などの課外活動です。そこで好きなことを存分にやり、同じ方向に興味を持った友達を作る。

ほとんどがその場を好んで方々から集まった子どもたちなので、趣味嗜好が同じだったりして、クラスメイトより気楽で居心地が良かったのです。

放課後が楽しければ、学校での居心地の悪さなど寝る前には忘れてしまう。そうして翌朝を迎え、また同様の1日を繰り返すのです。

私の場合【学校とは別の世界=アナザーワールド】で意識を分散させているうちに、多くは時が解決してくれていました。

親も子もアナザーワールドで充足感と友人を得る

それは大人でも同じ。

仕事オンリー。家庭オンリー。所属するコミュニティが1つしかないと、なにか問題が生じた時にこの世の終わりとばかりにとらえてしまいがち。とうてい現状打破など怖くてできず、我慢を重ねるうちに、気付けば限界寸前まで追い込まれていたりもする。

でも、もし、いくつかのコミュニティに属していたとしたら……?

1つが終末を迎えたとしても、他のコミュニティがある安心感から、いちかばちかのチャレンジや、思い切った決断もできるような気がしませんか。

例えば、身近なママコミュニティと相性が合わなかった時、職場という居場所があれば「私には仕事がある」と、そちらに基軸を移せるかもしれない。反対に、職場の人間関係に疲れた時などは、ママ友とのティータイムが癒しの空間になるかもしれない。

双方に接点さえなければ伝わることもないので、どんなにグチろうが、そこは安心安全な自由空間です。面白おかしく話を盛ろうが、キャラ変しようが、どうせ分かりはしないのだから、存分にエンジョイすればいいのです。これもアナザーワールドの大きな魅力といえるでしょう。

そんな心から解放される世界=アナザーワールドは、じつは子どもの方こそ必要としているのではないでしょうか。なぜなら、年端もいかない彼らの世界はもっと狭いから。

子どもの社会は「学校」だけになってしまいがち。だから、その世界で行き詰まってしまった場合、最悪な状況になってしまうこともありえます。そんな災いを避けるためにも、逃げ道となる「別世界」を用意しておくことが大切だと思うのです。

それはどんな世界でもいい。今、学校で起こっていることをまったく知らない人たちばかりがいて、自分が別人に変身することも可能なアナザーワールド。さらに心から楽しめる空間ならばいうことなしです。

娘にもそんなアナザーワールドが必要だと考えた私は、娘の希望を聞きながら、まずは習字教室とスイミングスクールを通わせました。加えて、幼児期から通い、親子で全幅の信頼を置いていた学習教室もそのまま継続させることにしたのです。

もちろん、これらの教室やスクールはすべて同じ学校の子がいないところを選びました。

そうしたところ、娘も、日中の学校生活で生じたネガティブ思考は、夕方の充実したアフタースクールでの出来事に上書きされ、夜寝る前には消滅。毎日充足感のみが残り、そうしている間に、いつしか学校にもなじんでいたのです。

「親にも言えない秘密」を話せる場にもなった

こうして娘が「学校内」と「学校外」の世界を行き来するようになり、もうひとつ気付いたことがあります。

子どもが成長するにつれ、親に言えない悩みも出てきます。学校の先生や友達にも相談できない。それが学校の問題ならなおさらです。

そんな時、学校とまったく無関係の相手にならこっそり打ち明けることができるようなのです。実際、娘は学校外のお友達や先生に会った際、ほんのちょっと学校の愚痴をこぼすことで、上手にストレスを解消をしていました。

毎日を元気に過ごすためのストレス解消ができることはとても大切なこと。学校外のアナザーワールドには、こんな大きな実りもあったのです。

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