東大に入るための勉強法は? QuizKnockのこうちゃん&須貝駿貴さんに小中学生研究員が突撃!

子どもたちも目からウロコの勉強法を教えていただきました!

教えて! QuizKnockさん「おすすめの勉強法は?」

左:こうちゃん(QuizKnock)右:須貝駿貴さん(QuizKnock)
テレビやYouTubeで大人気のクイズ王伊沢拓司さん率いる東大発の知識集団「QuizKnock」。メンバーのこうちゃんと須貝駿貴さんが2023年2月3日(金)から公開する『日本列島生きもの超伝説 劇場版ダーウィンが来た!』に出演します! そんなふたりにMOVEラボ研究員が質問の嵐! 東大に入るための勉強法や、将来の夢、早く眠れないときの対処法まで、小中学生やその親御さんからのさまざまな質問に答えていただきました。
(左から)ひであき(中3)、はるき(中1)、ゆうと(小4)、こうちゃん(QuizKnock)、須貝駿貴(QuizKnock)、まり(小3)、ゆう(小6)、まさたか(中3)
「クイズの達人になるコツを教えてください」ゆうと(小4)

須貝駿貴さん(以下、須貝)「まず、いっぱい知っていることが大事。クイズを出されるって思いながら、日々を生きているとよいと思います。ぼくの場合は、最近、漢字の画数を覚えなきゃって思うことがいっぱいあるんですよ。普通は書いて読めればいいから、そんなことは覚える必要がないのだけれど。

日常生活には絶対必要じゃないものも、クイズのことばっかり考えているうちに覚えなきゃいけないと思って生きているんですね。まずはクイズを出される気持ちになって過ごしてみると良いかもしれないですね」


こうちゃん「以前QuizKnockの中で、チーム全体のクイズ大会があったときに、代表の伊沢(拓司)さんにボロ負けだったんですよ。彼は“これ知ってるぞ”って言える分野が本当に多い。

僕は歴史が得意なんですけど、伊沢さんは歴史はもちろん、スポーツ、芸能にいたるまで幅広い。『俺はすべてを知り尽くしているぞ』という気持ちですべてのものに向かっている姿に、俺はこの人には敵わないや、と思ったんだ。

本当のクイズの達人は世界を網羅するぞ!という気持ちを感じる。それでいながら、新しいこともちゃんと覚えようとすることもすごいなと思っている。クイズの達人になるには、自分が興味を持っている分野だけじゃダメで、専門じゃないことでも専門家になろうとする気持ちが大事だと思います」
「私は眠る前でも、やりたいことがあるとやってしまい、結果的に寝るのが遅くなるときがよくあります。こういうときどうするのが良いと思いますか?」まり(小3)

須貝「起きるのが辛かったり、昼間眠くなっちゃったり困らないんだったら、そのままでもいいんじゃないかな? でもお母さんに怒られちゃったりするなら、早く布団に入るほうがいいね。気づいたら寝ているはずだよ」

こうちゃん「睡眠時間てすごく人によるので、例えばあの人が毎日8時間寝ているから自分も8時間寝なきゃいけないわけでもないらしいんだ。正確な情報じゃないかもしれないけど。そしたらその分勉強したり、好きなことを研究するとか、寝られないなぁって考えて何もしていない時間よりも、有効に活用する時間にしてもいいかもしれないな。でも、昼も活動するのつらいですってなるなら、早く寝るように変えたらいいんじゃないかな!」
「インターネットの進化はどれくらいで止まると良いと思いますか? ネット上では詐欺とかもあるし、僕もそこまで進化しなくても良いのかなと思うところもあります」ゆう(小6)

須貝「僕は進化を止める必要はないと思うな。インターネットに限らず、すべてのものが進化して、もっと便利になればいいなと思っています。詐欺に対しては、より強化されたセキュリティができれば防げるかもしれない。さらにそれを上回る人が出てきたら、それを上回るセキュリティができるように、どんどん進化して、みんなが便利になっていけばいいかな。

しかも、これからまだ想像もできない技術が出てくるかもしれないから、もっと進歩してほしいですね。でももし、これくらいの便利さでいいかなーと思ったら、例えば山の中で自給自足したり、自分でそのレベルを選べばいいと思います」

こうちゃん「人間がどこに喜びを感じるかと考えたときに、ものごとがレベルアップしたときだと思うんですよね。例えば、今のほうが昔よりもCGの技術が進んでいて、映画やゲームが楽しかったり、ガラケーがスマホになって便利になったりして、昔よりも今がよくなっていることに喜びを感じる人は多いはず。だから、一生レベルアップし続けるんじゃないかなー?

あとは、人間ってある意味残念なことかもしれないのだけれど、今はもう江戸時代の生活に戻れなくない? スマホはもちろん、電車とかもない生活、もう受け入れられなくない? 僕たちは一定以上の文明の進化の結晶を常に享受しながら、今を生きているんだよね」

須貝「たしかにそうだね、今、栄養が足りなくて、7歳までに兄弟が半分死にます。でも江戸時代だから仕方ないよね? って言われても受け入れられないよね」

こうちゃん「どんどん豊かになって、それに人間の満足度合いも高まっていってしまう。自分でももういいかと思うけど、満足できないんだよね。

歳をとると、新しいものを取り入れる際に負担がかかるので、そういう場合は仕方ないけれど、若いうちは進化の波に身を委ねていたほうが、楽しく生活できるんじゃないかな!」
「僕は今バッタが好きで毎日バッタやキリギリスを探していたいのですが、好きなことを続けても大丈夫ですか」れお(小3)

須貝「もしおうちの人に、それを怒られるなら、今やめたほうがいいかもしれないね。まずは続ける前提で考えてみよう。ずっと続けるためには、それ“ばっかり”ではダメ。26歳までバッタ探しを続けられる人生を送るためには、9歳の今、バッタの時間を1時間減らして、宿題や勉強の時間にしておきましょう。それだけしておけば、あとはバッタを探し続けていても大丈夫だと思います!」

こうちゃん「例えば、バッタを探すことを一生続けたい、仕事にしたいとしたときに、何が必要かというと、僕らも動画は楽しいけれど、その他もいろいろやってはじめて生活ができているんです。やりたい仕事には、必ず必要な他の何かがある。それをするためには、やっぱりある程度お勉強ができていないと生きていけないよ、と思います。

以前お会いした恐竜学者の小林快次先生でも、本音はずっと発掘だけしていたいけれど、大学ではデータを打ち込んだりしなければいけない時間もある。自分がやりたいことを仕事としてやり続けたい気持ちがあるなら、勉強はやったほうがいいと思います。

でも興味あることをやる気持ちはとても大事なので、その気持ちは大切に諦めないでやってほしいです」
「私も東大に入りたいのですが、小学生のころからどんな勉強も得意でしたか? 理科のおすすめの学習方法があったら教えてください」はるか(小4)

こうちゃん&須貝「はい! どんな勉強も得意でした!笑

須貝「どの科目に関しても、マスターになろうとする勉強法をしていました。という意味では、不安なことは無くしておいたほうが良いかな。東大を目指すんだったら、小学校のテストでは100点取れてないと足りないかな、と思う。東大に入りたいならね!

もし100点とれているんだったら、なにかのマスターになろうと思うといい! 例えば、4年生だから4年生の勉強をしなきゃいけないわけではないんだよ。例えば6年生の勉強でも良い。わざわざ6年生の問題集を買う必要はないけれど。好きなMOVEを一冊覚えるとか! MOVE読んでいたらそこらへんの大人よりはるかに詳しくなるからね! 東大で何の勉強をしたいかはまだ決められていないと思うけれど、今は科目に限らず一つ何かのマスターになっておくといいかもね。

1個マスターになれば2個マスターになるのは意外と簡単で、僕の場合は物理がよくできたから、その方法で数学や体育が得意になったり。まずは一つ目のマスターを見つけてもらえたらいいと思います!」

こうちゃん「東大に入りたいという人には……めちゃくちゃ現実的な話ですが、学校の単元別テストはとにかく100点。たまに80点前後くらいとっちゃうこともあるだろうけど、それでも焦る必要ないです。半年に1回くらいある学力テストは95点くらいは取りましょう。

おすすめの勉強法は、理科に限らず、間違えたら、間違えた原因をみつけてほしい。なんで私はこれができなかったんだろう。計算が間違っていたのか、理科の公式を間違っていたのか、必ず原因を究明する。なんで間違えたのかを突き詰めることをすべての教科でおすすめします!」

須貝「あとは、勉強って文章を読むことが多いから、小説とか字だけの本をたくさん読んでいてほしいな。小学4年生なら『ズッコケ三人組』とか『ハリー・ポッター』などが良いと思います!」
「僕は中学3年⽣です。今、中学の勉強がズタボロなので聞きたいのですが、⼀番得意な勉強法やおすすめの勉強法を教えてください」ひであき(中3)

須貝おすすめの勉強法は、とにかく同じことをすること。このドリルやこの問題集というのを決めて、最初から最後まで1ヵ月やり続ける。そして、これのマスターになる、という気持ちでやり続けるのがおすすめ。

自分は物理のマスターになろうって物理だけしかしない時期がありました。数学も冬休みは数学しかやらないと決めて、マスターになったり。他の勉強しなくて不安にならないのですか?と言われることもあるけど、自分で決めたからならないのです。それが須貝の好きなおすすめ勉強法です!

そして、ズタボロの人へのおすすめ勉強法は、2年前の教科書と問題集をやること! どっかでわからなくなっているから今ズタボロになっているんです。だからその状態で、今の教科書をやってもできるようになりません。だいたい2年前なら分かるはずなので。中1の教科書に戻って、分からなくなったところを探す旅に出てみてください。2年前の問題集で100点取り続けながら現代に戻ってくる感じでやってみると良いはずです」

こうちゃん「これは、自分がどうなりたいかによるよね。例えば、ズタボロをまあまあにしたい人なら、学校の先生が出してくるワークを丁寧にやること。それをしっかりできれば80点くらいは取れるはず。もっとレベルを上げたい人には“覚悟”がめっちゃ大事。例えば社会が70点でした。という人は、そこまで覚えきれてないってわかってるから70点。120点取るぞって思ってやっと90点。“どんなことでも答えられます”となってもミスってやっと95点。

マジで勝ちにいきたいならこの科目で100点とってやるという覚悟が大事。100%理解しているか自問自答を繰りしながら勉強してみてください」
「ナイスガイ須貝さんもこうちゃんも、わからない問題が出てきても自分の知識から繫げていって、最終的に正解に辿り着くのが凄すぎるといつも思っています。いつもの生活の中でどんなふうに情報を覚えているのですか?」はるき(中1)

こうちゃん「わからないのに正解できることあるよね? 以前テレビの収録時に須貝さんがすごいときがあって、早押しで『文学作品を答えなさい』という問題があったんですよ。そのとき、問題文の『ともを』と言っただけで正解したことがあるんですよ。どうしてそれだけで正解できたの?」

須貝「そのときは“友だち”がでてくる文学作品は何があるかと考えたんですよ。テレビってことはみんなで楽しめなきゃいけないから、きっと難しすぎる文学作品は正解にならないだろうなと考えて、友だちが出てくる有名な『走れメロス』と答えたら、それが正解でした。諦めずにチャレンジすると、こういうこともあるんです。

普段、どうやって日々知識を増やしているかの質問に答えると、知識は得ようと思っていないと入ってこない。興味がないとスルーしてしまいます。道端に生えている草花をいちいちチェックしながら歩きますか? ということなんだけど、みんなそんなことしてる?」

まり「春なら、あ! タンポポだ! とか見ながら歩きます」

須貝「そうなんだよ! 知っているものなら分かるんだよ。タンポポだったら“タンポポだ”ってわかるんだけど、じゃあオオイヌノフグリは? ドクダミは? ハルジオンは? ヒメジオンは? って、いっぱい生えているはずなのに、それは見つけようと思って歩いていないんだよね。だから、咲いているかも知らない。見つけようとしてないと見つけられないんだよ。草についていっぱい調べるぞ、と思っていないと、知らない草は見つけられないんです。

だから、全部を覚えるのはまず無理なので、興味あることを決めて、それを集めようと思って生活するといろんなところにあることに気づきますよ」

こうちゃん「僕はクイズプレーヤーだから、ちょっと特殊だけど、いつもテストを受けている感じなんですよ。例えば、今いる場所のなにかがクイズで出てくるかもとずっと思っている。これを覚えておいたほうがいいかもなーと。

だから、自分がクイズプレーヤーだと思っているといいかもね。そうすると能動的に知識を吸収していくと思う。ニュースを見るときも、いつも覚えようと思って意識的に見ているんですよ」
僕は、幼いときから昆虫に熱中していますが、お二人は幼少期にどんなことに熱中しましたか? まさたか(中3)

こうちゃん「僕はカードゲームの『遊戯王』かな! お金を使いすぎてしまったのは良くなかったかもしれないけれど(笑)。あれで熟語と漢字を覚えて、それがとても良かったと思っています。本当は中高生向けなんだろうけど、僕は小2からやっていたんですよ。ゲームを楽しむために、なんとか漢字の意味を調べて覚えていましたね。例えば“終焉”“混沌”とか難しい漢字まで。アニメとかゲームから得られる知識って意外と多いと思っています」

須貝「僕もゲームが結構好きでした。特にレベル上げが好きでしたね。しかも、バランスのとれたレベル上げが好きだと気づいたんですよ。ポケモンで言うと、1匹だけじゃなくて6体のなかま全部を同じ強さにしたかったんですよ。テストやってるときも数学は100点だけど、国語0点というのはなんか嫌で、数学90点、国語90点になるように中学のときも勉強していました。ゲームをきっかけに、そういうことに気づけて、何をやるにも一緒なんだ、と自分のことをよく知れた瞬間はありました」

親御さんからの質問にも答えていただきました!

「学生時代に、これはやっていてよかったと思う体験や習い事があれば教えてください」(小学3年生児の母)

須貝「基本的には自分が経験したこと全部が良かったと思っています。やって悪かったことはなかったかな。それは、やらないと分からないから。僕は子ども科学教室みたいなところに行っていたんですよ。そこではハンダづけで電子部品を作ったり、オレンジジュースでシャーベットを作る実験教室とかを体験しましたね。そのとき、なぜオレンジジュースを冷やすのはドライアイスなんだろう?と疑問を持ちました。正解はオレンジジュースはマイナス20度じゃないと凍らないから。そういうのを観察できました。

観察しないと理由を考えられない。そういう意味ではいろんな習い事や体験には、すべて意味があると思います。僕は、ピアノも水泳もやっていました。水泳って体力がいります。研究にも体力がいります。ピアノや音楽ができることで、研究者をやっているときに、海外の先生と仲良くなるきっかけになりました。何にでも意味がありますよね。

強いていうなら、水泳はおすすめ。やっぱり何をするにも体力は大切。あとは個人的には科学教室が大好きだったので、読者のみんなにはおすすめです」

こうちゃんやっぱり運動かな。僕の場合は部活のソフトテニスが良かったかな。めちゃくちゃ体力がつきました。あとは、ドキっとしちゃう子がいるかもしれないけれど、“宿題”ね。僕は宿題をちゃんと欠かさずにやっていました。宿題を提出しなくなった人は勉強できなくなったと思う。宿題を期限までに欠かさないということが思ったよりも大事なことだったと思う。この日までにやるって決められてたものはやっておくべき」

須貝「あとは、“本物”を見に行くこと。図鑑を見て、博物館で実際のサイズを見ることが大事。あれに勝るものはないです。博物館じゃなくても、美術館でも、野球もプロ野球を見に行くとか、とにかく本物を見に行く。本物を見に行く機会を作ってあげてほしいですね」

QuizKnockのこうちゃん&須貝さんが出演する『日本列島生きもの超伝説 劇場版ダーウィンが来た!』は2023年2月3日(金)より、ユナイテッド・シネマ他全国ロードショー

©️「日本列島生きもの超伝説 劇場版ダーウィンが来た!」製作・配給 ユナイテッド・シネマ
15年以上にわたって世界各地の自然を撮影してきたNHK「ダーウィンが来た!」番組取材班が、とりわけ時間をかけてじっくりと撮影してきたのが日本の生きものたち。 驚きのスクープ映像から、思わずほっこりしちゃう親子のドラマまで貴重な映像満載! 身近なのに知らなかった日本の自然を堪能する90分!

ナレーター:水瀬いのり
出演:こうちゃん、須貝駿貴(QuizKnock)
ヒゲじい:龍田直樹
監督:久保嶋江実
制作:NHKエンタープライズ 映像提供:NHK
製作・配給:ユナイテッド・シネマ

MOVEラボ研究員からの挑戦状! QuizKnockさんにクイズを出題してみた!