どう猛な肉食動物対決! 強力パンチと猛スピードが武器のヒグマvs.「悪魔のクマ」と呼ばれる最大級のイタチ・クズリ
巨大生物、危険生物……MOVEの「もし戦わば! 」シリーズ!
2023.05.18
危険生物とは?
地球上には、たくさんの生きものがいて、なかには人間をおそって殺してしまうほど、危険なものもいます。しかし、危険生物たちは、わけもなく人間をおそっているのではありません。生きものがどうして危険な行動をとるのかを考えてみましょう。
危険生物もし戦わば! 「ヒグマ」vs.「クズリ」
強力なパワーとスピードをもつ!
ヒグマ(クマ科)
■体長 1.7〜2.8m、尾長/6.5〜21cm
■生息地 北海道、アジア、ヨーロッパ、アフリカ北西部、北アメリカ
前あしからくりだされるパンチは、巨大なヘラジカを一撃でしとめるほどの威力です。大きな体のわりに、時速50kmで走ることができるスピードをもちあわせています。逃げるえものにすばやく追いつき、パンチでたおしてしとめます。
大型で、気があらく、攻撃的!
クズリ(イタチ科)
■体長 65〜105cm、尾長/13〜26cm
■生息地 北アメリカ、ユーラシア北部
凶暴でこわいもの知らずのクズリは「悪魔のクマ」と呼ばれることがあります。ヒグマやオオカミのえものをうばったり、自分の体重の20倍もあるヘラジカをしとめたりすることもあります。体格のわりに、あごの力が強く、えものの骨をくだくほどです。
強力なパワーとスピードvs.どう猛な性格 強いのはどっち!?
総評:クズリの攻撃にヒグマが逃走?
ヒグマ最大の亜種アラスカヒグマの体長はおよそ3m、体重は680kgです。ヒグマの前あしの一撃をうければ、クズリはひとたまりもないでしょう。しかし、奇襲攻撃と小さな体を生かせば、クズリがヒグマを追いはらうことがあるかもしれません。
たとえばクズリが、近くの樹上や岩場でヒグマを待ちぶせて、首の後ろに飛びつく奇襲攻撃をしかけます。ヒグマのあしは首の後ろに飛びつく奇襲攻撃をしかけます。ヒグマのあしは首まで上がらないので、なかなかクズリをふりはらうことはできないでしょう。
ヒグマは、たくさんの毛と厚い皮ふと脂肪につつまれているので、かんたんには傷つきませんが、野生動物はむだな戦いをすることはありません。ヒグマは命にかかわることでなければ、けがをしてまで戦うことはせず、クズリのしつこい攻撃をいやがり、逃げ出すこともあるでしょう。