メマトイと東洋眼虫

【MOVE生きものコラム】生きもののふしぎを紹介!

メマトイを知っていますか?

山へハイキングやキャンプに行くと、目の周りを小さな虫がまとわりついてくることがありますよね。追いはらってもすぐにまたやってくる。そんな少々うっとうしいハエの仲間たちのことを「メマトイ」と呼びます。
上の写真は、メマトイが人の目に涙をなめにやってきたところです。お腹が涙でふくれて、パンパンになっています。メマトイが涙をなめるのはタンパク質を得るためなどと考えられていますが、くわしくはわかってないようです。

また、メマトイは「東洋眼虫(とうようがんちゅう)」という小さな線虫(せんちゅう)を媒介(ばいかい)することが知られています。イヌやネコ、タヌキなどだけではなく、時にヒトの目にも感染します。
感染例は西日本、とくに九州に多く、近年では東日本でも確認されているそうです。ただし、全てのメマトイが媒介するわけではなく、ショウジョウバエ科のマダラメマトイや、カッパメマトイなどが宿主として確認されています。
人への感染例はとても少ないようですが、九州に行けば運がよければ(悪ければ?)東洋眼虫に会えるかもしれません。

■関連:「昆虫」131ページ