ムカデは自分の毒が注入されたカエルを食べたけど、大丈夫なの?

【MOVE生きもの相談室】子どもたちから集まった生きものにまつわる質問に答えます!

「ムカデがヌマガエルを仕留めるとき、毒を注入してから動きを鈍らせて食べていました。自分の毒ごと食べているけど、その毒は解毒されるのか、そのまま毒腺にいくんですか?」(はるき・小学5年)
撮影:はるき

回答:食べた毒は消化される

毒を持つ生きものが自分の毒で死んでしまってはその毒を持つ意味がありませんよね。

ムカデは鋭い毒牙(顎肢=がくし)で獲物に噛みつき毒を注入します。毒の化学成分はいくつかありますが、主なものはヒスタミンという物質で、ハチの毒と同じです。打ち込まれると、筋肉を溶かしたり、神経に作用したりして大きなダメージとなりますが、この毒は、基本的に飲み込んでも大丈夫です。ハブやマムシなどの猛毒も皮膚に付くだけなら平気だし、飲み込んでも大丈夫です(ただし、口の中に傷があったり虫歯があったりするとそこから毒が入り込んで大変なことになりますから、試さないこと!)。
ヘビやムカデなどは食べた毒自体は、消化されてしまうのだと思います。ただしヤマカガシなどは獲物のヒキガエルが持つ毒を自分の首に貯えて毒にしてしまうといいます。生きものによって毒の成分は様々で、皮膚に付くだけで水ぶくれになったり、食べると毒というものもありますから、何が危ないのかを知ることが大事ですね。
「MOVEmini危険生物」P45より

答えてくれたのは…

伊藤 弥寿彦/いとうやすひこ
1963年東京都生まれ。学習院、ミネソタ州立大学(動物学)を経て、東海大学大学院で海洋生物を研究。20年以上にわたり自然番組ディレクター・昆虫研究家として世界中をめぐる。NHK「生きもの地球紀行」「ダーウィンが来た!」シリーズのほか、NHKスペシャル「明治神宮 不思議の森」「南極大紀行」など作品多数。初代総理大臣・伊藤博文は曽祖父。

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