コロギスは越冬するとき、なぜ低いところへ降りてくるのですか?

【MOVE生きもの相談室】子どもたちから集まった生きものにまつわる質問に答えます!

「コロギスはなぜ夏場は高い広葉樹の上で生活しているのに、越冬(えっとう)する際は低いところへ降りてくるのですか? 高いところに生息したまま越冬できない理由があるのでしょうか?」(ゆうと・小学3年)

回答:越冬するのは幼虫です

ゆうとくんは、コロギスを捕まえたことがあるのですか? どこにでもいる昆虫ではないので普通は見る機会は少ないと思います(私もこれまで野外では10匹くらいしかみたことはありません)。
コロギスの場合、越冬するのは幼虫で、自分の口から吐く糸を使って落ち葉を丸めてその中で寒さをしのぎます。夏の間に成虫がいるブナなどの広葉樹は、冬になると葉っぱを落としてしまいます。だから木から下りてくるのでしょう。
「講談社の動く図鑑MOVE 昆虫 新訂版」P170より

答えてくれたのは…

伊藤 弥寿彦/いとうやすひこ
1963年東京都生まれ。学習院、ミネソタ州立大学(動物学)を経て、東海大学大学院で海洋生物を研究。20年以上にわたり自然番組ディレクター・昆虫研究家として世界中をめぐる。NHK「生きもの地球紀行」「ダーウィンが来た!」シリーズのほか、NHKスペシャル「明治神宮 不思議の森」「南極大紀行」など作品多数。初代総理大臣・伊藤博文は曽祖父。

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