「DXドンオニタイジン」は彩色師のアイディアも取り入れられていた!

「DXドンオニタイジン」をさらに深く知る、担当者インタビュー第3弾!

テレビマガジン編集部

広瀬さんのアイディアでデザインが変更に

先ほどイヌブラザーロボタロウの黒のお話が出ましたが、他に彩色部分で注目してほしい部分はありますか?

広瀬
イヌブラザーロボタロウの体の青いところとか、ドンロボタロウの裃(かみしも)パーツの金色とかは、デザイン画の時点では違う箇所に塗ってあったり、違う色だったりしていたんですよ。ただ、面積が細いところなどに色があったので、そのデザイン画のままでおもちゃに彩色すると、あまりインパクトがありませんでした。フィギュアの彩色は予算との兼ね合いが強くあります。お金がかかる塗り方をしているのに、その割に効果的じゃないなと感じるところがあったので、その辺を相談させていただきました。

寺野
ドンロボタロウの胸の裃パーツは、現在金色になっている部分は当初は金色ではなく、かわりにフチが白だったんですよ。赤に対して白の線が入るっていうイメージのパーツだったんですね。ただ、彩色工程が増えてしまうなら、バシッと金を吹いちゃおうということを広瀬さんが提案してくださいました。

広瀬
デザイン画の時点だと、結構カラフルに色が塗ってあって見栄えがいいんですけど、いざ製品の予算内で塗るとなると、5体のうちの1体に塗れる箇所が少なく、左右ある場合だと片面2が所とかになっちゃうので、全然塗れないんですよね。予算的にちょっとしか塗れないなら、できるだけ面が広かったりとか、目立つところに目立つ色といったように、予算内で効果的な方法を選んで塗っていった感じです。

先ほどの裃パーツの白いラインも、デザイン画だと着物の襟のようでかっこいいんですけど、細いので立体になると弱いんですよね。それなら、面が広くて塗るお金もあまりかからない金に変えさせていただきました。ただ、実際に塗って立体物で確認しないとわからないので、その場で実際に塗ってみて変えていくかどうかを検討しました。
当初は金色の部分は赤の成形色のまま塗装がされず、フチのラインが白に塗られる予定だった ©テレビ朝日・東映AG・東映
寺野
僕のほうではプレックスさんに随時、相談・共有をしなくてはいけないので、塗ってもらったものをその場で写真に撮ってすぐに送ったりして、割とリアルタイムに進んでいました。

広瀬
さらに番組のスーツとかもそれに連動して色が決まるんですもんね。その辺の確認とか連携を寺野さんがうまく取ってくれたのがすごいなと思いました。それと、おもちゃ的にこういう見栄えがかっこいいと思って塗ったものが、本編の映像にまで関わるっていう部分では、結果的に戦隊ロボに関わらせてもらえたのでありがたかったですね。めちゃくちゃプレッシャーはありますけど(笑)
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