子どもがよくかかる「熱中症」「おたふくかぜ」の仕組みとは 『絵本 はたらく細胞』で徹底解説!

発売から重版を重ねる大人気作 子どもに身近な病気を『はたらく細胞』で予習・復習

ライター:中村 敦子

怖いけれど怖くない! 注射のお話

「熱中症」「おたふくかぜ」ともに登場するのが「注射」です。大人になっても、なかなか慣れないものですから、小さなお子さんが恐れるのは仕方のないことですね。

本作では、この「注射」が救世主として描かれています。絵本を読めば、「注射」に対する抵抗感が少しだけ軽減できるかもしれません。
【もくじ】

「はたらく細胞」のなかまたち

熱中症

コラム1 熱中症はどのようにしておこる?
熱中症のしくみ
熱中症にならないために

おたふくかぜ

コラム2 おたふくかぜと予防接種

「獲得免疫」ってなに?
おもな予防接種
はしか(麻疹)
風疹
水ぼうそう

熱中症と注射

熱中症とは

体には、体温を一定に保つためのしくみがあります。ところが、体の外の気温や湿度が高くなってこのしくみがはたらかなくなったり、汗をかくことで体内の塩分・水分が足りなくなり血の巡りが悪くなったりすると体の中に熱がこもります。

こうして熱中症は進んでいくのです。
ここは「汗腺」。汗の出入り口が、湿度のせいでうまく機能しないようです。
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弱り目に祟り目…

血流にのって、体の中に忍びこもうとする「セレウス菌」。熱に強い厄介な菌です。
熱中症で体が弱っているときに、運悪く細菌が侵入してしまいます。『はたらく細胞』でときどき登場する「セレウス菌」、食中毒の原因などになる菌ですね。

いつもはテキパキ戦う白血球(好中球)も、暑さで本来の力を発揮できません。もう少しで体が乗っ取られるというときに、「注射」の登場です!
熱中症が進むと「注射」が必要になる場合があります。「注射」をし「点滴」をすることで、水分や塩分を直接体に入れるのです。

このとき注射を打つ場所が「静脈」で、『はたらく細胞』ではおなじみの「赤血球」が二酸化炭素を運ぶために通る道ですね。

もしも点滴をすることになったら、懸命にはたらく細胞たちの姿を思い浮かべると少しは痛みや恐怖がマシになるかも!?

おたふくかぜと注射

その名は「ムンプス」!

「おたふくかぜ」の原因となるのは「ムンプスウイルス」で、絵本では青白い「お多福さん」の姿で描かれています。ファニーフェイスが親しみやすく、病気の症状を表していてわかりやすいですね。

これにかかると耳の下が大きく腫れて「お多福さん」のように見えるからですが、まれに耳が聞こえにくくなる後遺症が出ることもある怖い病気です。
唾液を作りだす「耳下腺」で見つかった「ムンプスウイルス」ですが、お話に出てくる体の持ち主は「獲得免疫」のおかげで難を逃れます。

今まで出会った敵、ウイルスや細胞を覚えている「記憶細胞」が「ムンプスウイルス」のことを思い出したためで、このお話では「予防接種」の大切さがよくわかります。
絵本を通して、正しい情報や知識を知っておくだけでも予防につながります。

『絵本 はたらく細胞』は、すべての漢字にふりがなつきで小学校低学年のお子さんから1人読みも可能。絵本シリーズもすべて読みきり型なので、どの巻から読んでも楽しく読み進められますよ!

絵本 はたらく細胞4 注射はこわくない! 熱中症とおたふくかぜ

絵本 はたらく細胞4 注射はこわくない! 熱中症とおたふくかぜ
発売日:2022/7/21
定価:本体1500円(税別)

「はたらく細胞」で学べる児童書盛りだくさん!

大ヒット公開中! 映画「はたらく細胞」Ane♡ひめ.netスペシャル対談!

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なかむら あつこ

中村 敦子

ライター

1986年生まれ。0歳児〜小学生向け、主にキャラクターの絵本や雑誌の企画・構成にあたる。プリキュア、いないいないばあっ!、ヒミツのここたまなど、15以上のキャラクターを担当。各地の博物館、郷土資料館、美術館めぐりが生きがい。

1986年生まれ。0歳児〜小学生向け、主にキャラクターの絵本や雑誌の企画・構成にあたる。プリキュア、いないいないばあっ!、ヒミツのここたまなど、15以上のキャラクターを担当。各地の博物館、郷土資料館、美術館めぐりが生きがい。