モフルン役齋藤彩夏「大切にしているぬいぐるみは、きっと何かを返してくれているはず」

TVアニメ『魔法つかいプリキュア!!~MIRAI DAYS~』公開記念! 豪華声優陣へのスペシャルインタビューVol.4

ライター:小川 聖子

モフルンの手触りを大切に演じています

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──アフレコで大変なところはありましたか。また、改めて気がついたモフルンの魅力もありましたか。

齋藤 アフレコで大変だったところは正直あまり思い当たらなくて……。モフルンはひたすら「楽しい、嬉しい、みんな大好き!」という気持ちだったので、大変ということは全然なかったです。

それに私は、みんなに会うとすぐにモフルンになっちゃうんですよ(笑)。もう、『まほプリ』のキャストさんにもスタッフさんにも、家族のような安心感や一体感を感じてるので、「私はモフルンになってみんなと手を繫いで一緒に進んでいけば大丈夫なんだ」という気持ち。

それで、自然にやる気も勇気も湧いてくるので、逆に私がひとりで気合を入れたり、変に力んで頑張ったりしないよう、少し意識していました。

モフルンの魅力や好きなところはたくさんあって迷いますが、一番は「手触り」でしょうか。実際には触れませんが(笑)。

うちはワンちゃんを飼っているのですが、モフモフのものを触ると、それだけで落ち着いたり、心が満たされたりしますよね。

だから、モフルンにも、モフルンがちょっと手を触れてくれるだけで元気がもらえることがあるのではないかと思っています。

モフルンを演じるときも、この「手触り」と共に、とにかく「大好き」や「寄り添いたい」という気持ちを大切にしています。

モフルンから学んだことはたくさんあって、好きだと思ったら「大好き」、会いたいと思ったら「会いたい」と口に出して言う。

私たちはつい、相手がどう思っているかを気にしてしまいがちですが、そんなことも全部一緒にモフモフッと抱きしめて「大好き!」「会いたい!」と声に出して伝えてしまう、それをやってしまうのがモフルンなんですね。

私はそれはすごいことだと思っていて。大げさかもしれませんが、生きる指針をもらったなというくらいの気持ちです。

──モフルンを演じたことはご自身にとっても大きなことだったのですね。

齋藤 そうですね、とても実りある1年でした。頑張れる言葉をたくさんもらったなと思いますし、声優としても、自分のナチュラルな声をそのままモフルンに生かしてもらえたことは、自分を肯定してもらえたような気がして自信になりました。

「いいぞいいぞ!」と言ってもらった気がしてとても嬉しかったのです。だから、運命の役というくらいに思っていましたし、それが数年経ってまた再びやらせていただけるというのは、「このために頑張ってきたのかも!」と思えるくらいの喜びです。

大好きな小屋に住んでいたら、知らない間に豪邸になっていたというか(笑)。インテリアや持ち物も変わっていないのだけれど、気がついたら豪華になっていたというか、そんな感覚でしょうか。それに合わせて自分の器も大きくなれていたらいいなと思います。
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