

9月11日は『賢者の贈り物』O・ヘンリーの誕生日!
貧しい夫婦がおたがいのプレゼントを買うために、自分の大切なものを手放してしまう──結果として贈り物は役に立たなくなるのですが、そこには変わらぬ無償の愛が残ります。世界中で読み継がれる、心温まる物語です。
この作品を生み出したのが、世界中で100年以上愛された短編作家、O・ヘンリー。本名をウィリアム・シドニー・ポーターといいます。
1862年にアメリカ南部のノースカロライナ州に生まれました。銀行で働いたときに、事件の真相はわからないのですが、経理に5000ドルの穴をあけたという疑いで有罪となり、刑務所に入れられました。
出所後は作家として活躍し、1910年に47歳で亡くなるまでに数百もの短編を残しました。どの作品にも、思わずクスッと笑えるところや、ハッとするおどろき、そして読む人の心があたたかくなるしかけがつまっています。
青い鳥文庫では、その代表作を10編まとめて読むことができます。
『賢者の贈り物』

「人間って、ちょっぴり悲しくて、でも、愛しい。」
100年以上世界中で読まれてきたO・ヘンリーの作品から、代表作をはじめとする10編の短編を収録。
あしたはクリスマスだというのに、愛する夫、ジムにプレゼントを買うお金がたった1ドル87セントしかないなんて! そんな妻、デラが選んだもっとも愚かで、もっとも賢い贈り物とは……?(表題作「賢者の贈り物」)
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ごくふつうの人々の人生をユーモアたっぷりな文章でえがき、涙と笑いのあるおもしろい物語の数々です。