
トットちゃんの「点字つきさわる絵本」制作レポート その3
『点字つきさわる絵本 映画 窓ぎわのトットちゃん ストーリーブック』制作秘話を担当編集がレポート! (2/4) 1ページ目に戻る
2025.12.19
点字読者のアドバイスを聞く
なので、その手前の簡易点字(ピアフ)で、点字読者の意見を聞き、改善点を見つけていきます。
実際に読んでいただいて意見を聞いたのは、岩田美津子さん(「てんやく絵本ふれあい文庫」代表)、筑波大学附属視覚特別支援学校の先生と生徒さん、横浜市立盲特別支援学校の先生と生徒さんたちです。
この段階でさまざまな指摘がありました。おもに触図のことでした。
・電車の教室は車輪が取り外されているので、電車だと認識しづらい → 点字の説明で古い車両であることを追加しました
・触図はピアノの全体像ではなくけんばんなので、点字が「ピアノ」ではわかりにくい → 点字も「ピアノのけんばん」にしました
・やすあきちゃんがトットちゃんに本をかしてあげるシーンで、どちらからどちらへ本が渡されているのかわからない → 手がどちらに向かうのか方向がわかるようにしました
・「やすあきちゃん」の文字の上に校長先生の触図があり、校長先生の姿をやすあきちゃんだと誤認識してしまいそう → 配置を変えました
・おべんとうは中身が気になる → 文字説明を追加して、具の場所がわかるようにしました
こうした意見を反映し、いよいよ本物の点字と触図ができてきたのです。



























