
トットちゃんの「点字つきさわる絵本」制作レポート その2
『点字つきさわる絵本 映画 窓ぎわのトットちゃん ストーリーブック』制作秘話を担当編集がレポート!
2025.12.19
「点字つきさわる絵本」は、点字になった文字だけでなく、絵も樹脂でもりあげてさわって楽しめるようにしたものです。
印刷された絵も、もちろん美しく配置し、誰もが楽しめるように考えられています。視覚障がいのあるお父さんお母さんが、子どもに読み聞かせをすることもできるのです。
講談社の「点字つきさわる絵本」は、『点字つきさわる絵本 あらしのよるに』『点字つきさわる絵本 映画 窓ぎわのトットちゃん ストーリーブック』の2冊。どちらもロングセラーの作品がもとになっています。
2025年4月に刊行した『点字つきさわる絵本 映画 窓ぎわのトットちゃん ストーリーブック』の担当編集が、はじめて体験した「点字つきさわる絵本」の編集についてレポートします!
今回は第2回。実際の編集作業──「文字と絵」についてフォーカスしていきます。
(原作:黒柳 徹子 監督、脚本:八鍬 新之介 共同脚本:鈴木 洋介)講談社
©黒柳徹子/2023映画「窓ぎわのトットちゃん」製作委員会
点字にすると文字数が増える!
点字は言葉の「音(おん)」を表す表音文字です。つまり全部かな、なのです。
濁点や句点「。」読点「、」カギカッコなどの記号は1文字分になります。「う」と書いてのばす音は長音で表します。
つまり──
おはようございます → おはよー (濁点)こ(濁点)さいます
となるわけです。点字にすると文字数が増えるのです。そして、点字は大きさの(というか小ささの)限界があり、あまり小さくはできません。
文字は大きくなり、そして字数が増える──。
元になる『映画 窓ぎわのトットちゃん ストーリーブック』の文字量はとても入れられない、というのが、私がぶつかった最初の壁でした。










































































