「怯え」のフィルター
「おびえる凜珠の顔を見たとき、初めて等身大のあの子を知れた気がした。向き合ってこなかったのは、わたしのほうかもしれない」(『放課後死体クラブ(仮題)』より引用)
主人公のひよりは、「人に嫌われること」に怯えて、自分の本音を押し込めて、凜珠(りず)が喜びそうなうわべだけの返事をしていたことに気づきます。
「嫌われたくない」という「怯え」のフィルターのせいで相手のありのままの姿をゆがめ、自分の中でイメージを増幅させてしまっていたのです。
自分たちも「普段使っているかもしれない言葉」にドキリ
「いやや。だってあの子たち、暗いもん。こっちまで陰キャ扱いされちゃう」(『放課後死体クラブ(仮題)』より引用)
ひよりの友人である萌(もえ)のセリフ。
このセリフを見たとき、どきりとしました。
普段、私たちも使っているであろう言葉。人を勝手にラベリングして、その人の性格まで決めつけてしまうような暴力的な言葉だな、と文字を読んで改めて思います。
私自身も、「この人は○○だから」と決めつけて、その人自身をきちんと見ることができていないのではないか、と改めて考えるきっかけになりました。
中学生の女の子たちが悩みながらも成長していく姿は、大学生である私たちにも共感できる部分がたくさんあり、新たな視点を与えてくれます。物語から感じられる爽やかさは、一度立ち止まってしまった私たちに新たな空気をもたらしてくれるはずです。
ぜひ、一度手に取ってみてください!
『放課後死体クラブ(仮題)』
第66回(2025年度)講談社児童文学新人賞を受賞した、中学校を舞台に、それぞれが抱えた傷と向き合いながら、唯一無二の友情を築いていく物語『放課後死体クラブ(仮題)』は、全国の書店やネット書店にて発売中です。
自分の本音を押し込めて過ごすひよりと、周りを気にせず堂々と振る舞う由木は、「ホラー映画」という共通の趣味から、意気投合。そして「放課後死体クラブ」というホラー映画の死体役を目指すクラブを結成します。それまで関わりのなかった二人がクラブ活動を通じて、互いにかけがえのない友情を築いていきます。正反対だった二人が向かうその先にあるものは──。

































児童図書編集チーム
講談社 児童図書編集チームです。 子ども向けの絵本、童話から書籍まで、幅広い年齢層、多岐にわたる内容で、「おもしろくてタメになる」書籍を刊行中! Twitter :@Kodansha_jidou YA! EntertainmentのTwitter :@KODANSHA_YA_PR
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