
【働くママの労働問題】パート従業員は要チェック! 子育て世代が知っておくべき年金制度改正法のこと[社労士が回答]
働くママのお悩み解決 職場問題モヤモヤ相談室【連載】第16回 (2/2) 1ページ目に戻る
2026.03.23
社会保険労務士、行政書士:小西 道代
「社会保険の加入対象の拡大」は要チェック!
「年金制度改正法」は、2026年4月から段階的にその内容が拡大や見直しがされます。
2026年4月から段階的に施行される「年金制度改正法」
(1)社会保険の加入対象の拡大
(2)在職老齢年金の見直し
(3)遺族年金の見直し
(4)標準報酬月額の上限の段階的引き上げ
(5)将来の基礎年金の給付水準の底上げ
(6)私的年金の見直し
以上のうち、子育て世代が知っておくべき改正は、(1)「社会保険の加入対象の拡大」でしょう。
2026年3月現在、社会保険への加入には次のような要件があります。
■ 従業員数が51人以上
■ 労働時間が週20時間以上(残業時間などは含まない)
■ 賃金が月8万8000円以上(残業代、賞与、通勤手当などは含まない) など
しかし、2027年10月を目処に従業員数「36人以上」の企業も社会保険への加入が必要になります。
またその後、2035年10月までには、勤務先の規模にかかわらずすべての企業で加入が義務化される見通しで、これにより新たに約70万人が社会保険の加入対象者になると見込まれています。
さらに、2026年度から3年以内に「月8万8000円以上」の要件も廃止されます。つまり、近い将来「扶養内パート」という働き方自体が、制度上難しくなる可能性が高いのです。
扶養から外れて社会保険に加入すると収入が減るとイメージする人もいますが、社会保険料を支払うことで将来の年金が増えたり、万が一の病気やケガに備えることができるなどのメリットもあります。
改正されるタイミングはまだ先ですが、時間的に余裕があるからこそ、スキルアップやキャリアアップのための準備に時間を充てることができます。
今後の働き方や生活設計を、今からパートナーと話し合っておくといいでしょう。
─働くママの声への回答─
2026年4月から段階的に見直される「年金制度改正法」のうち、子育て世代がチェックしておくべき項目は「社会保険の加入対象の拡大」。
2027年10月には、従業員数「36人以上」の企業でも社会保険に加入することになるので、今からスキルアップを図ったり、パートナーと働き方や生活設計を話し合うべし。
「遺族年金の見直し」も注目の改正!
「遺族年金」は、国民年金や厚生年金の加入者、または受給者が亡くなった場合に、その人に生活を維持されていた配偶者などの遺族に支給される公的年金です。
今回の「年金制度改正法」の中では、「遺族年金」の見直しも注目ポイントでしょう。
例えば、現行の制度では子どもがいる夫婦でパパが亡くなった場合、ママが再婚するとママは遺族年金の受給資格を失ってしまいます。しかし、2028年4月からは、ママが再婚しても、子どもが遺族年金を受け取れるように見直されます。
また、離婚後に子どもを育てていたパパが亡くなり、ママがその子どもを引き取って育てるケースでも、今後は子どもが遺族年金を受け取れるようになります。
例はパパが亡くなった場合ですが、ママが亡くなったパターンでも、子どもが遺族年金を受け取れることに変わりはありません。
家族全員が健康で、穏やかに過ごせることが一番ですが、子育て中であるなら公的支援を把握しておくことも大切です。
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小西 道代
社会保険労務士法人トップアンドコア代表。行政書士法人グローアップ代表。All About労務管理ガイド。大学卒業後に日本マクドナルドに入社。多数の店舗運営を行い、幅広い年齢層の人々と一緒に働くことで労務管理・組織運営に興味を持つ。その後、法律事務所や社会保険労務士事務所に勤務。カフェ経営も経験し、労働者と経営者の両視点を養い、働く場には風通しのよい労働環境や組織づくり、ルールが重要だと痛感する。現在は正社員から派遣社員、アルバイト、経営者の広い視点を活かした労務相談を行っており、事案のアドバイスだけでなく解決へも導いている。 著書に『正社員で働く人のための労務問題のトリセツ』(つちや書店)がある。
社会保険労務士法人トップアンドコア代表。行政書士法人グローアップ代表。All About労務管理ガイド。大学卒業後に日本マクドナルドに入社。多数の店舗運営を行い、幅広い年齢層の人々と一緒に働くことで労務管理・組織運営に興味を持つ。その後、法律事務所や社会保険労務士事務所に勤務。カフェ経営も経験し、労働者と経営者の両視点を養い、働く場には風通しのよい労働環境や組織づくり、ルールが重要だと痛感する。現在は正社員から派遣社員、アルバイト、経営者の広い視点を活かした労務相談を行っており、事案のアドバイスだけでなく解決へも導いている。 著書に『正社員で働く人のための労務問題のトリセツ』(つちや書店)がある。