大河ドラマ『豊臣兄弟!』で注目 秀吉と秀長「日本一成功した兄&弟の絆」とは?

兄・弟の役割と信頼関係から学ぶ、現代の子育てに活かせるポイント (3/3) 1ページ目に戻る

兄は弟を「信頼」し、弟は兄を「裏切らない」

▲きょうだいの「絆」のために、親ができることは…?  写真:アフロ
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秀吉は、秀長が周囲から慕われていることに、時に嫉妬を感じていた節があります。しかし、それでも秀長を遠ざけることはありませんでした。

それは、絶対に兄を裏切らない、忠実無比の秀長の心を少しも疑わなかったからです。

しかし残念なことに、秀長が亡くなったあと、秀吉はタガが外れたように無謀な行動に走り、豊臣家は崩壊に向かいます。

──支える根がなくなれば、大木は倒れる。

この歴史は、私たちに「すぐれたリーダーと補佐の組み合わせが、チームを安定させる最重要の柱である」ことを教えてくれます。

【まとめ】
秀吉と秀長は、互いを唯一無二のパートナーとして信頼し、それぞれの長所を最大限に活かし、短所を補い合うことで、歴史的な成功を収めました。

・「上を目指す子」と「支える子」
・「目立つ子」と「裏方で頑張る子」

どんな個性であっても、親が愛情をもってそれぞれの役割を認め、「あなたは、この家庭にとって、かけがえのない存在だよ」と伝え続けること。
それが、いつか子どもたちが大人になったとき、互いに支え合い、心から頼り合える関係を築くための、何よりの土台となるでしょう。

※この記事は、「2026年大河ドラマ『豊臣兄弟!』を観る前におさらい!兄・豊臣秀吉に天下を取らせた弟・秀長の超絶手腕」(文/小沢章友 現代ビジネス)をもとに、コクリコ編集部が構成しました。

秀吉&秀長の絆をもっと知りたい!

豊臣秀吉と秀長 天下をとった兄弟 戦国武将物語

豊臣秀吉と秀長 天下をとった兄弟 戦国武将物語

小沢 章友(作)  岩本 ゼロゴ(絵)

発売日:2025/11/25

価格:定価:本体840円(税別)

大河ドラマで注目! 天下人・豊臣秀吉の陰で、戦も政治も支え続けた実弟・豊臣秀長。兄の家来として仕え始めた少年・小竹は、織田信長のもとで秀吉とともに戦に挑み、軍師と出会い、本能寺の変、明智光秀との決戦など激動の時代を兄弟で駆け抜けます。

やがて大阪城を築き、天下統一を成し遂げるまで、いつも兄のそばにいたのは秀長でした。派手さはなくても、「いちばん信頼できる人」として歴史に名を残したその生き方は、きょうだいや自分の役割に悩む子どもたちの心にも、きっと響くはずです。

〈小学・中級から・すべての漢字にふりがなつき〉

▲登場人物紹介(青い鳥文庫『豊臣秀吉と秀長 天下をとった兄弟 戦国武将物語』より 絵/岩本ゼロゴ)
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おざわ あきとも

小沢 章友

Akitomo Ozawa
作家

1949年、佐賀県出身。早稲田大学政経学部卒業。『遊民爺さん』(小学館文庫)で開高健賞奨励賞受賞。青い鳥文庫でのおもな著書に『織田信長‐炎の生涯‐』『豊臣秀吉‐天下の夢‐』『徳川家康‐天下太平‐』『黒田官兵衛‐天下一の軍師』『武田信玄と上杉謙信』『真田幸村‐風雲! 真田丸』『大決戦! 関ケ原』『徳川四天王』『飛べ! 龍馬』『西郷隆盛』『三国志』(全7巻)、『西遊記(新装版)』がある。史実にもとづいた読みやすい歴史物語には定評がある。歴史もののほか、『プラネット・オルゴール』(講談社)、『三島転生』(ポプラ社)、『龍之介怪奇譚』(双葉社)などがある。

1949年、佐賀県出身。早稲田大学政経学部卒業。『遊民爺さん』(小学館文庫)で開高健賞奨励賞受賞。青い鳥文庫でのおもな著書に『織田信長‐炎の生涯‐』『豊臣秀吉‐天下の夢‐』『徳川家康‐天下太平‐』『黒田官兵衛‐天下一の軍師』『武田信玄と上杉謙信』『真田幸村‐風雲! 真田丸』『大決戦! 関ケ原』『徳川四天王』『飛べ! 龍馬』『西郷隆盛』『三国志』(全7巻)、『西遊記(新装版)』がある。史実にもとづいた読みやすい歴史物語には定評がある。歴史もののほか、『プラネット・オルゴール』(講談社)、『三島転生』(ポプラ社)、『龍之介怪奇譚』(双葉社)などがある。