
「育ちのよさ」がにじみ出る言葉遣いとは? わが子の人生を豊かにするために今すぐできる親の工夫【マナー講師が解説】
「親子・お受験作法教室」代表の諏内えみさんにインタビュー (3/3) 1ページ目に戻る
2025.11.20
大人の声掛けで子どもは自然と美しい言葉を選ぶ
「プリンセスだったらなんて言う?」は魔法の言葉
大人向けのマナー指導だけでなく、「親子・お受験作法教室」にて未就学児へのレッスンも行う諏内さん。現場ではどのようにお話ししているのでしょうか。
「『どちらがプリンセスの言葉?』という投げかけをします。そうすると、『〇〇のほう!』と自分で気づくお子さんがほとんど。『じゃあ、さっきの言葉はこれから使う?』と尋ねると、『使いたくない』と答えるんです。みんな、プリンセスになりたいのですよね」
プリンセスというあこがれの像があるからこそ、近づくためにはどうしたらよいか自分で考えられるのです。
「ただしお子さんは、プリンセスになった気分でも、背中が丸まっていたり、膝が離れて座っていたりなど、自分では気づかないことも多いもの。そこを育て上げていくのが私のレッスンです」
無理に強いるのではなく、自分で考えて選ぶアプローチだから、モチベーションも高まります。教室では、まるでプリンセスのような素敵な言葉遣いを「プリンセス言葉」と呼んでいるそう。子どもが喜んでぐんぐん吸収していく理由がわかります。
「お子さんが投げかけたプリンセス言葉に対して、『今の言葉、やさしくてママすごくうれしかった! ありがとう』と伝えることも大切です。喜ばれると、子どもはまた使いたくなりますよね。『プリンセスみたいな言葉だったわ、ママも使うわね♪』とおっしゃってもさらにうれしい気持ちになるはずです」
また、子どもはママやパパに教えることも大好き。レッスンの後に、子どもが先生役となってご両親に教えるよう促すこともあるそうです。子ども自身が前向きに取り組んでいる様子がうかがえます。
もちろん、あこがれの対象がプリンセスではないお子さんにも「プリンセス言葉」は応用できます。「今の、かっこいい言葉だったわね」「小学3年生のお兄さんお姉さんくらいの言葉みたいだったわ」、などと工夫ができそうです。
心のプリンセスを目覚めさせるのが親の仕事
恥ずかしかったり、言葉がわからなかったりして、気持ちを伝えるのが苦手なお子さんもいるでしょう。しかし残念なことに、やさしい気持ちがあっても、所作や言葉であらわせないと、相手には伝わりません。
「思いやりの表現方法を知らないことで、自分にも相手にも温かい気持ちが生まれる機会が失われてしまうのは、本当にもったいない!」と、諏内さん。
「お子さんの心のなかのプリンセスを目覚めさせれば、自分から素敵な言葉を選んでいきます。プリンセスとしての心が芽生えたら、大人が上手に育んでいきましょう。きっと、お子さんの胸にやさしさという宝石が宿るはずです」
子どもは本来、自分から多くのことを吸収する力を持っています。諏内さんが語るように、大人がほんの少し工夫して声をかけるだけで、子どもは“自分も相手も笑顔になれる言葉”を自然と選び取るようになるのです。
【諏内さん監修】美しい言葉遣いが身につくディズニープリンセスの本とは
そんな諏内さんが監修を務める絵本のタイトルは、まさに「プリンセスことば」。言葉遣いがお子さんの印象も将来も大きく左右すると話す諏内さんの思いが、「はじめに」にもたくさん綴られています。
お子さんといっしょに手に取れる絵本であれば、プリンセス言葉にも自然に触れられます。あこがれのディズニープリンセスを身近に感じながら、あいさつや思いやる言葉、感謝の言葉を身につけられる一冊です。
〈はじめに〉より抜粋
この絵本をめくるたびに、大好きなプリンセスと遊ぶように、きれいな言葉が静かに心にしみ、奥深くに息づき、「自分も人も大切にできる力」を育てます。言葉の一粒一粒が「育ちがいい子」へと導き、将来をやさしく見守り、輝かせていく──その変化はきっとご家族の誇りとなるでしょう。
























海外キャラクター編集チーム
講談社 海外キャラクター編集チーム。 ディズニーのゴールド絵本や書籍、東京ディズニーリゾートガイドブックを中心にジブリなど「おもしろくてタメになる」書籍を刊行中! Twitter : @KODANSHA_dish Instagram : @kaigai.character_kodansha
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