仙台・ろりぽっぷ小学校【学びの多様化学校】対幼児教育の知見を活かした、子どもが生き生きと学ぶ環境とは

不登校の子どもの新たな学びの選択肢「学びの多様化学校」 #6 (3/4) 1ページ目に戻る

独自のカリキュラム「ろりぽっぷプラン」

──ろりぽっぷ小学校で組んでいる独自のカリキュラム「ろりぽっぷプラン」について、詳しく教えてください。

髙橋先生:「ろりぽっぷプラン」は、ろりぽっぷ学園の「子どもの心に寄り添う保育」という理念と、「イエナプラン」のコンセプトを融合させたものです。

ろりぽっぷらしい学校教育の在り方について考えたとき、学習指導要領に則った学習を行いつつも、これまで幼児教育で大切にしてきた理念はそのまま引き継ぎたいと思いました。イエナプランはその点で非常に親和性が高いと感じています。

イエナプランでは、「対話」「遊び」「仕事(学習)」「催し」という4つの基本活動を循環的に行っているのですが、これは自由保育とよく似ているんですね。

朝、季節のことや昨日の話などをする中で、子どもたちの興味が芽生え(対話)、遊びの時間にできなかったことができるようになったり、知らなかったことを知ったりします(遊び)。さらに上手な子を真似してみたり、工夫しながら繰り返すことで上達していく(仕事)。そういった子どもたちの成長を、展示や発表の場で振り返るのです(催し)。

小学校の学習もこんなふうにできたら、子どもたちは主体的に学べるし楽しいんじゃないかと考えました。

1週間の予定表。1~3年生と、4~6年生の異年齢学級で活動している。学年が異なるため、比較や序列化が起きづらく、自然と教え合い、学び合うように。  画像提供:ろりぽっぷ小学校
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異年齢での学びが自信を育む

髙橋先生:上の表は、1週間の時間割りです。朝と夕方の「サークル(人間キャリア)」の時間は、クラスで輪になって対話を行っています。人間関係に苦手意識を持っている子も多いので、人との関わりを学ぶこの時間を「人間キャリア科」という独自教科として特に大切にしています。

子どもたちにとってホットな話題や、時事ネタ、季節のことなど、テーマを設けて対話を行うのですが、考えを受け止めてもらえたり、ときに反論されたりする経験を繰り返す中で関係性が深まっていきます。

対話の時間。「輪の中に入りづらい児童も、少し離れたところでみんなの声を聴いているだけで心理的な距離が縮まっていきます」(高橋先生)。  画像提供:ろりぽっぷ小学校

高橋先生:そして1~3時間目に書かれている「ブロックアワー」は、各教科を学習する時間です。国語や算数は進度の差が大きいので、個別に取り組んでいることが多いです。

ブロックアワーでは、在籍している学年に縛られず、見通しを持って学べるよう単元を“級”として扱い、個人のペースでレベルアップできるようにしています。少しでも楽しく学べるように、漢字ビンゴをやるなど、遊びの要素も取り入れています。

ブロックアワーは、各自の進度に合わせた学習をしています。学年を越えて教え合う姿もよく見られます。  画像提供:ろりぽっぷ小学校

高橋先生:また、理科や社会はクラス全員で行っています。先日は、ペットボトルロケットを作りました。この授業は本来4年生で扱う内容ですが、実験をしたり調べ学習をしてスライドを作ったり、5~6年生も一緒に楽しみながら学んでいました。

ちなみにテストは今年からやっていく予定です。これも子どもたちからの要望なので、全員に強制はしませんし、同じテストを一度ではなく何回でも受けていいと思っています。

「やりたい」の中に学びが詰まっている

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