①大晦日に志望校変更
6年生の1月、入試直前期。それまでは順調に親御さん主導で志望校を組み立ててきたAさんから、こんな声が届きました。
「我が家の方針は、中学受験で大学附属校に入って、中高大10年かけて、部活動や留学に打ち込むというものでした。親子でいくつもの学校見学に行き、素敵な学校に一目惚れして第一志望としていました。
ところが、一目惚れしたのは私だけで、息子はそれに合わせてくれていただけ……。第一志望の大学附属男子校は、私の第一志望であって、息子にとってはそうじゃなかったんです。
大晦日の夜、無理していたものが全て噴き出した息子。泣きながら、『本当は別の、共学の附属に行きたいんだ……』と。
もう驚天動地の展開で……。怒りさえ湧いてきましたが、あのとき言ってくれて本当によかった。あのまま走っていたら、きっといい結果にならなかったと思います」
「実際、偏差値は足りていたのに、私の第一志望だった学校の過去問の点数は良くなくて、先生も首をかしげていました。学校が求めるものと、息子の学力や特性は合っていなかったんだと思います」
過去問は、第一志望校として十分に回数をこなしていましたし、普通は直前期に第一志望を変更するのは悪手だと言われています。けれど息子さんは、「共学のあの学校に行きたい」と涙ながらに訴えたそうです。
それを見て、Aさんは腹を括りました。ここまで3年も頑張ってきた息子が、他の学校に行きたいというのならば、それを受け入れよう、と。
すぐに塾の先生に相談し、驚かれながらも、必死に全員で併願校を組みなおしました。息子さんも目の色を変えて、最後の1ヵ月猛勉強したと言います。
そして結果は、息子さんの熱望校に合格。
直前期、特に12月以降の変更は大きなリスクがあります。しかし、Aさんは息子さんの希望を尊重しました。「誰の受験か」という問いは、最後まで立ちはだかる問題なのだと思いました。












































































