コロナ禍で急増した「ママの孤立」問題を防ぐには

そして今、「コロナ禍の子育て問題」として川久保さんが懸念しているのが、ママたちが孤立しがちな現状だといいます。川久保さんのもとには、実際に行政の支援がまともに受けられず、産後鬱になりかけたというママから「この状況を何とかしてほしい」という声も届いているとか。

「コロナ禍により、産後鬱などに陥っているママたちに対して、行政の支援が届きづらい状況になっているんです」

こういう状況下で大切なのは「元気があるうちにSOSを訴えられる先を複数調べておくこと」だそう。市の子育て支援の電話番号に加えて、民間の相談窓口も調べておく。あるいは、オンラインで子育て交流を行っている団体を利用するのもいいでしょう。

「公民館などにママたちを集めて相談会をするのも、今は難しい時代ですよね。だから、私は『ゆるゆる公園遊び』と名付けて、『何月何日、何時ごろに子どもたちを連れて〇〇公園に行きます。集まれる人は、ぜひ』というような呼びかけをしています。2020年の年末にコロナの感染拡大が進んで外出自粛要請が出て以来、開催できていませんが、状況が落ち着いたら、また再開する予定です。感染の危険性が低い屋外で、子育て世代同士や子育て支援をしている人たちを繋げたい。そういうつながりを持つことが、精神的な余裕に繋がると思うんです」

川久保さんが行っていた『ゆるゆる公園遊び』。写真提供:本人

さらに、精神的に追いつめられて市役所などに相談するときには、さきほどの「感情的にならないほうがいい」というやり方が当てはまらないときもある、とのこと。

「何度でも連絡して、本当につらい状況であることを必死に伝えたほうがいい。電話で伝わらないようなら直接行って訴えるのもあり。産後鬱で命を失うというような悲しい事態になる前に、全力でSOSを出すことを、ためらわないで」

普通のママたちが声を挙げるときには、まずは市役所や保育所の責任者に当たってみること。そのうえで当事者意識を持っている自治体議員を探し出し、問題意識と希望する解決法を感情的にならずに伝えること。可能ならば同じような問題意識を持つ人たちを集めること。さらにコロナ禍で孤立してしまっているママは、元気なうちに、SOSを出せる先を複数、確保しておくこと。

そして大切なのは『一度や二度断られたからと言って、最後まであきらめない』こと。どれも簡単とは言わないけど、誰でも頑張れば実現可能な範囲ともいえます。「子育ての困った」が起きた際、あきらめずに現状を変えていくノウハウとして心に留めておきたいですね。

つくば市議会議員・川久保皆実さんインタビュー前編
「2児の母が市議になって考えた「子育ての困った」が変わる驚きの方法」はこちら

PROFILE
川久保皆実(かわくぼみなみ) 
茨城県つくば市出身。東京大学法学部卒業、東京大学大学院法学政治学研究科修了。弁護士・株式会社リージット代表取締役(CEO)・つくば市議会議員として働きながら1歳・3歳の男児を育児中。
2020年7月、都内より故郷でもあるつくば市に移住。同年10月、市議会議員選挙に立候補し、3位当選を果たす。
政治家として、市民の力でつくばを変える「つくばチェンジチャレンジ」に挑戦中。
弁護士としての得意分野は労働法であり、著書に『すぐに使える規程例・書式例付き これならわかる テレワークの導入実務』(日本実業出版社)がある。

『すぐに使える規程例・書式例付き これならわかる テレワークの導入実務』(川久保皆実/日本実業出版社)

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