2022.03.07

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【育児と仕事】約28万人フォロワー・きくちあつこさん「子どもには“好き”を見つけてほしい」

イラストレーター・きくちあつこさんインタビュー#2「おもろかったら、まぁええやん」

ファッションイラストレーター:きくち あつこ

ファッションイラストレーター・きくちあつこさん

オシャレで共感度の高いファッションイラストが、インスタグラムで人気のきくちあつこさん。

男児2人の母として、子どもと向き合ってきたきくちさんが上梓した書籍、『レモネードな子育てあるある日記〜酸味と甘味が交錯する0-4歳育児〜』(2月24日刊)では、自身の子育てを振り返ってピックアップした、0-4歳児のさまざまな“あるある”言動を、愛らしいイラストでコミカルに描いています。

発刊を記念して、きくちさんにスペシャルインタビュー! 執筆にまつわる秘話やご自身の子育てについてなど、たっぷりお話しいただきました。

(インタビュー1回目はこちら

「おもろかったら、まぁええやん」が考えのベース

今は2人の男の子も年齢を重ねて大きくなり、ちょっと息をつける場面も出てきたきくちさんですが、子どもたちとの暮らしは日々、啞然とするようなハプニングの連続!

「今はだいぶ手がかからなくなりましたが、それでも相変わらずドタバタの日常です。とにかく元気いっぱいなので、負けないようこちらも大声を出すなんてしょっちゅう。

男の子ならではの遊び方なのか、おもちゃを引っ張ったり振り回したりという激しさにはびっくりしますし、そうかと思えば降ってくる雨を飲もうとするなど、しょうもないことを延々とやったり、言ったり……。私が『それ、おもんないで(面白くないよ)』と言っても、ちっともメゲない(笑)。そういうところがかわいいなぁと思いながら、過ごしています。

それに子どもの言動を見ていると、自分が子どものころやっていたことや楽しかったことを思い出すんですよね。『あぁ、こういう言い間違い、私もしていたな』とか『そう言えばこれ、すごく面白くて好きだったな』とか。それも子育ての楽しみかなと思っています」

新刊『レモネードな子育てあるある日記〜酸味と甘味が交錯する0-4歳育児〜』では、きくちさんとお子さんとのユーモア溢れるやりとりに、思わず吹き出してしまいます。家では、きくちさんがツッコミ役?

「そうですね。いつもだいたい私が、夫や子どもにツッコんでいます。『なんで今やねん?』『何回言わすねん⁉』とキレのいい感じで(笑)。関西人の血か、何が起きても『おもろかったら、まぁええやん』という考えがベースにある気がします。とくに私の場合は、投稿のネタにもなりますし。

目の前で起きたことを面白がれるかどうかは、やっぱり心のゆとりがないと難しいかなと思うので、どこか自分を俯瞰で見られる余裕があるといいのかなと思います」

連載中の「きくちあつこ・人気ファッションイラストレーターの子育て日記」より。「息子の俺コーデ」のひとこま(イラスト:きくちあつこ)

子育てに際し、母としてきくちさんが意識していることを聞いてみました。

「できるだけ自由にのびのびと、その子に合ったやり方で向き合いたいと思っています。でも気を付けているつもりでも、無意識のうちに型にはめようとしてしまうときがあるんですよね。『この子には、この子なりの育ち方がある』と自分に言い聞かせています。

私は、子どもがなにか一つ、好きなものを見つけてくれればいいなと思っているんです。その“好き”を大事にしてあげたい。私自身、絵を描くのがずっと好きで、今、ありがたいことにイラストレーターとしてお仕事をさせてもらっています。自分が本当に好きなものは、周りから『やらなくていいよ』と言われてもやる。だから積み重ねていけるし、その積み重ねが自分の武器になると、私自身の経験を経て思います。

子どもたちはまだ、その“好き”を探している最中ではありますが、気長に見守っていきたいですね」

家事は夫と話し合って五分五分で負担

仕事をしながら諸々の家事や子育てをこなす大変さは、キャリア世代共通のお悩み。きくちさんの家では、どのように対処しているのでしょうか?

「長男を育てていたころはパート勤めだったので、時間にまだ余裕があったのですが、パートを辞めてフリーランスのイラストレーターになってからは、時間をどのように使うか、よりシビアに考えるようになりました。

家事に関しては、夫に『家事はチーム戦です! 五分五分で行きましょう』と提言。夫は、私の仕事が大変だということへの理解は早かったのですが、自分も家事をやるということにはなかなか繋がらず、たくさんケンカもしました(笑)。

『現状がどうなのか、相手に分かるように伝えなければダメだ』と思い、少し前に流行った“見えない家事をリスト化する”方法で、自分がやっている家事を夫は青ペン、私は赤ペンでリストアップ。そうやって分担が私に偏っていることを可視化したらすごく納得して、率先して動いてもらえるように。今はだいぶ、お互いの流れを汲んで家事をこなせているかなと思います」

「毎日、インスタへ投稿しているのですが、投稿作品はだいたい3~5時間で描きたいと思っています。昔は朝4時頃に起きて、子どもたちが起きてくるまでの時間に描いていましたが、今は昼のうちに構成を考えておき、夜21~24時の間に作業することが多いです。

インスタ投稿は『やらなければ』という作業ではなく、自分の楽しみというのが前提ですが、せっかく投稿して公開するのであれば見てくださる方が喜んでもらえるものにしたいなと」

手帳にはイラストとコメントがぎっしり。2015年、初めて手がけた書籍が発売された日のページ(写真:きくちあつこさん提供)

いろいろな制約がある中でもオシャレを諦めない

オシャレ好きの心をくすぐる素敵なイラストの数々からも伝わるように、若いころからファッションが大好きというきくちさん。0-4歳児の子育て中はどんな観点で服を選んでいたのでしょう。

「子育て時期は、ファッションに関してもいろいろな条件が自分に降りかかって来るので、その条件とどれだけ折り合いをつけて、自分の着たいファッションに近づけるかを考えていました。私の場合は男の子の子育てでしたから、汚れることを考えて洗濯しやすいもの。そして動きやすいかたち、何かの拍子に子どもが口に入れても大丈夫な素材かなどがポイントでした。

『毎日大変だけど、だからといってボサボサな自分ではいたくない。オシャレを諦めたくない!』そんな気持ちでしたね。制約がある中で、どう楽しむか。『せっかくだから、ゆるゆる&ダボダボなスタイルにチャレンジしてみよう』『お金をかけずにどこまでできるか、プチプラコーデ!』など降りかかる条件を逆手にとって、今まで自分がやったことのないテーマにトライしていました。

ファッションは、自分の気持ちを盛り上げてくれる助けにもなると思います。今回の書籍で、育児中に楽しめそうなファッションコーデやアイデアをご紹介しているので、参考になれば嬉しいです」

春が少しずつ近づき、軽やかな装いや明るいカラーに目が行く季節に。きくちさんがこの春、気になっているアイテムは?

「今、私の中で“ピンク”が来ているのですが、ピンクを着るには、その色味やアイテムのかたちがとても大事だなと感じています。というのも、先日、淡いピンクのワンピースを着てみたら、とてもレトロな雰囲気になってしまって(笑)。『これはどうしたらいいんだ!?』と考えた結果、黒のジャケットを合わせるというピンク×黒の最強コンビで、しっくりくるスタイルにまとまりました。

この春は、ピンクをモードっぽく着たいなと思っています。”自分に似合うピンク探し”がテーマになりそう。子育ての合間にどんな服が欲しいかを考えたり、時間を見つけてアイテムを探しに行ったりするのが楽しみです!」

【取材・文/木下千寿

インタビュー1回目はこちら

きくちあつこ レモネードな子育てあるある日記 ~酸味と甘味が交錯する0-4歳育児~

インスタフォロアー28万人超の大人気ファッションイラストレーターきくちあつこ待望の『育児あるある本』発売!

赤ちゃん期から、歩いて喋って意思疎通ができる人間へと劇的に成長を見せる0ー4歳児。その過程では、謎に満ちたでも愛おしい行動の数々が…0ー4歳の思わず笑ってしまう“あるある”な行動を集め、ほぼ全て新規イラストでまとめた一冊。ファッションイラストも多数掲載。育児中でもファッションを楽しみたいママに、ファッションコーデやアイデアをおしゃれなイラストで紹介します。


※書籍名「レモネードな子育てあるある日記」について/英語のことわざに『When life gives you lemons, make lemonade.』があります。人生でレモンのように酸っぱいこと(大変なことや試練)があっても、その時はそのレモンを使って、甘酸っぱくて美味しいレモネードを作れば良い。子育ても大変なことも多いけれど、その分だけ喜びもたくさん。だから楽しんで行こう!という意味を込めました

きくちあつこさんの子育てあるある&ファッション日記

きくち あつこ

ファッションイラストレーター

1980年大阪生まれ。京都精華大学 芸術学部版画学科を卒業後、社会人を経て2015年からフリーのイラストレーターに。 2014年頃か...

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