3種の人類が数万年も共存していた

人類は、これまでさまざまな種が生まれては進化し、そして滅び、現在はわたしたち現生人類(ホモ・サピエンス)1種のみとされています。その進化の過程には多くの謎が残されており、今も研究が続けられています。

これまでの研究で、アフリカ系以外のヨーロッパやアジアなどに住む、現代のわたしたちは、40万年前から3万年前に生きていた「ネアンデルタール人」のDNAを、1~4%受けついでいることがわかっています。
そして、パプアニューギニアなどの太平洋の島々に住むメラニシア人は、「ネアンデルタール人」のDNAのほかに、「デニソワ人」のDNAも5%受けついでいるという研究結果が報告されています。
「デニソワ人」は、2008年にロシアのアルタイ地方の洞窟で初めて化石が発見された、それまでしられていなかった人類です。これまでに発見されている「ネアンデルタール人」や、約10万年前に出現したとされる現生人類との関係などについて、大きな注目をあつめています。

2010年、「デニソワ人」の歯の化石が新たに発見されました。DNA分析をしたところ、「デニソワ人」の存在していた年代が、「ネアンデルタール人」や現生人類とおなじ時期だったということが、最近の調査でわかりました。おどろくことに、3種の人類が、数万年ものあいだユーラシア大陸で共存していたのです。このことから、人類の祖先は種をこえて交わって子孫を残し、その証拠がDNAに受けつがれていったと考えられます。

また、2015年、南アフリカのヨハネスブルク郊外の洞窟では、人類の祖先の新種とされる骨が過去最大規模で発見されました。発見された洞窟の名前にちなんで「ホモ・ナレディ」(星の人)と名づけられました。「ホモ・ナレディ」が本当に人類の祖先の新種なのかは、今後くわしく調べる必要があるという意見もあります。

今回の発見が、人類の起源に迫る大きな一歩になり、今後また新たにわかることがあるかもしれませんね。