地球に似た惑星を発見!
2017.03.31
地球型惑星とは、おもに岩石や金属などでできている惑星で、「個体惑星」ともいいます。
太陽系では、水星、金星、地球、火星の4惑星が地球型惑星にあたります。
これまでも地球型惑星は太陽系の外でも多く見つかっていますが、一つの恒星系で7個も見つかるのはめずらしいことです。
発見したベルギー・リエージュ大学の研究チームは、南米チリにある欧州南天天文台の望遠鏡などをつかい、水瓶座の方向に地球から39.13光年離れた場所にある、赤色の恒星、TRAPPIST-1(トラピスト-1)を観測しました。
TRAPPIST-1は木星とほぼ同じ大きさ(1.11倍)で、7つの地球に似たサイズの地球型惑星をもっています。
そのうちの3つは、恒星との距離がちょうどよく、地表に液状の水が存在するかもしれないということです。
水があるということは、生命が育まれる可能性があります。
そのように地球環境と似ている宇宙領域を「ハビタブルゾーン(生命居住可能地域)」といいます。
もしかしたら、TRAPPIST-1には生命体が存在しているかもしれませんね!
3月8日には、ケプラー宇宙望遠鏡がTRAPPIST-1を初めて撮影しました。
とても粗い未加工のデータですが、地上の観測施設による、さらなる観測を助ける目的で公開されました。
※「宇宙望遠鏡」とは、宇宙空間に打ち上げられた天体望遠鏡のことで、大気や天気に邪魔されずに観測できる重要な設備です。
ケプラー宇宙望遠鏡は2009年に打ち上げられました。
TRAPPIST-1は、地球からの距離がわりと近いため、2018年以降の打ち上げを予定しているジェームズ・ウェッブ宇宙望遠鏡によって、これらの惑星について、よりくわしい観測ができることを期待しています。
画像提供:NASA